ライターやマッチなしで火をおこす方法を学ぼう|初心者のためのブッシュクラフト入門#03
こんにちは、フリーライターの古性のちです。初心者のためのブッシュクラフト入門も、いよいよ今回で3回目を迎えました。
生きるために必要な知識、シェルターの作り方…ときて、3回目は火のおこし方を学びたいと思います。引き続き教えてくださるのは、サバイバル・インストラクターの川口 拓さん。
川口 拓(かわぐち たく):
1971年生まれ。2001年より WILD AND NATIVE を主催、2013年、一般社団法人危機管理リーダー教育協会を設立。現在も自分で学びながら、ネイティブアメリカンの大地と共に生きる術、哲学、アウェアネス(原始の感覚の使い方)、サバイバル技術などを、一般の方々から現役自衛官、警察官の方々に至るまで、幅広く共有している。
川口さん、どうぞよろしくお願いします!
はい! 今日はよろしくお願いします。
今日はちょっと曇りで、お天気がしゃきっとしませんね。
ですね。でも、雨上がりの森も良いでしょう?
うんうん。マイナスイオンたっぷりな感じです。
早速ですがのちさん。最初に教えた「人間が生きるために必要な5つのこと」って覚えてますか?
えーと…シェルターでしょ、食でしょ、あとは……ぬくもり……?
シェルターとぬくもり、一緒ですね(笑)
ぬくもりを保つために必要なものは……
火だ!
ですね。あとスーハースーハー普段吸っているものは……
空気!
ですね。
なんか思い出してきました。えーと。シェルター、食、空気、火……あと水?
正解です。食・火(光と熱)・空気・水、そしてシェルター。これが、人間が生き残るために必要な5つの要素ですね!
今日はその中の、ぬくもりを保つために役立つ「火のおこし方」と、その火を使った「簡単な食事の作り方」を学んでいきたいと思います。
お、一気に2つも学べるんですね。レベルアップして帰りたいと思います。よろしくお願いします!
ライターやマッチ無しで火を起こす方法を学ぼう(雨上がりバージョン)
ちなみに今回は雨上がりなので、濡れている薪しか見つからないと思うので、その際の焚き火の方法をレクチャーしていきたいと思います!
お願いします!
その1. 火をおこす材料を調達しよう
まず、火をおこすために必要な、薪集めから始めていきましょう。
薪の材料になる枯れ枝は、森の中を少し歩けば大量に見つかります。でも、実はそれを集めるだけだとあまり薪には向いてないんです。
そこで、のちさん。枝を集める上で大事なポイントって何かわかりますか?
うーん……そうですね……。長さ? とか? あまりに短いと、すぐに燃えてなくなってしまうのかなーって個人的には思ってます。
確かに。短い木だと少し不安は残りますよね。でも、実はそこじゃないんです。
ちょっと足元を見てみてください。そこらじゅうに、枝が落ちていますよね。
はい!
それに少しだけ触ってみてもらえますか?
お……? 雨に濡れたみたいに、ちょっとしっとりしてるかも……?
ですね。今度は、その木を少しパキッと折ってみてください。
えいっ。あ、中も結構しっとりしてます。
そうなんです。地面にすでに落ちている木は、こんな風に地面の湿気を吸って湿ってしまっていることも多かったりします。すでに土に還る過程に入っているんですね。そうすると、火がつきにくかったりするんです。
なるほど。よくキャンプとかで焚き火を作ることもあったんですけど、なかなか火がつかなかったのはこういう原因もあるのかも……。
ではどうするのが良いか。1番良いのは、立ち枯れした木を見つける方法です。
立ち枯れ?
です! 聞きなれない言葉かもしれませんが、すでに枯れているけれど、立っている木のことですね。そういう木たちは地面の湿気を吸っていないので、焚き火にはうってつけの薪になります。
ただ、「まだ倒れていないものを薪として使うのはどうなのか」という意見も出ていたりするので、その辺りは個人の裁量で……という話になってしまうかもしれません。
なので今回はひとまず、比較的乾いていそうなものを持って帰ってみましょう!
はい! そしたら集めちゃいますね。
濡れてしまっていますが、スギの枯葉も着火剤として優秀に機能してくれるので、一緒に持ち帰りましょう。
超アウトドア派のインドアなライター。
1989年横浜生まれ。旅するフリーランス。ふわふわ漂いながら、「旅x仕事」の新しい働き方の提案・実践しています。自然が好きな超インドア派。いつか沖縄のムーンライトマラソンに出るのが夢なので、今年はこっそりランニングをはじめたい。