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  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

登山嫌いな僕でも、もう一度登りたい山 |#07 山頂がビーチ!?山梨県・日向山

登山嫌いの理由のひとつ、『山頂までの登山道に、ご褒美がない』

ご褒美とは…登山道を歩いていて不意に現れる絶景。視界が開ける。富士山が見える。地図にも記載されていないポイント。
※個人的な山用語として活用しています。

この「ご褒美」があるかないかで、山歩きのテンションも大きく変わってきます。
標高が高い山ほど「ご褒美」の登場回数は増え、低山になると「ご褒美」がなく山頂に辿り着くこともあります。

そこで今回は、「ご褒美」がなくても我慢して登れる山を紹介します。

海なし県にもビーチがあること、知っていますか?

耳を疑いたくなりますが、山梨県の日向山(1,660m)山頂には白砂のビーチがあります。
また山頂からの景色は3,000m級と言われ、抜群の眺めです。

この白砂の正体は花崗岩が風化したもので、写真左の岩もいつか砂のようになりビーチの幅も広がるかもしれません。

山頂付近だけでなく稜線まで白砂なので、異空間にいるような錯覚にも陥ります。
決して海岸ではないので、走らないようにしてください。滑落したら一気に奈落の底です。

ところどころに花崗岩の凸アートがあります。
新緑や紅葉シーズンには白砂とのコントラストが美しい、写真が撮れるはずです。
花崗岩はもろい一面もあるので、記念撮影のさいはくれぐれも気をつけてください。

言うことなしの日向山かと思いますが、登山口から山頂までいっさい「ご褒美」がなく、単調でつまらない樹林帯を歩きます。
山頂までの行程も楽しみたい人には物足りないかもしれません。
私もブーブー言いながら歩きましたが、突然、広がる景色とビーチが山頂にあるなら、納得して我慢できるはずです。

ルート
矢立石駐車場~日向山ハイキングコース入口~山頂~日向山ハイキングコース入口~矢立石駐車場(往復約3時間)
※錦滝~山頂のルートもあるが、崩落箇所が多く通行止め

アクセス
●マイカー
中央自動車道長坂ICから約30分。国道20号線を西へ。矢立石駐車場には約10台の駐車スペース有り
※矢立石登山口までの林道は毎年12月初旬~4月下旬まで冬季閉鎖
●公共交通機関
JR中央線長坂駅、日野春駅、小渕沢駅からタクシーで約30分

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