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牡蠣くえば 胸が高鳴る 冬キャンプ!アウトドアで使える、牡蠣の特選レシピ集

みなさん、こんにちは。オートパッカーのイナガキです。今回は、今まさに「旬」を迎えた、手軽で安くて栄養価が高い上に、「お肉」に負けない多彩な料理レシピを誇る牡蠣を、アウトドアらしくちょっとワイルドに食する術をお話します。

牡蠣が美味しくなるのは英語で「R」の付く月といわれています。すなわち、January(1月)、February(2月)、March(3月)、April(4月)、September(9月)、October(10月)、November(11月)、December(12月)、こう書くなら、最初から5.6.7.8月は美味しくないと書くほうが早かった!(笑)。ただ、日本では牡蠣はやはり冬の味覚、つまり1~3月が旬になります。

1.焼き牡蠣:はたして、その正しい焼き方は?

時折爆ぜる「バーン!」という音とともに楽しむのが、アウトドアでのポピュラーな牡蠣の食べ方ですが、焼き牡蠣でよく聞くのは、最初に火に乗せるのは牡蠣の平らな面か、深い面かという話です。この疑問については、わたしが知る限り深い方から先に焼くと云うプロの料理人はいないようです。

平たい面から先に焼くと、ぷっくらした身から滲み出る牡蠣エキスが、全部流れ落ちてしまうように思えます。にもかかわらず、料理人が平たい殻から焼くのは科学的な根拠があるからです。
二枚貝には「開殻筋」という筋肉=「貝柱」が内側についていますが、貝柱は熱を加えると貝殻についている部分が外れます。もちろん外れるのは加熱されている側。つまり深い殻から先に焼くと、必然的に上の貝殻に身が残ることになります。しかも貝柱は貝が生きていなければ外れないので、牡蠣の深い面を下にして焼くと、うまく貝柱→身の順に火が通らず、貝が死んで開かなくなる場合も多くなります。

しかしそのままでは、最初に心配した通り、牡蠣のスープが外に溢れてしまいます。それを防止するには、途中で一度ひっくり返せば良いのです。そのタイミングは、最初の牡蠣から湯気や汁が吹き出した瞬間。火力にもよりますが、時間にすれば3分以内が目安でしょう。

2.蒸し牡蠣:少人数にお勧めな「殻付き牡蠣」の食し方

大勢でキャンプに行く時は、BBQコンロに炭を熾して豪快に食べるほうが楽しいですが、少人数だと手間をかけたわりにはすぐに満腹になってしまい、残った炭火を持て余してしまいます。そこでお勧めしたいのがフライパンを使った「蒸し牡蠣」。地味な料理法ですが、焼き牡蠣に負けない素材の味が楽しめます。写真のパッピーコールように、ホットサンドメーカーと同じ形状の鍋を使えば、裏返すのも簡単です。

さらにこの方法なら、最初に殻を開けてトッピングを施してから蒸すこともできます。写真は醤油・刻みニンニク・バターで味付けしてから加熱し、最後にパセリを散らしています。

またダッチオーブンがあれば、さらに上からチーズを乗せてコクを加えることもできるでしょう。牡蠣は美味しいのですが、さすがに同じ味ばかりでは飽きてきます。たくさん食べるには、途中で趣向を変えてみるといいですね。

3.磯辺焼き:余った牡蠣が極上の「おやつ」に変わる

子供でも大人でも、「もう牡蠣は要りません。」と言ったばかりのその口に、面白いほどパクパク入っていくのが、牡蠣の磯辺焼きです。

【材料】
むき牡蠣・焼き海苔・片栗粉・バター・醤油

【作り方】
1. むき牡蠣の水分をキッチンペーパーに吸わせ、片栗粉を薄くまぶします。
2. 牡蠣の大きさに合わせてカットした焼き海苔(味なし)を巻きます。
3. バターを溶かしたフライパンを中火にして牡蠣を焼きます。
4. 適度に焦げ目がついた時点で醤油を追加し、香りがつけば完成です。

美味しく作る秘訣は次の2つ。ひとつは片栗粉を全体に丁寧にまぶしておくこと、もうひとつは牡蠣の海苔のない部分に焦げ目がつくまでじっくり焼くことです。あっさり食べたければ、バターの代わりにサラダオイルを使っても構いませんし、濃い目の味が欲しければオリーブオイルで焼きましょう。身が縮むので、ひとり3個はきっと食べてしまいますよ。

4.アヒージョ:白ワインとの相性抜群

アヒージョはオリーブオイルとニンニクでキノコやエビを煮込むスペイン料理ですが、個人的には牡蠣のほうが美味いのでは…と思うほど。しかも白ワインとの相性はこのうえなく良好です。

【材料】
むき牡蠣・マッシュルーム・オリーブオイル・アヒージョの素

【作り方】
1. 水っぽくならないよう、むき牡蠣の水分をキッチンペーパーに吸わせます。
2. マッシュルームを適度に輪切りします。
3. 鍋にオリーブオイルと「アヒージョの素」を入れてかき混ぜ、牡蠣とマッシュルームを入れて中火で煮込みます。牡蠣がぷっくらしてきたら出来上がり。

ちなみに「アヒージョの素」には、塩・ガーリックパウダー・オニオンパウダー・唐辛子パウダー・ローズマリーなどがミックスされています。しかも「2人前×2回分」で100円ほどとリーズナブルなのが嬉しいですね。今は大きなスーパーに行けば品揃えされているようです。
写真はキャンピングカーの中ですが、残りのオイルはバケットや食パンにつけて食べればきれいになくなります。なお、気になるニオイは、調理と同時に車載用のプラズマクラスターを稼働させて消臭します。

5.牡蠣の燻製オリーブオイル漬け:サイトで作る「お土産」

その美味さは、磯辺焼きやアヒージョを遥かに凌ぐといっても過言ではありませんが、この料理の問題は「作ってすぐには食べられない」こと。その点からすると、アウトドアでは「作る楽しみ」、自宅では「食べる喜び」が味わえるキャンプ料理らしい逸品です。

【材料】
むき牡蠣・オリーブオイル・ウイスキー・塩・ニンニク・唐辛子・ローリエ

【作り方】
1. むき牡蠣をよく洗って、キッチンペーパーで余分な水分を拭き取ります。
2. フライパンにむき牡蠣をいれて、強火で乾煎りします。この時に途中で少し塩を加えると身が締まります。
3. 水気が減ったらウイスキーを加えてフランベし、隠し味をつけます。
4. 水分が飛んだら火を止め、牡蠣を別の容器に移して冷まします。

5. 牡蠣が冷めたら、食器干し用のネットに入れて、風通しの良い日陰で1時間ほど乾燥させます。
6. 牡蠣が乾いたら燻製器に入れてスモークします。時間は30分程度でも構いません。燻製が終われば、再び風通しの良い日陰に1時間ほど置き、香りを落ち着かせます。
7. 密閉できる容器に、燻製した牡蠣と、鷹の爪、ニンニクスライス、ローリエを入れて、ひたひたになるまでオリーブオイルを注ぎ蓋を閉めます。
8. 3日ほど置いて、味が馴染めば完成です。

使用しているネットとガラス瓶は、100円ショップで購入しました。

6.土手鍋:汁は石川県特産「とり野菜みそ」が◎

牡蠣の土手鍋といえば広島県が有名ですが、よくレシピに使われる味噌は「甘め」で、お酒との相性があまりいいように感じませんでした。そこで広島県と同じく牡蠣の産地で有名な、石川県民が誇る「まつやのとり野菜みそ」をご紹介します。

「まつやのとり野菜みそ」は、アヒージョと同じくインスタント系でありながら、昔から美味いと評判の「味付け味噌」で、その人気は写真の通り。地元ではどのスーパーでも置いています。また「秘密のケンミンSHOW」で取り上げられて以降は、県外のスーパーでも取り扱いしている店舗がたくさんあるようです。
鍋料理なので特にかわった作り方というのはありませんが、パッケージに記載されている水の量だと、かなり「濃い目の味」になります。

最後に。同じ食べるなら鮮度の良い素材を。

日本は本当に「食生活」の豊かな国です。中でも牡蠣は全国に産地がありますので、どこに住んでいてもその気になれば訪ねることができると思います。ゆえにキャンプに「旅」のエッセンスを盛り込んでみてはどうでしょう?
新鮮な牡蠣がふんだんに手に入る産地に行けば、まだまだ知らなかったソウルフードに出会うこともあるでしょうし、また違った「キャンプのカタチ」が見えてくるかもしれませんね。

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