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  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

アラスカ デナリ国立公園の旅 〜星野道夫に憧れて〜(後編)

グリズリー、ムース、カリブー、オーロラ、ブルーベリー、北米最高峰デナリ。アラスカも世界と同じように資本主義の風にさらされているが、何千年と変わらない美しい自然が残されている。松本紀夫、星野道夫にインスパイアされた私のように、ぜひアラスカの大地を踏みしてもらいたい。そんな思いが詰まったアラスカ旅の後半です。

前編はコチラ

バックカントリーのはじまり

2日目のワンダーレイクキャンプ場へ行くバスの中でも多くの動物たちと出会った。グリズリー、ムース、シープ、カリブー。残念ながらオオカミには出会えなかった。

興奮したが、物足りない。バスという人間社会から見るのではなく、動物たちと同じ世界から動物たちと出会いたい。視覚メインではなく、すべて五感を使って。人間の社会と自然がはっきり分かれていることが悲しい。

彼らとの直接な出会いを期待して、バックカントリー2日目が始まる。

 

森の更新

のんびり起きて、太陽が出ているうちに体を拭き、洗濯をする。地図を見て、南にある小さな森を目指すことにした。2時間ほど歩き、森の中へ。この森が本当に素敵だった。倒木から次世代の木がしっかり育ち、森が「更新」していることが分かる。奥多摩のトレイルを歩いた時の植林されたスギ林とは全く性質の異なるものだ。

 

シカ問題

デナリ国立公園には捕食ピラミッドの頂点、狼が生きている。一方日本では、100年前に絶滅したと言われている。捕食者のいなくなった日本では、ハンターの減少、森林破壊、植林を経て1990年代からシカが増え社会問題になっている。シカが森を食べ、生態系が崩れている。その範囲は土砂崩れにまで及ぶという。獣害扱いの日本のシカ、ここデナリ国立公園のシカの仲間、ムース、カリブーはしっかりと保護されている。

日本のシカが増え続けている根本原因はヒトによることを忘れてはいけない。

 

 

小さくも生きるリス

イエローストーン国立公園でも、オオカミが絶滅したが、再導入によって生態系が戻ってきたとも聞く。日本もなにかできないだろうかと考えてしまう。

そんな素人考えをグルグルと考えていると、巨木の枝に動いている物を発見した。

なんだリスかと思いながらも、シャッターを何度も押す。バックカントリー最初の動物。「ギュー」と低い声を出すと、遠くから同じ声がした。仲間に危険を知らせる合図だったのかもしれない。

 

ワイルドブルーベリー

翌日は川沿いに戻り、上流へと向かうことにする。辺り一面ブルーベリーが広がり、1歩ごとにベリーをつまみながら歩く。1cm〜1.5cmほどのブルーベリーは病みつき。

 

 

動物たちと同じ世界で

ブッシュをかき分けながら3時間進んだとき、物音が聞こえた。「グリズリーではありませんように、でもグリズリーに会いたい」と矛盾を抱えながら、ゆっくりと音のした方へと歩を進める。レンジャーからもらった「絶対にグリズリーとは戦わないでください」というアドバイスを思い出した。

 

メスのムースの群れだ。7頭ほどはいる。バスの中からとは違い、彼らの息づかいが聞こえてくる。ムースも私に気づき、警戒はしているのだが、食事を続けていた。

テリトリー。

少し近づくとその分離れていく。これが彼らの距離感だと理解し、写真を撮り、観察した。日本名だとヘラジカと呼ばれ、シカ科の中でも最大級だ。

 

最終日、眠い中カリブーの群れにも出会えた。カリブーはムースよりも私を警戒していたのか、距離は遠かった。

 

なぜこのカリブーの角は赤いのだろう。帰国後、友人が角の生え代わりに向けて、皮が剥けていると教えてくれた。

オーロラ

赤いカリブーに出会った前日、今まで見なかった秋のうろこ雲が見つけた。夏の終わり、旅の終わりで少し寂しい気持ちで寝袋へともぐった。たっぷりと2時間ほどかけてゆっくりと日が沈んでいく。

 

 

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