「アンドワンダー」。その名を聞いたことのある人も多いだろう。パリコレクションブランドのデザイナーを経て、池内さんと森さんが2011年の春に立ち上げたブランドだ。

これまでのアウトドアウェアとは一線を画する「発想」と「デザイン性」で、ソト遊びを楽しむユーザーはもちろん、街着として取り入れるファッションユーザーをも虜にしている。今回は、そんなアンドワンダーの内側に迫った。

企画・デザインだけでなく営業から物流管理まで、2人の手探りでスタート


――まずは、ブランド立ち上げの経緯について教えてください。


池内:僕がもともとデザイナーとして働いていたブランド(ISSEY MIYAKE)を辞めたときには、すでにアウトドアブランドを立ち上げたいという構想がありました。というのも、僕の場合は友人に誘ってもらったキャンプをきっかけにアウトドアを楽しむようになり、その後は山にも出かけるようになったのですが、当時アウトドアの服市場に欲しいものがなかったんです。だったら自分で作ってみよう、と。

森:わたしもアウトドアが大好きだったので、いっしょに始めよう!ということになりました。2011年の春夏モデルからスタートし、6年目になります。

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――ブランドを立ち上げるうえで大変だったことはありますか?

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池内:立ち上げることよりも、続けることの方が大変で。僕たちはこれまで“作る”ことに関しての知識はあったけれど、“売る”ことに対してのノウハウは一切なかった。なので、最初の頃は小売店さんに自分たちでコンタクトをとり、バッグにサンプルを詰め込んで営業まわりをして。本当に手探りでした。


森:洋服のデザインだけじゃなく、組織をデザインしていくのも自分たち。たとえば、パタンナーさん。立ち上げ当初は外注する形をとっていましたが、現在はアンドワンダーのなかに入ってもらって。そういう決め事はもちろん、事務作業もすべて2人でやってきたので、やることは本当にたくさんあって(笑)ファーストプロダクトの頃はオフィスもなかったんです。


――記念すべきファーストプロダクトは、トートバッグにも変身するザックカバーでしたよね。あれを見たとき、本当に衝撃的でした。雨が降らないと出番のないザックカバーに、こういう発想があったのか!って。
一体どんなところからアイデアが浮かぶのでしょう?


森:日ごろの会話から生まれているのかなぁ?このシルカバーバッグのアイデアも、私だったかな?という曖昧な記憶しかないくらい。

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池内:いいアイデアが浮かんだとしても、それがアウトドアの道具として「本当に使えるモノか?」というとことは常に追求していますね。



――トレッキングアイテムだけでなく、キャンプグッズもリリースされていますが、このエプロンもユニークですよね。そしてとても便利。

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池内:ユーザーを驚かせたい、楽しんでもらいたい!という気持ちがあるからこそ、こういったアイデアに行き着くのかもしれません。ちなみにこのエプロンはアラミドという燃えにくい生地なので、焚火でも気兼ねなく使えますよ!

品質をキープするため、生産はほぼ国内工場。そして、素材へのこだわり


――製品はどんな工程を経て仕上がるのでしょうか?

品質をキープするため、生産はほぼ国内工場。そして、素材へのこだわり|「枠にとらわれず成長し続ける、東京発のアウトドアデザイナーズブランド「アンドワンダー」のこれまでと、これから」の2枚目の画像

池内:まずは使いたい素材を決め、その後デザインをしてある程度の形を決定し、型紙におこしていきます。

品質をキープするため、生産はほぼ国内工場。そして、素材へのこだわり|「枠にとらわれず成長し続ける、東京発のアウトドアデザイナーズブランド「アンドワンダー」のこれまでと、これから」の4枚目の画像

森:これは「ツイルフリースパンツ」というモデルの型紙ですが、このパンツは28個のパーツから出来ているので、ひとまずプロトタイプは縫いやすい形で作っておいて、自分たちで使って素材をテストしていきます。メーカーのデータで素材の性能が出ていても、実際に自分たちで試す。これが大切なことだと思っていますね。



――この秋冬モデルでのイチオシはありますか?


池内:なんといっても、この秋冬から展開することができたポーラテック社のハイロフトフリースを使ったこのジャケット。やっと作れたんです!


森:ポーラテック社の素材は、リリースする随分前に発注しなければならないので、作る数の見当がつきにくく、私たちのようにオーダーをもらってから製作するスタイルではなかなか手が出せなかったんです。だから発注書を流すときは、本当に手が震えた!!(笑)


池内:色も自分たちで決めて染めているんですよ。

2017年は、自分たちの世界観を伝えられるようなお店をオープンしたい

2017年は、自分たちの世界観を伝えられるようなお店をオープンしたい|「枠にとらわれず成長し続ける、東京発のアウトドアデザイナーズブランド「アンドワンダー」のこれまでと、これから」の1枚目の画像

――2015年からはパリやニューヨークなど海外でも展示会をしたり、渋谷のヒカリエでも大々的なインスタレーションを行っていたり。場所を限定しない、多岐にわたる活動をされていますよね。

池内:アウトドアではなく、ファッションに興味のある人たちに見てもらえたので、今まで届かなった人たちに届いた感じがしましたね。今後は海外でもしっかりセールスしていきます。



――最後に、今後の展望を教えてください。



池内:これまでは小売店やオンラインショップでの販売だけだったので、お客さまと直接コミュニケーションを取れるよう、自分たちの直販店を持とうと思っています!


森:じつはすでに物件を探していて。自分たちの世界観を伝えられるような素敵なお店にしたいです。目標は2017年の春!言ったからには、絶対に間に合わせなくちゃ!(笑)

2017年は、自分たちの世界観を伝えられるようなお店をオープンしたい|「枠にとらわれず成長し続ける、東京発のアウトドアデザイナーズブランド「アンドワンダー」のこれまでと、これから」の8枚目の画像


今後の活動にも目が離せない「アンドワンダー」。
春には直営店のオープンを考えているということで、ふたりが発信する独創的な世界観を、目で、肌で、身近に感じられる日はそう遠くない――。


アンドワンダー

この記事を書いた人

山畑 理絵

音楽プロダクションの制作、アウトドアショップの販売員を経てライターになる。のんびり日帰りハイクからガッツリテント泊縦走、トレイルランニング、ボルダリング、スキーと四季を通してフィールド三昧。アウトドア媒体をメインにライター活動をする傍ら、アロマテラピーインストラクターとして「山とアロマ」をテーマに、神出鬼没なワークショップを展開中。

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山畑 理絵

春夏秋冬、日本の美しい山を求めて歩きまわっています。

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