• ハウツー・まとめ
  • キャンプに関するハウツー記事一覧です。タープやテントの建て方、ロープの結び方、焚き火の起こし方、ギアの使い方といったキャンプで役に立つアウトドア基本情報から、チルなキャンプ時間を過ごすヒントまで、初心者の方から上級者の方向けに丁寧にご紹介します。

子どもには大いに“火遊び”をさせよう!「火育キャンプ」のススメ

住宅のオール電化が進んだり、お父さんが禁煙してライターを使わなくなったりして家から火がなくなり、子どもたちは火を見る機会が少なくなったといわれています。

「火なんか見なくてもいいのでは?」という人もいると思いますが、子どもに火を扱わせると、創造や記憶、意思疎通などをつかさどる、脳の前頭前野が活性化するともいわれています。

そんなことを考えると、子どもに火を扱わせるのもそんなに悪くないのでは、と思ったりします。そこでキャンプでは、子どもたちにこんな“火遊び”をさせてみませんか?

火をおこす前に“薪拾い”から始めてみよう

キャンプで“火遊び”といったら、やっぱり「焚き火」です。焚き火を楽しむためには、当然薪が必要になるのですが、手っ取り早く手に入れたいなら、キャンプ場で購入するのがいちばんです。

しかし、千葉県の「有野実苑オートキャンプ場」のように、無料で薪を拾えるコーナーがあれば、子どもたちに薪拾いをさせるのもいい経験になるでしょう。焚きつけにする細い枝と薪にする太い枝に分けて、ゲーム感覚で拾ってもらうといいかもしれません。

上手に火をおこせたときの喜びもひとしお

8歳と4歳の力では十分な量の薪は拾えなかったので、足りない分はキャンプ場で購入。そして、さっそく火をおこします。

通常なら着火剤に火をつけて、その火で焚き火をおこすのですが、今回は子どもたちに楽しんでもらうため“天然の着火剤”で薪に火をつけてもらいましょう。松ぼっくり、松葉、杉の葉、樹皮などは火つきがよく、着火剤として活用できます。

サイトのまわりを見渡すと、松ぼっくりや松葉は落ちていなかったので、キャンプ場で購入した薪の皮を使うことにしました。8歳の息子にナタの使い方を教えたら、上手に薪から皮を削り取ってくれました。

そして、この樹皮を着火剤代わりに焚き火台に置き、拾ってきた焚きつけを載せてライターで着火。焚きつけに火が移るのを待ちます。

教えてもいないのに、火種に息を吹きかけて火を大きくしたり、火が大きくなってきたら薪を足したり。ちょっとヒントをあげると、自分なりにいろいろ考えてやるものです。

収穫したトウモロコシで焚き火料理を

焚き火の火がしっかりとおきたので、昼間に収穫してきたトウモロコシを焼くことにします。火力を落としておき火にし、そこにトウモロコシを皮がついたままで投入。皮が丸焦げになるまで焼き続けます。

そして、できあがったのがコレ! ほどよくついたコゲが食欲をそそる、焼きトウモロコシです! 水分のある皮が中身をイイ感じに蒸し焼きにしてくれるので、甘くてジューシーな焼きトウモロコシになるんです。

子どもたちの食いつきもこの通り。あっという間に食べ尽くしてしまいました。

一日の終わりは、焚き火を囲んで一家団らん

食事のあとは、焚き火を囲んで家族で団らん……と思ったのですが、8歳と4歳には会話を楽しむというのはまだ早いようで、焼きマシュマロに夢中になっておりました。

でも焚き火は、見ているだけで心を落ち着かせてくれます。炎には「1/fゆらぎ」と呼ばれるリズムがあって、人を癒やし、リラックスさせる効果があるのだそうです。心なしか子どもたち、いつもよりおとなしいような……。

火を通じて子どもの心を育むことを「火育」というそうです。そう聞くとかしこまってしまいますが、こんなふうに気軽に親子で火を楽しんでみてください。ちょっとだけ子どもが成長したように見えますよ。


*撮影協力
千葉県・有野実苑オートキャンプ場

関連記事一覧