ウルトラライトな乾物で外メシ進化形| #03 シェラカップとスプーン1本でお手軽外ランチ!
今までのコラム( #01|アウトドアで「乾物」のすすめ / #02|90gで作れるドッグパン4個分のドライカレー』 )を通して、ウルトラライトな乾物が、実は簡単に料理できる時短素材であることも感じていただいているでしょうか。
今回は、火を使わず、ゆえに鍋も不要で、シェラカップ1つ、スプーン1つで作れながらも、ちゃんと料理した感満載の軽食をご紹介します。
もくじ
乾物をトマトジュースで戻す!
今回の材料は、この秤の上の乾物3種とトマトジュース1パック(200cc)。
乾物といえば、水で戻すのが常識ですが、水分さえあれば水でなくても戻せるのです。今回はトマトジュースで戻してみました。中までしっかりトマトの味が染み込んで実は美味しいのです!
アウトドアにぴったりの穀物、クスクス
クスクスは世界最小のパスタとも呼ばれ、原料は小麦。通常は熱湯をかけて5分ほど蒸らす、あるいは蒸し器で調理しますが、加工の際に加熱されているので、たっぷりの水分で30分戻せばそのまま食べることもできます。
モロッコなどの料理によく登場する食材ですが、日本でも大きなスーパーには置かれるようになってきており、料理したことはなくても目にしたり食べたりしたことがある人も増えているのではないでしょうか。今回はそんなクスクスをトマトジュースで戻しているのです。
クスクスとトマトジュースに旨味と栄養をプラス!
トマトには旨味成分グルタミン酸がたっぷり含まれていることが知られていますが、それにさらに旨味と栄養をプラス。
今回プラスしたのは、塩昆布とチリメンンジャコ。この二つも、ご存知のように火を通す必要はありません。昆布もまたグルタミン酸が豊富な食材。ジャコはイワシの稚魚が原料。動物性の旨味、イノシン酸が多く含まれ、グルタミン酸との相乗効果で旨味がアップすると言われています。
野菜のトマト、海藻の昆布、魚のチリメンジャコ、そして穀物クスクスが合わさることによって、旨味もそれぞれの栄養も豊富で、お腹にもたまる一食になります。
作り方を説明します!
材料
・クスクス50g
・塩昆布4g
・チリメンジャコ4g
*お好みで
・好みの乾燥ハーブ (今回はオレガノを使いました。ハーブミックスなどでもよい)
・常温で持ち歩き可能な粉チーズ
作り方
すべての材料をあわせ、よく混ぜたら30分待つ。
*ハーブやチーズは後からトッピングしても最初に混ぜてしまっても可。
*塩気は、塩昆布やチリメンジャコからも出るので、トマトジュースは無塩タイプがオススメです。
*持っていく際には、クスクス、塩昆布、チリメンジャコは同じ袋に入れてしまってOK。最初から混ぜてしまうのであれば、ハーブも同じ袋に入れても問題ありません。
今回のポイント
海のもの、山のものを合わせて旨味の相乗効果を狙う
火を通さなくても食べられる素材を揃える
もしもの時にもこれを知っていれば安心!
もしも!の時には、水もガスも電気もないかもしれません。
そんな時、この料理を知っていれば、慌てず一食作ることができます。もしも!はどんな時期に来るかわかりません。真夏の炎天下でも戻すのに30分かかっても、食べものが腐ることもないでしょう。乾物は冷蔵庫がなくても保存できます。トマトジュースも缶や紙パック、ペットボトルなどで売られており、これも常温保存が可能です。
乾物を常備し、加熱不要なものが何か、加熱が必要なものは何かを把握していれば、もしもの時にも安心。乾物はウルトラライトな食材であり、ウルトラ簡単に調理でき、ウルトラ便利に保存ができる優れもの。
乾物で外メシを極めることは、実は食の防災訓練にもなるのです!
乾物で世界をもっとPEACEに!乾物は古くて新しい未来食! 乾物をヨーグルトで戻すなど、自由な発想で現代のライフスタイルにあった乾物の活用法を提案しています。乾物関連の著書多数。近著に「毎日食べたい乾物ヨーグルトレシピ決定版」(世界文化社)。メディア出演多数。軽くて常温で持ち歩ける乾物はアウトドアにもぴったり〜!
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