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  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!
【登山記Vol.11 十勝岳】十勝岳連山の主峰「十勝岳」を実際にレポート!/バン旅百名山

【登山記Vol.11 十勝岳】十勝岳連山の主峰「十勝岳」を実際にレポート!/バン旅百名山

2人の大学生がバンライフを送りながら、1年で日本百名山制覇を目指すプロジェクト。今回の登山先は、十勝岳連山の主峰「十勝岳」。登山口から森林限界を越え、火山特有の大自然を見ることができるこの山を大学生2人が実際に登り、コースや周辺情報などをお届けします!

十勝岳山頂へ向かう3つの充実ルートをご紹介!

標高2077m!十勝岳の特徴は?

十勝岳は、大雪山国立公園の西南部に位置する十勝岳連峰の主峰です。過去に噴火も起き、現在も火山活動が続く山。そのため登山道も変わっており、火山礫によって構成された土壌で草木も生えない荒涼な景色を目にすることができます。活火山のレベルが低い段階においても、登山をする前には火山情報について確認しておきましょう。

草木が少ない森林限界から始まるコース_十勝岳コース

十勝岳コース

こちらのコースは、登山口から森林限界が続いており、活火山特有の広大な景色を楽しむことができる最短コースです。望岳台から始まり、避難小屋までの道は比較的穏やかな勾配のガレ場を進んでいきます。昭和噴火口を越え山頂へ向かうまでに急勾配なところもありますが、そこを乗り越えれば北海道の山々を360度見渡すことができる絶景を目にすることができます。

上ホロカメットク山、十勝岳を日帰りで縦走するコース_十勝岳温泉(凌雲閣)コース

十勝岳温泉(凌雲閣)コース

こちらのコースは十勝岳温泉から始まり、上ホロカメットク山、十勝岳の2つの山を縦走するコースです。登山口からは緩やかな道が続き、上ホロ分岐あたりから勾配が強くなりガレ場が始まります。さまざまな山のシーンから活火山ならではの景色まで見ることができます。

樹林帯を通り、活火山の山頂へ向かうことができる_吹上温泉コース

吹上温泉コース

初めは樹林帯を通り、1時間ほど進めば森林限界が広がる世界に足を踏み入れることができます。樹林帯のため視界は悪いですが、林道も比較的緩やかなため活火山以外の山の景色も楽しむことができるコースです。途中からは十勝岳コースの道と合流し、避難小屋から2時間ほど進んだ先が山頂になっています。

5月下旬の十勝岳を実際にレポート!

ここからは実際にイケダとコスギの山行を写真とともにお届けします。登山口(望岳台)から森林限界を越えるこのコースはゴツゴツした山容を楽しむことができ、帰りには十勝温泉でゆっくりと過ごすことができます。

十勝岳は火山に要注意

十勝岳にある火山活動についての注意看板

十勝岳はまだまだ火山活動が続く山です。現在では噴火レベル1に分類されていますが、いつ噴火が起きてもおかしくない状況には変わりありません。登山に行かれる前に必ず十勝岳の活動状況を調べてから楽しい登山を始めましょう。

望岳台からいざ登山開始!まずは避難小屋へ

十勝岳望岳台

今回は数ある登山ルートの中から望岳台を登山口としたコースで登りました。登山口には望岳台という展望台があり、晴れていれば麓から十勝岳の絶景を見ることができます。

十勝岳登りはじめにあるゴツゴツとした広い道

まずはゴツゴツした広い道を歩きます。避難小屋までは比較的緩やかな傾斜です。

避難小屋まで300mのところにある雲ノ平分岐

避難小屋まで300mのところに雲ノ平分岐があり、こちらを右の方へ進みます。左手に沢を見ながら登っていくと避難小屋はすぐそこ!

十勝岳避難小屋

登山開始から約50分ほどで十勝岳避難小屋に到着!避難小屋は雨風をしのげるほか、突発的な噴火の時にも身を守ってくれる頼もしい建物ですね。

急登を登り昭和噴火口へ!

十勝岳避難小屋を過ぎたあたり

避難小屋を通り過ぎ、左手の沢をほぼ真横にトラバースします。残雪期は非常に滑りやすく危険ですので、焦らずゆっくりと渡りましょう。

十勝岳避難小屋を過ぎたあたり
ペイントされた岩を目印に登っていく

標高が上がり、次第に地面が凍ってきました。ガスガスで何も見えない状態でしたが、比較的多くペイントされている石があるので、その目印とGPSを頼りに登っていきます。

ガスで道を覆われた十勝岳

標高が上がっていくにつれガスが強くなり、30m先すら見えない状態に。沢に挟まれた道を歩き昭和噴火口へ向かいます。

十勝岳昭和噴火口の分岐

登山開始から1時間40分ほどで昭和噴火口の分岐に到着!晴れていれば雪に覆われた美しい火口を見ることができたのですが、本日はお預け。

猛吹雪の中山頂へ

十勝岳昭和噴火口を過ぎたあたり

昭和噴火口の分岐からは少し平坦な道が続きます。天候が悪いとかなり迷いやすくなるため、こまめにGPSや地図をチェックしながら進むと安心です。

十勝岳昭和噴火口を過ぎたあたり

十勝岳の山頂直下からはかなり傾斜の強い坂道を上がっていきます。また、風も強く足を踏み外しやすい場所となっているので、一歩一歩慎重にいきたいところ。

ついに山頂に到着!

雨天時の十勝岳山頂

登山開始から2時間50分でようやく十勝岳の山頂に到着です。シェルについた雨が凍り、カチカチに固まっていました。

悪天候のため山頂からの絶景をみなさんにお届けできないのは残念ですが、雨天時のコースなど参考にしてみてください。

イケダ・コスギ的ベストスポット&ピクチャー

十勝岳下山中の一枚
シェルが気温の影響でカチコチに

カチコチのシェルに身を包みながら下山しているところ。快晴に勝るものはありませんが、天気が崩れた中での登山も今となってはいい思い出です。

本日のスケジュール

※コースタイムには個人差がありますので参考程度にご覧ください。

十勝岳登山口望岳台(6:29)
雲ノ平分岐(7:13)
昭和噴火口(8:07)
十勝岳山頂(9:17)
十勝岳登山口望岳台(11:24)

最後のコンビニ、トイレはここだ!

最後のコンビニ情報!

全国のみなさま、補給食、日焼け止めなどの用意はお済みですか?最後のコンビニでトイレを済まし、軽食をゲットしてから最高の登山を楽しみましょう!

十勝岳登山口周辺にはコンビニがないため、富良野・美瑛の街にあるコンビニが最後です。

セイコーマート 美瑛店

セブン-イレブン 上富良野東町店

十勝岳のトイレ情報

十勝岳では3つの登山口すべてにトイレが設置されています。登山口からはトイレがないため、登山口で済まして楽しい登山を開始しましょう。

・望岳台駐車場

・吹上温泉駐車場

・十勝岳温泉駐車場

まとめ

今回は残雪期の十勝岳に行ってきました。晴れていれば壮大な火口や景色を堪能できたのですが今回は残念、、過酷な環境下での登山もいい思い出となりました。登山口から山頂まで開けており、どこからでも絶景が楽しめるのも十勝岳のオススメポイントです。登山口周辺には十勝岳温泉や、無料の秘湯温泉「吹上温泉」もありますので、登山の疲れをじっくり癒すこともできます。
※吹上温泉は、コロナウイルスの感染状況によって立ち入り禁止となる場合があります。

次回予告!次なる山は蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山!

次回はニセコエリアにそびえる「羊蹄山」に登ります。その山容はまんま富士山!山頂からは父母子の名がついた3つの火口があり、壮大な景色を見ることができます。次の山へと北海道の端から端まで、バンで走り抜けます!

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