【お遍路1日目】はじまりのお寺からお遍路出発!(1番札所~5番札所)

順打ちのお遍路は、徳島県鳴門市の板東駅近くにある一番札所霊山寺から始まります。前日に徳島入りし、予行練習として霊山寺近くの公園で初めての野宿をしてみました。緊張と寒さであまり眠れず、寝不足の朝を迎えました。

何はともあれお遍路初日は快晴に恵まれました。一番札所に向けて出発すると、お寺の手前にあるお遍路用品店「門前一番街」の看板が見えてきました。ここでお遍路さん必須アイテムの金剛杖、納経帳などを揃えておくことにしました。加えて、新米お遍路さんとして店員さんにお寺のお参りの作法なども教えていただきました。

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準備もできたので一番札所霊山寺へ行き、さっそく教わった作法を実践。まずお寺の門をくぐるときは一礼。手水舎(ちょうずや)で、手と口を清める。つづいて本堂、大師堂へのお参り。最後に納経所で納経代300円をおさめ御朱印をいただく。

記念すべき初納経。

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二番札所極楽寺ではお坊さんの後ろをお遍路さんたちが列になり、歌のようなお経を唱えて歩いていました。こういうのを見るとお遍路というのはただの旅ではなく「巡礼」なのだなぁと改めて思います。

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遍路道のいたるところにお遍路マークがあります。赤いお遍路さんみたいなマークと次の札所の方向を示す矢印があります。これがとても助かります。

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新品の白衣に金剛杖をついて、いかにも今日が初日ですというお遍路さんでしたが、二番札所、三番札所と順調に歩を進めました。アスファルトの車道が多いですが、昔ながらの雰囲気のある遍路道もあります。

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まだ数キロしか歩いていないのに荷物の重さからくる肩や背中の痛み、さらに足の裏が痛くなってきました。目安として考えていた1日30キロには程遠く、14キロ程度しか歩いていませんでしたが、初日は五番札所で打ち止めとして寝床を探すことにしました。

遍路小屋がありました。お遍路さんが休憩したり、仮眠をとったりするための場所です。宿泊できない小屋もあるようですが、ここは大丈夫でした。住宅街にあり、裏には小学校も見えます。

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汗でびしょ濡れの白衣と手ぬぐいを小屋の中に干して乾かします。

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寝床を確保しほっと一息しているところに、もう一人お遍路さんがやってきました。その方は八十八番札所から遡りながら歩いてきて、明日が最終日という逆打ちのお遍路さんでした。その夜は逆打ちお遍路さんから40日間歩いてきたノウハウをいろいろと教えていただきました。

一日歩いてきて一番強く感じたことは荷物が重いということでした。また平らなアスファルトと山歩きではいろいろと違いました。登山では痛くならないような足の裏のつま先の方に痛みを感じます。こんな調子で本当に1200キロという気の遠くなるような距離を歩き切ることができるだろうか?と初日から大きな不安を感じつつ眠りにつきました。

【お遍路2日目】お接待体験(5番札所~10番札所)

7番札所十楽寺まで打ち終え、少し休みたいなぁと思いながら遍路道を歩いていましたが、タイミング悪く休憩所がなかなかみつかりません、今日は暑さもあり我慢できず、車が通らなそうな道端でザックを下ろし、道端に座り込んでしまいました。白衣の下の服を一枚脱ぐことにしました。

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8番札所までたどり着きました。熊谷寺の立派な仁王門、高さが13メートルあり、四国遍路最大の山門だそうです。

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2日目もさくさくと歩くことはできませんでしたが、なんとか10番札所切幡寺の登り口までたどり着きました。山の中腹にある寺への参道は、道の両側に店が立ち並び門前町のようになっていました。20キロのザックを担いでぜいぜいと息を切らせながら坂道を歩いていたところ「お遍路さん!お参りに行くあいだお荷物預かりますよ。」とお声を掛けていただきました。最初は「何か買わされるのかも?」と不審に思ってしまいましたが「お接待ですから。どうぞ」と優しいお言葉。仏具とお遍路用品のお店のようでした。

お客でもないのに「お遍路さんだから」という理由で、わざわざ声をかけていただき荷物を預かっていただくなんて・・・。これが噂に聞く四国のお接待なのかと驚きました。重たいザックを担いて登りたくないなぁと思っていたところだったので、大変ありがたく感謝の思いでした。

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お参りを終えて荷物を預けたお店に戻ると、お茶とお菓子をいただき、このあたりの野宿情報や善根宿の情報まで教えていただきました。ありがとうございました。

2日目の寝床も遍路小屋になりました。

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小屋の中にテントを張り、寒かったので小屋にあった毛布をお借りして寝ました。

2日目の夕飯は炊き込み麦飯納豆と味噌汁でした。

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【お遍路3日目~4日目】遍路ころがしに挑む(11番札所~12番札所)

日本三大暴れ川の1つ吉野川を渡ります。この日はとても穏やかな流れでした。

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今日の行動食は自家製干し肉。このまま食べます。

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午前中のうちに11番札所藤井寺に到着しました。藤井寺を過ぎると、次はいよいよ「遍路ころがし」と言われるお遍路最大の難所が待っています。遍路さんが転落して転がされてしまうほどの過酷な難所のことを「遍路ころがし」と言います。12番札所焼山寺へは2つの山を越えていく道で、八十八ヶ所の中でも最も厳しい難所と言われます。そこで焼山寺への挑戦は明日にして、今日は遍路ころがしに備えて準備をすることにしました。まずは近くの郵便局へ行き、この3日間で不要と判断した荷物1.5キロを家に送り返しました。その後、昨日教えていただいた温泉のある善根宿に泊まることにしました。温泉でゆっくり体と足を休め、明日の焼山寺に向け準備を整えました。

善根宿の部屋の中にはたくさんの納め札が貼られていました。納め札は、お寺にお参りした際に願意を書いて納めるものですが、お接待を受けたときに渡す習慣もあるそうです。

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今日の夕飯はナスと干し肉の麦飯丼にしました。

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4日目、お遍路最大の難所と言われる遍路ころがしに挑みました。まだ暗い中、朝の5時に宿を発ちます。ここが焼山寺への登り口です。

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初っ端から急登が続きます。1/6とあるので、こういうのがあと6回あるということでしょうか。

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遍路ころがしからの風景。少し標高が上がっただけですが、いい眺めです。

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アップダウンのある山道を休み休み歩きました。苦しい道のりでしたが、昨日荷物を軽くした効果もあり、なんとかがんばれそうです。

途中の一本杉庵で休憩するお遍路さんたち。ここまでの厳しい登りでみな疲れていましたが、お遍路さん同士励まし合いました。

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ひと山越えたのですが、焼山寺へはここから一度下って、もうひと山登らなければなりません。

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登り下りを繰り返し最後の登りを登りきると焼山寺の山門が見えました。藤井寺から約7時間半かかってようやくたどり着くことができました。最大の難所をクリアして充実感いっぱいでした。

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山を登ったあとは下らなければなりません。登りはたしかに苦しいですが、下りは別の苦しみがありました。焼山寺からの下りは、大きな石がゴロゴロしていて足裏への衝撃が増し、痛みとの戦いでした。更に厄介なのが階段です。段になっていると足へのさらに衝撃が大きくなります。金剛杖で衝撃をなるべく吸収してゆっくりゆっくり歩くよりほかありませんでした。

焼山寺から下りてきたところにある杖杉庵で少し休憩。

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なんとか山を下りてきましたが、今日の寝床の当てにしていた遍路小屋には「宿泊不可」の文字。目の前が真っ暗になりました。寝床を確保するまで休むことはできません。とにかく前に進むしかありませんでした。不安で足の痛みを忘れ、必死に歩きました。少し山に入ったところでなんとかテントを張れそうな場所をみつけたのは20時近く。辺りは真っ暗になっていました。

ソライロノート

初めてのお寺、初めての野宿、初めてのお接待、初めての遍路ころがし。何から何まで初めてづくし、戸惑いながらのもお遍路さんとしての四国八十八ヶ所巡りの旅が始まりました。

いきなりのお遍路最大の難所、遍路ころがし焼山寺は、重たい荷物を背負って7時間半もかかってしまいましたが、なんとか転がされずに登りきることができました。私にとっては、その日の寝床探しの方が本当の遍路ころがしだったかもしれません。徳島後編に続きます。

ソライロパスタ

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ソライロパスタ

YoutubeやWebサイトにて山ごはん、山パスタの動画やレシピを公開中。フリーズドライやレトルトに頼らない山ごはんを目指しています。 Web:ソライロノヲト Youtube:ソライロパスタチャンネル

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