【お遍路11~13日目】室戸岬で歩けなくなる!(24番札所~25番札所)

11日目。前日の徳島最後の夜は、これから始まる室戸岬への長い道のりに備えて宿に泊まりました。これから横に長く広い高知の遍路道がはじまります。ワクワクする気持ち半分、この長い道のりを歩き通せるだろうかという不安半分でした。

朝から大粒の雨が降っているなか出発。宿のすぐ近くで面白い形の遍路小屋がありました。近くを流れる母川に生息する「大うなぎ」のイメージだそうです。

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宍喰の町を過ぎ狭いトンネルに抜けると、いよいよ高知県に入りました。屋根のあるスペースがあったので休憩をしていると、お遍路さんが1人、休憩所には目もくれず雨に濡れながら、黙々と歩き通り過ぎていきました。そんな姿をみるだけでなんだか勇気づけられました。

田んぼと山と桜、こんな四国の風景が疲れを少し癒やしてくれます。

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次の札所がある室戸岬への遍路道は、四国の海岸線に沿うように続く国道55号線を南下していきます。一日中雨の中を歩くのは初めてでしたが、雨で体力も奪われたせいか、テントに入ったときはぐったりしてしまいました。室戸岬まで残り30キロです。


12日目。雨はやんでいましたが、どんよりとした曇り空でした。水分を吸った荷物がいつもより重く感じます。荷物だけでなく自分の体自体も重く、なかなか足が前に進みませんでした。あまり体調がよくないのかもしれません。

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今までこんな状態になったことはありませんでした。体に力が入らず、思うように足が前に進みません。やたらとお腹が空くので、コーラを2本飲み、ラーメンを食べ、持っていた行動食を全部食べました。食べすぎて気持ち悪くなるくらいでしたが、なぜか体に力が入りません。足の踏ん張りが効かないので、金剛杖に体重をのせながら足を引きずるようにして歩きました。

体はバテバテでしたが、暗くなる前になんとか室戸岬に到着。岬近くで野宿場所を確保し無事一日を終えることができました。

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13日目。朝一で山を少し登り、高知初の札所、最御崎寺(ほつみさきじ)にお参りしました。

室戸スカイラインを下ります。とても高度感があり、ちょっと怖いですが、岬付近の海岸線の眺めを堪能できました。

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前日以上に体に力が入らない状態でした。金剛杖を両手で持ち、杖に全体重をかけるようにして、やっとやっと歩きました。お昼前に25番札所津照寺にたどり着きましたが、ここが限界でした。もうこれ以上は1歩も歩けませんでした。

原因ははっきりしていました。カロリー不足によるガス欠です。お遍路経験者からは「体重が3キロ減ったら体がしんどくて歩けなくなる。体重が増えるくらい食べてください」とアドバイスをいただきました。体重は4キロ減、本当に歩けなくなってしまいました。

毎日20~30キロ歩き続けるということは、自分が想像している以上に体に負担をかけているようです。今までより食べる量を増やしていくしかありません。先行きの不安が大きいですが、宿に泊まり、しっかりと食べて体調回復につとめることにしました。

【お遍路14~16日目】回復へ(26番札所~28番札所)

14日目の朝、昨日しっかりと休養をとったことで、少し体の調子は良さそうです。恐る恐る体を動かしてみると、少しは体に力が入るようでしたので、無理をせずにゆっくり歩いていくことにしました。

26番札所金剛頂寺への山道で、雨に浮かれたサワガニが遍路道に飛び出してきました。お遍路さんを苦しめる雨も、サワガニにとっては恵みの雨のようです。

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雨があがってきました。雲が多いですがお天気は回復傾向、ときどき晴れ間も見えました。

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この日は田野町で温泉に入り、近くの公園で野宿となりました。


15日目は27番札所神峯寺を目指します。食べる量を増やした成果でしょうか、体調はだいぶ良くなってきました。

神峯寺の登り口にある「民宿ドライブイン27」でザックを預かっていただきました。レンゲが一面に咲いています。荷物の呪縛からの解放感!お天気もよく、気分が上がってきます。

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神峰寺への遍路道は切り立った崖のようなところを一気に登るため「真っ縦」と呼ばれ、高知唯一の「遍路ころがし」に数えられる難所です。

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真っ縦もなんのその!20キロのザックがないおかげで足取り軽く歩けます。きつい坂道で息は切れましたが、気持ちよく歩けました。神峯寺山門には見頃の桜が迎えてくれました。

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山から下りると再び海沿いの55号線に戻ります。この日は安芸市の球場前駅近くで野宿となりました。


16日目。朝から快晴、お天気は完全に回復です。

赤野休憩所から土佐湾琴ヶ浜の眺め、とても気持ちがいいです。

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扉の開いている変わった小屋があり覗いてみました。接待所とありましたので、少し休憩させていただきました。たくさんの折り紙がテーブルに並べられ、天井からも吊るされ、見ているだけで楽しくなりました。

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琴ヶ浜の海岸でパスタを作り、海を眺めてぼーっと一休み。優雅なひとときです。

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土佐くろしお鉄道の陸橋です。なんでもない高知の風景に目が惹きつけられてしまいます。

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この日は28番札所大日寺近くで寝場所を確保しました。

【お遍路17~20日目】広くて横に長い高知 (29番札所~36番札所)

17日目。昨夜から雨が降り始め、朝になっても激しく降り続いていました。田んぼや川、道端の側溝、どぶ、農業用水路、いたるところの水が溢れんばかりに勢いよく流れていました。

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どこかの野外スピーカーから聞こえてくる町内のお知らせ放送では、避難勧告が出ているようでした。近くの大師堂で雨宿りをしながら少し様子を見ることにしました。

雨が弱まってきたのを見計らって歩き出します。29番札所国分寺では、雨に濡れた枝垂れ桜がとても綺麗でした。

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この日は30番札所善楽寺近くの公園で野宿。夕飯は近くのスーパーでひき肉を購入し、肉味噌を作りました。肉をガッツリ食べて、大満足の夕ごはんでした。

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18日目。昨日からの雨は上がりました。

川沿いを歩いていると、岩の上に大量の亀が甲羅干しをしているに気づきました。思わずパシャリ。

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31番札所竹林寺山門です。山門とはお寺の正面に配置される正門です。左右に仁王像が立っている門は仁王門とも呼ばれます。竹林寺の山門は仁王門でした。

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この日は桂浜に渡る橋の手前で寝床を確保しました。


19日目。浦戸湾に架かる浦戸大橋を渡ります。橋の一番高い位置から見える土佐湾。雲が多めでしたが、波の模様が朝日の照らす光と重なり、とても綺麗でした。

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33番札所雪蹊寺境内の売店にはフルーツトマト、生姜粉、土佐の芋けんぴ、塩けんぴ、生姜飴、鯨ジャーキー、文旦、小夏など土佐の名物がいろいろと置いてありました。

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今日は田植え日和なのかあちこちで田植えの風景を見かけました。田んぼの風景を眺めていると心休まります。

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JAの直販所で、ズッキーニ、トマトを購入したところ、お店の方に声をかけられました。ジュースと飴のお接待、野宿場所まで教えていただきました。本当にありがたいです。

教えていただいた場所に到着する頃には真っ暗になってしまいましたが、いい場所でテントを張ることができました。

夕飯は、購入した食材でトマトとズッキーニのパスタを作りました。

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20日目。浦ノ内湾に架かる宇佐大橋が見えてきました。

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1973年に橋がかかるまでの1200年は渡し船が出ていたそうです。天候の悪い日もあっただろうし、今とは比べ物にならないくらい厳しい道だったに違いありません。

青龍寺にたどり着きました。元横綱朝青龍の四股名はこのお寺に由来しているそうです。本堂への長い階段を登るお遍路さんたち。

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この日は早めに切り上げ、近くの龍温泉に入りゆっくり疲れをとったあと、宇佐大橋近くに野宿場所を確保しました。

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ソライロノート

高知では、雨で体力を奪われた上に、ガス欠で体に力が入らず、歩けなくなってしまいました。休養と食べる量を増やすことで体力は回復しましたが、先はまだ長いです。横に長く広い土佐の国のお遍路はまだまだ続きますが、アクシデントを乗り越えたことで、少しだけ自信が湧いてきました。高知後編に続きます。

この記事を書いた人

.HYAKKEI編集長 羽田裕明

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