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  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

【後編】ヨーロッパのロングトレイル「オートルート(The Walkerʼs Haute Route)」を歩いて

ヨーロッパの名峰、モンブランとマッターホルンを繋ぐ山岳ロングトレイルの「 The Walkerʼs Haute Route」(オートルート)。いつかは行ってみたいと憧れている方も多いのではないでしょうか?そこで実際にオートルートを歩いた芦塚さんに感想を伺いました。

前半のオートルートを歩くための準備や持ち物などの計画についてはこちらの記事をご覧ください。

オートルートを歩いて

ーー長旅お疲れ様でした!オートルートを歩き終えた率直な感想を教えてください。

今回は7月前半から中盤の時期に歩きました。ヨーロッパアルプスのベストシーズンであり高山植物が咲き乱れる時期でもあるため、この時期を狙って訪問しています。そして、ヨーロッパアルプスを眺めながら歩けるルートであり、本当に壮大な景色に驚きの連続でした。

Zerrmat付近から望むマッターホルン

道中でも日本の剱岳や槍ヶ岳のような山があちこちで見られるかと思えば、お花畑や美しい湖、氷河、ヨーロッパらしい美しい街並みなども見ることができます。また、牧草地も通りますので、羊や牛に会えるのですが、さらにマーモットやアイベックスなどの日本では見ることのできない動物にも遭遇できました。

道中で遭遇したアイベックス

ーーこの上ない体験だったのですね。

距離を重ねるだけで、日本では見られない景色が広がっており、次にどんな景色に出会えるかと、歩ける喜びを噛み締めながら、一歩一歩前へ進むことができました。

なお、道中のトラブルや天候不良により予備日を失い、途中のルートを公共交通機関やリフトなどを使って省略しないとゴールに辿りつかない恐れがありましたが、何とか歩きのみで、220kmを完歩できました。

ーーお写真拝見しましたが、壮大な景色でしたね。一方で大変だったことはありましたか?

荷物の重さ、距離の長さや暑かったことはもちろん大変でした。加えて乾燥気候の影響もあったのか、喉がよく乾きました。そのため道中に水場があるのかどうかわからなかったことも不安でしたね。しかし、実際はキャンプ場や山小屋、途中の給水ポイントで水を補給できたので、浄水器もいらないくらい安定して水を確保できました。

道中、ハイカー向けの水場もある

ーー水がなくなる不安は怖いですよね。ほかにはいかがですか? 

個人的にトレイル存続の危機となった出来事もありました。トレイルを開始した初日の夕方、ビバーク地点から夕焼けに染まるモンブランを撮影しようとした瞬間に、ミラーレス一眼レフカメラが故障してしまったんです。一眼レフが壊れたことでトレイルへのモチベーションが低下してしまいました。

それなら「次回のための壮大なロケハンにしよう」と気持ちを切り替え、iPhoneで写真撮影しながら、ゴールを目指すことにしました。

なお、スイスでは、駅から駅に荷物を送付するサービスがあったため、一旦、トレイルを中断し、フランスの駅(Argentière)から最寄りのスイスの駅(Martigny)へ電車移動し、その駅からゴールのツエルマット駅へカメラを含むトレイル中に不要となった荷物を送付しました。

ーートレイル開始早々、災難でしたね。

お陰様で、荷物を減らせたことによりスピードアップにも繋がりました。さらに朝焼け、夕焼け、星空などのカメラ撮影を諦めたため、毎日6〜8時間程度の睡眠時間を確保できました。

しかしこのトラブルや道中の天候不良等により、予備日を使い切ってしまい、オートルートの範囲内ではありますが、当初予定したルートからの変更も余儀なくされました。またカメラでの撮影ができなかったことは悔しすぎたため、今度はピンポイントで各地を訪れることを計画します。そのため、当初はカメラで撮影した写真を紹介しようと考えていましたが、iPhoneでの記録写真になったことをお伝えしておきます。

トレイル概要
ルート変更箇所
実際の行程表

ーートレイルルートはどのような感じでしたか?

毎日約20km程度を歩きましたが、標高差もかなりあり、日本のアルプスを登山口から山頂まで、毎日登山しているような感覚でした。道の難易度は、日本アルプスの一般登山道と同じレベルであり、一部ロープや梯子、岩を掴む箇所や雪渓通過はありましたが、おおむね二足歩行で歩けました。

道は標識やマーキングなどが各箇所にあって、比較的わかりやすかったです。しかし迷うところが何箇所かあったので、その際はGPSアプリ「Komoot」を確認して、正しい方向へ進みました。

ーーお写真を拝見していると積雪のある箇所もありそうですね。

雪渓やルートによっては氷河の通過もあるため、ピッケルやアイゼンがあった方が安全に通過できる箇所もあります。

一部区間では雪渓も

実際に、ほぼ同じ行程で歩いていた他のソロの登山者は、雪の斜面で数十m滑落したようです。

高さ2m程度の雪穴に落ちて、自力で脱出するのに数時間を要したと聞きました。その方は、助けを求めるために、後から歩いてくる私の名前を叫んでたとのことですが、私はその道を見た際に危険を感じて、迂回し、一般登山道のルートではない岩場を下降したため、気づくことができませんでした。

幸いにも怪我はなかったようですが、やはりソロでのトレイルは危険が伴いますね。

ーー泊まる場所はどうしましたか?

スタートやゴール地点の街、トレイル中は2日に1回は谷の村や街を通過する為、その場所にあるキャンプ場に予約なしで宿泊できました。キャンプ場(約20CHF前後/泊)ではシャワー、洗濯、充電をすることが可能です。

Arollaのキャンプ場

また使い切ったガス缶を捨てることもできます。キャンプ場に宿泊する以外はビバークしましたが、ビバーク不可、19時から9時まではビバーク可といった看板が表示されている場所もあるので、注意が必要です。

ビバークの様子

また山小屋に併設しているテント場はオートルート上にはないのですが、山小屋付近でビバークできる場合もあり、その情報も事前にネットで入手できます(下記リンク参照)。今回山小屋付近でビバークした際には、山小屋のトイレや水場は無料で使用させて頂き、シャワーも有料(約5CHF)で利用することができました。

ビバークに対する考え方

ビバークができる山小屋のまとめ

今回のヨーロッパ滞在中は、すべてテントに泊まりましたが、1〜2日に1回は、シャワーを浴びられましたので、日本での登山よりも清潔さを保てました。が、次回は山小屋にも宿泊してみたいです。

ーー山小屋に泊まる場合、予約は必要なのですか?

山小屋に宿泊する場合は、もちろん事前予約が必要です。急に来訪したときに、定員オーバーだと容赦なく追い出すこともあるようです。ですが道中の観光案内所や山小屋の方にお願いしたら、次の宿泊先の山小屋を基本的には無料で予約してくれますので、もしオートルートにチャレンジしたものの、道中で予定変更等が生じた場合にはご相談してみてください。

Cabane de Prafleuri

ーー持参した装備に過不足はありましたか

7月前半は雪が残っていることが多いこと、ヨーロッパの山は夏でも降雪の可能性があること、今回のオートルート終了後はブライトホルン登頂も考えていため、雪山の装備や寒さに耐えられる服装を持って行きました。しかし予備日を使い切りオートルートのトレイルのみで終わったことや、今回のコース状況を考えると、いくつかの装備や服装はオーバースペックでした。

ただ、私がトレイルした4日後には降雪があり、山が白くなっていました。本記事の作成中の8月末には、道中にあるCabane de Louvie(ルーヴィー小屋)で15cm程度の積雪があったようです。そのため、特に1人の場合は、どんな場合でも対応できる準備、あるいは心積りが必要かと思います。

また、一眼レフカメラが壊れたことにより、サブカメラの重要性を認識しましたが、装備で不足したものはありませんでした。

なお、ルートの中間を過ぎたあたりにあるArollaという街では、ルート上に登山用品店がありますので、そこで装備の購入等もできます。

ーーなるほど。充電ができる箇所は途中ありましたか

キャンプ場で、モバイルバッテリーなども充電できますが、ほかの利用者とコンセントの取り合いになること、充電速度が遅いことが予想されます。

何より海外は日本よりも盗難リスクが高いため監視も必要になるかもしれません。そのため、ソーラーパネルを持っていき、道中で充電した方が良いと思います。私はソーラーパネルでの充電で事足りました。

ーーありがとうございます。食料についてはいかがでしたか

食料は、ヨーロッパ滞在中に一度も補給せずに、日本から持っていた食料のみで充足しました。体重と体脂肪はトレイル前後でかなり減少しました(トレイル概要参照)が、事前に作成した栄養計画に従った補給をしていたので、程よい筋肉疲労のみで、体調不良にも便秘にもならずに最後まで安定して歩けました。

Arollaのキャンプ場でオーナーから差し入れでもらったジェル

また、身体の適切な場所に保護のためのテーピングを貼っていたため、足のマメや靴擦れ、肩の痛みなどの故障も最後までありませんでした。

ーーすごいですね。現地で食料の調達はできますか

キャンピングサイト、山小屋などで購入することが可能です。

オートルートを歩いている際も2日に1回は街に降りるため、スーパーなどで食料を調達することもできます。ただしスーパーがない街もありますので、こちらも事前の調査が必要です。

今回私は、山小屋や街のレストランで食事することなく旅を終えてしまったため、次回は食料を減らし、現地の食事も楽しみたいと思っています。

ーー使用したeSimやGPSアプリはどうでしたか?

eSimはUbigiを使用しましたが、一部の区間(Cabane de Louvie~Pas de Chervers、Forcletta~ Augstbordpass )、街(Gruben)では圏外となり、使用できませんでした。

なお、キャンプ場では、Wi-fiを利用できますので、それも活用すれば、通信量を節約できます。

今回、GPSアプリであるKomootを利用しましたが、かなり使いやすかったです。現在地の確認はもちろんのこと、電波があれば容易にルート変更もできます。経由地を選択すれば、その場所の写真が表示されるのも便利でした。

ルートの難易度や危険な場所も表示されるため、天候不良な時の迂回ルートを選択するときにも参考になりました。また、立ち寄り場所(スーパーやATMなど)の検索も出来ますので、こちらも便利ですね。

天気予報は他の情報を確認していましたが、kommot上でトレイル中の天気予報も確認することができるようでした。

ーー天気といえば、嵐の日もあったんですよね

トレイル9日目の夕方から2日間にわたる嵐が来る予報があったので、その日は午前には歩くのを終えて、キャンプ場に留まることにしました。夜から朝までは大雨と雷が止まず、テントから出られない状況でした。それでも翌日の朝には嵐が落ち着いていたため、天気予報を確認して、雨が時折降る中でしたが次の街まで行動を開始しました。

本当はその街の先まで進む予定でしたが、その日も夕方から嵐が来ることを天気予報で知ったので、その先に進まず、翌朝まで安全な場所でビバークして留まることにしました。

ーー今回印象に残ったエピソードがあれば教えてください。

現地でお世話になった方、助けて頂いた方へのお礼用に、100円ショップで買った扇子を10個くらい持参したら、様々な方に喜んでもらえました。

また、出会った方が山でプロポーズするということでカメラマンになったり、シャモニーの観光案内所で昔働いていた日本語を喋れるフランスの方と交流を深めたりしました。さらに同じ行程で何度もお会いした方と途中で行動を共にし、嵐の中でビバークしたりと、ソロで行くと言語の壁があっても、いろいろな人と交流ができて楽しいですね。

スタートとゴールの街を除いて、トレイル時には日本人とは、1人も会いませんでした。でも不思議と不安はありませんでした。

ーー海外のトレイルにチャレンジする場合は言語が最初の壁になるとおもいますが、どうされたのですか?

今回のオートルートで訪問する国は、フランスとスイスです。フランスはフランス語ですが、スイスはフランス語、ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語が使われています。

英語が使える場合もありますが、すべてのケースで使える訳ではありません。そのような時に役立つのが、アプリ「Google翻訳」でした。看板などの文字もカメラを向ければ、日本語へ変換されますし、喋っている言葉もある程度翻訳してくれます。

道標はフランス語のみのものもある

出来るだけ、英語で意思疎通を図ろうとはしましたが、お互い(特に私が)に英語が得意な訳ではないので、どうしてもコミュニケーションを取りたい時は、このアプリを活用していました。ちなみに、道中ですれ違った際に、こんにちは(ポンジュール、グーテン・ターク、ボンジョルノなど)、ありがとう(メルシー、ダンケ、グラッツィエなど)と現地の言語で言葉を交わすのですが、その後に、日本語で、「こんにちわ」「ありがとう」となどと続けると、ほとんどのケースで向こうが笑顔になって、コミュニケーションが弾むこともありました。

山が好きなもの同士が、同じトレイルを歩き、同じ景色を眺め、同じ空間を共有する。そうすると、国や文化、言語が違えど、不思議とコミュニケーションが取れました。そう考えると、やはり、山っていいですよね。もっと世界の山を歩いて、これまでみたことがない景色を見るのはもちろん、様々な方と交流してみたくなります。

ーーそれでは、今後行きたい場所を教えてください。

やはり、私は自身が経験したことのない道を長時間歩き、ようやく辿り着いた場所でしか見れない絶景を見るのが好きであり、世界中のトレイルを歩いてみたいと思いがあります。

前回紹介しました『ワールド・トレイルズ(世界は歩いてみたい「道」にあふれている)』に記載されているルートが非常に気になっている為、それをベースに考え、夏であれば、再びこの地を訪れ、フランス・シャモニーを拠点に、ツールドモンブランにチャレンジすると共に、今回、時間の都合でカットした場所、再度訪問してカメラ撮影をしたいと思った場所をまずは訪問したいです。

こちらは来年にでも行くかもしれません。他には、イタリアのドロミーティ、アイスランドのロイガヴェーグル・トレイルにも行ってみたいです。偶然にも、同じ月に町田さんがロイガヴェーグル・トレイルに行かれており、こちらもますます気になっています。

冬であれば、南半球がトレイルしやすいので、アルゼンチンのトーレス・デル・パイネ・トレック、オーストラリア・タスマニアのウエスタン・アーサーズ・トラバースにも行きたいです。

ーー最後に今回着用したポーラテックの商品について教えてください。

今回の220kmのトレイルでは、昼間の灼熱の暑さ、夜の寒さ、強風、大雨、雷など過酷な状況も味わいました。そのような環境の中でも、状況に合わせて適切なポーラテック製品を選択することで、私の身体を守ってくれ、最後まで体調を崩さず、縦走時には気になる臭い等の不快な思いもせずに歩き切ることができました。

特に、パワードライTシャツは行動時にも汗が速く乾く優秀な速乾性、着心地の良さに加えて、複数日に跨って着用しても臭いがしにくかったです。ちなみに、途中で2回の水洗いを挟みましたが、連続で9日間着用しても、臭わず快適でした。これまでの日本での長期縦走では、臭いに悩まされるケースもありましたが、今回はそれが無く、快適に歩けました。

また、ネオシェル素材のレインウェアは、大雨(猛烈な雨)でも問題のない耐水性、そして、他社製品では味わえない素晴らしい透湿性と柔軟性で、蒸れが大幅に抑制されました。さらにストレッチ性にも優れており、レインウェアを着ていることを感じさせない着心地で、違和感なく行動が可能でした。他社レインウェア素材はゴワゴワ感、シャリシャリ感がありましたが、ネオシェル素材はそれがないため、もう手放せなくなりそうです。

ポーラテックの製品を着用した感想

Power Wool T-shirt (POLARTEC ORIGINAL)

行動時に数日着用し、さらに、水洗い後は保温性を期待して、就寝時に連日着用しても臭いが発生しなかった。保温性と速乾性を兼ね備えた製品の通り、汗もすぐに乾く印象である。特に涼しくなる秋にメインとして着用したい製品である。

Power Wool Arm Cover(POLARTEC ORIGINAL)

トレイルの間、ずっと着用していても臭いが発生せず、日焼けもある程度抑制できる。ただし、伸縮性に乏しいため、頻繁な脱着には向かないが、固定力はあるため、行動中に外れることはなかった。また、着用時の違和感もない。適切なサイズを選択した上で、上記のPower Wool T-shitと合わせて着用したい。

Power Dry T-shirt(MMA)

着心地もシルキーのようで良く、メインの行動着として数日間着用しても気になる臭いは発生しなかった。速乾性が高いため、汗もすぐに乾くが、水洗い後に干した後に乾かなくても、行動時に着用していれば晴天下で歩いている間に乾く速乾性がある。夏〜秋の行動着に最適な印象であり、ランニング等で利用しても快適さを提供してくれた。特に、行動時は大量の汗をかくが、止まると肌寒いシーンでの速乾性を期待して着用したい。

Power Grid Full-Zip Hoodie(Answer4)

標高3000mで風があって肌寒いときも、これをTシャツの上から着れば寒くなく、風も遮断できた。下山時も着用したが、行動時の通気性もあり、体温上昇が生じるまでは快適に行動できた。また、Tシャツなどを着ずに、これ1枚だけ着用しても肌触りがよく、快適であった(Tシャツ洗濯時に、本品だけを着用するケースもあり)。軽量でありながら、停滞時の保温性、行動時の通気性を担保できる製品であり、夏〜秋の登山時に活用したい製品である。特に、スピードが求められる夏の日帰り登山において荷物の量を抑えたいシーンでも、これ1枚あれば、寒さを抑制できる。

NeoShell Jacket 02(Answer4)

柔軟性・追従性に優れ、嵩張り、ごわつきがなく、動作しやすい。大雨時の防水性、強風時の耐風性に問題はなく、着用時の行動も、登山に伴う体内の発熱・発汗が進むと、暑くはなったが、他社素材よりは蒸れの程度は抑えられ快適であった。素晴らしい柔軟性・追従性に加えて、必要な防水性・耐風性もレインウェアの概念を変えた製品であり、雨ある或いは強風時での行動が想定されるシーンで大いに活用したい。この素材を体感すると、他の製品には戻れない印象である。

NeoShel Pant 02(Answer4)

柔軟性・追従性に優れ、レインパンツを着たままでの行動も苦にならない。大雨時の防水性、強風時の耐風性に問題はなく、透湿性が高いため、雨天時およびその後も履き続けても、他社製品のような蒸れもなかった。NeoShell Jacketと同様にレインウェアの概念を変えた製品であり、特に激しい動きとなる下半身への追従性は素晴らしい。雨ある或いは強風時での行動が想定されるシーンで大いに活用したい。この素材を体感すると、他の製品には戻れない印象である。

Light Alpha Tights(山と道)

アクティブインサレーションであるが、主にテント場で利用した。保温着として、肌寒いときに着用すれば寒さを感じず、動いている際は通気性があり、無駄な体温上昇を抑えられた。毎日の就寝時に着用し、ヨーロッパ滞在中は一度も洗濯しなかったが臭いも全く気にならなかった。また、雨で濡れた際もすぐに乾いた印象である。ショートパンツを履いている際のアクティブインサレーションとしてはもちろんのこと、飛行機での移動時の保温着としても着用したい。特に機内は日本人には寒く感じられるが、ショートパンツに本品を履けば寒さを防げるため、ロングパンツが不要になり、軽量化にも繋がる。

Power Stretch Fleece Jacket(MAMMUT)

数年間愛用している製品である。テント場や写真撮影などの停滞時に肌寒い時の保温性はもちろん、柔軟性・追従性に加えて、優れた通気性のため、体温が上昇しにくく、肌寒い時に山を降りる際にも活用できる。また、肌触りもよく、濡れても保温性は保たれるため、ダウンの代わりに重宝する。

企画協賛

衣装提供

MOUNTAIN MARTIAL ARTS

トレイルランニングやランニングの持つ魅力を伝え、“機能とデザイン”をコンセプトとするオリジナリティのあるギアやウェアで「アクティビティのある生活の楽しさ」を提案するブランド。

Answer4

革新的なデザインと、機能性が高いウェアやザックを生み出す、トレイルランニング専門ブランド。

山と道

道具を通して、より深くハイキングを知る。ハイキングを通じて感じた、本当に必要な道具を形にしていく山道具のメイカー。

協賛

POLARTEC®

1906年にアメリカ・マサチューセッツ州で創業した老舗ファブリックメーカー。登山やトレイルランニングなどの本格的なアウトドアはもちろん、キャンプやタウンユースでも重宝する快適な着心地の素材を多く開発・展開してきたメーカーとして知られている。

http://www.challenge-21c.co.jp/polartec/index.html

最後に

オートルートをこれから歩くことを検討されている方について、ご質問などあれば芦塚さんが回答して下さるとのことです。何か聞きたいことなどがあれば芦塚さんのInstagramアカウントからDMを送ってください。

芦塚さんのInstagramアカウントはこちら

また今回の芦塚さんのチャレンジの詳細の記録がまとまった報告書をいただきました。
今後オートルートにチャレンジされる皆さまのために公開させていただきます。本文に載せていない写真やノウハウも載ってますので、興味がある方はご確認ください。

20230731_The Walker’s Haute Route報告

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