山のどの季節が好きなのかと聞かれると
答えに困ってしまう。

いつの季節を歩いても楽しいというのが
その返答に困る理由のひとつではあるのだけれども、
1番の理由は、季節というものは
はっきりと区切られているものではないと思うからだ。

山を歩いていると、
流れる時のなかで
自然の小さな変化のひとつひとつが
その日、その時の季節であって、
その季節が連なって存在しているように
感じるようになった。

そんなふうに季節が見えはじめたのは
いつ頃からだったろう。

何度も同じ山を、道を歩くことが
好きになったのも同じ頃だった。

そして、東京の街も同じように
季節を重ねていることに
気づいたのもちょうどその頃だったと思う。

きっと山も街もずっと前から
その日、その時の季節を重ねて
その場所に存在していたのだろう。


もうすこしゆっくりと歩いてみよう。

その時の季節を見つめるために。

野川かさね

写真家

Popular Posts

最近人気の記事ランキング

もっと見る

Monthly Pick Up

.HYAKKEI編集部おすすめの記事

New Posts

最新の記事

もっと見る

特集

特集・連載コンテンツ

もっと見る

トピック一覧

トピックから記事をさがす

もっと見る
この記事を書いた人

野川かさね

山と自然をテーマに作品を発表。著書に「山と写真」、共著に「山と山小屋」「山小屋の灯」「山・音・色」など。ホシガラス山岳会としても出版、イベントに携わる。

関連トピック

トピックから記事を探す

▲TOPへ