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  • キャンプ好きが贈る、キャンプの体験レポートです。日本にはたくさんのキャンプができる、自然あふれる素敵な場所がたくさんあります。.HYAKKEIでは、そんな場所に実際に足を運び、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっとキャンプに行きたくなりますよ!

飯ごう体験からDIY・極上キャンプ飯まで! .HYAKKEI主催イベント「らしさポケットvol.1」

人が幸せを感じるのは、どんなときでしょうか?

食べるのが好きな人はおいしい料理を食べているとき?

子どもをもつパパなら、子どもにかっこいい姿を見せられたときでしょうか。
ママも、作った料理を子どもが「おいしい!」と言って食べてくれたらやっぱり幸せですよね。

それぞれが実は持っている「らしさ」を感じること。
それが、幸せだと感じるひとつのポイントなのかもしれません。

色々な「らしさ」を感じることができるきっかけが作れたなら。

そんな想いから、「らしさポケットvol.1 ヨネヨガ!DIYキャンプ」が.HYAKKEI主催で3/26(土)に開催されました。

コンセプトは「○○らしさ」を感じられるデイキャンプ

らしさポケットのコンセプトは、
アウトドアや自然由来のアクティビティを通じて『○○らしさ』を感じること。

第一回となる今回は、
お米・キャンプ飯・DIYを通じて様々な『らしさ』を感じる日帰りのデイキャンプを楽しみました。

まずは飯盒炊爨(はんごうすいさん)の下準備から

食における「日本人らしさ」と言えば、お米。
これは誰もが想像に容易いものかもしれません。

そのお米をアウトドアで炊くとした場合、一体どんな方法を思いつきますか?
代表的でありながら、実は大人になって縁がなくなりつつあるのが「飯ごう」です。

やってみたいとは思いつつも、
火加減や炊飯時間の調整が難しそうで挑戦したことがない、
という方も多いのではないでしょうか。

実際に屋外で飯盒炊爨に挑戦すると、風の影響で火の当たりどころが偏り、
炊き上がりにムラが出てしまうなんてこともしばしば…

そこで今回、
飯盒炊爨のハードルを一気に下げてくれるハンゴーコンロを使い、飯盒炊爨にチャレンジしました。

誰でも簡単に美味しいご飯を炊くことができる、ハンゴーコンロ

ハンゴーコンロは、飯盒炊爨をどこでも気軽に楽しむことができるように設計された飯盒専用のコンロ。
この日、開発者であるハンゴーコンロ研究所の丹生さんが、なんとはるばる奈良県からハンゴーコンロを持ってやってきてくれました。

ハンゴーコンロ研究所の丹生さん。飯ごうへの熱い想いを語ってくれました。
ハンゴーコンロ研究所の丹生さん。飯ごうへの熱い想いを語ってくれました。

ハンゴーコンロを使えば、
燃料として炭だけではなく固形燃料なども使うことができ、風の影響の心配もいらないので、飯盒炊爨初心者でも簡単においしいご飯を炊くことができます。

炊くお米は、伊賀産のコシヒカリ

これでご飯を炊く準備はバッチリ。
せっかくなら美味しいお米を炊きたい!ということで、今回用意されたのは三重県伊賀産のコシヒカリ。

伊賀の広瀬という地域で作られたお米は、
冷たく綺麗な水と肥沃な土壌のおかげでお米本来の甘みがギュッと凝縮された、特別なお米です。

また、残留農薬が極力残らないように生育された安心・安全なお米でもあります。

語り部プロジェクトの武藤さん。「今日はたくさん炊きます。」
語り部プロジェクトの武藤さん。「今日はたくさん炊きます。」

この伊賀産のコシヒカリを用意してくれたのは語り部プロジェクトの皆さん。

語り部プロジェクトは、地域活性や日本文化の継承のために、お米の販売や様々なイベントの企画をしています。

今回アウトドアでもお米を楽しんでもらい、
参加者の皆さんに“日本人らしさ”を感じてほしいという想いから協力していただきました。

自分の手でお米をといで、しっかりお水に浸す

冷水でお米をとぐことも“日本人らしい”大事な下準備。

最近は無洗米をスーパーで購入し、自分の手でお米を研ぐ機会が減っている人も多いのではないでしょうか。この日は参加者みんなで美味しいお米を食べるために、冷たい水に堪えてお米をせっせととぎます。

子供にとってはお米とぎは初体験だったかも?

炊飯の準備はいったんここまで。
お米を水に浸けている間に、男性陣の活躍間違いなしのDIYにとりかかります!

アウトドアで使えるアイテムを自分色にDIY!

この日のもう一つのメインコンテンツがDIY!
今回はWEBメディアDIYer(s)の皆さんにご協力いただき、アウトドアで役立つ小物をみんなでDIYしました。

DIYer(s)プロデューサーの前田さん。暮らしを楽しむアイディアの宝庫です。
DIYer(s)プロデューサーの前田さん。暮らしを楽しむアイディアの宝庫です。

DIYer(s)は『こころ豊かな自分らしい暮らしをデザインすること』
をコンセプトとするWEBメディア。

良いものへの価値判断は他者評価や市場価値に求めず、自分の価値観・基準で選び、つくり上げようという考え方は、らしさポケットのコンセプトとも共鳴します。

今回DIYするのは、トリポッドチェアとネームタグ。まさにその人らしさが表現できるアイテムですね。

マイカラー・トリポッドチェアをDIY!

トリポッドチェアは、キャンプやフェスで少し腰を下ろしたいときに使えるスツールのようなアイテム。
実際に座ってみると安定感抜群で、ついつい立つのが億劫になってしまうほど。
自宅に置いていてもインテリアとして可愛く馴染んでくれる万能アイテムなんです。

自分の好きな色にカラーリングすれば、世界に一つの自分らしいお気に入りチェアの出来上がり!

用意するのはこちら。
本格的な道具たちに男性の心は躍ること間違いなしです!

不慣れな工具の扱いに最初は戸惑い、手が進みませんでしたが、
いざ手を付け出すとその楽しさで夢中になって作業をする参加者たち。

自分らしさが表に出るカラーニングには、しっかりと時間をかけている印象でした。

仕上げのロープ張り。
程度によって安定感が違うため、念入りに確認します。

トリポッドチェアを見てくれたのはDIYer(s)の高原さん。
危険な工具もあったため、しっかりとフォローしてくれるのは安心ですね。

塗料が乾く時間を除けば製作時間は30分ほど。
お手軽に皆さん作ることができました。

キャンプなどの持ち物に。愛着の湧くレザーネームタグをDIY!

キャンプ用品は意外と同じ道具を使っている人が多く、片づけの際にどれが誰のものかわからなくなってしまうなんてことも……

そんな時に活躍してくれるのが今回作るネームタグ。

キャンプ用品に直接名前を書いたりシールを貼ったりするのは少し抵抗感がありますが、
レザーのネームタグならスマートに自分のものを見分けることができます。

キャンプの場面以外でもバックパックにつけたり、カメラのストラップにつけたりなど、使い勝手は◎。

何より、使い続けることでレザーならではの味が出てきて愛着が湧いてくるのが、レザーの魅力ですよね。

2種類のレザーから好きなものを選び、
好みの形にカッティングして自身のネームを打ち込んでいきます。

DIYはパパらしさの見せどころ。
子供たちを先導して一緒に作っていく家族の姿が印象的でした。

レザーを好みの形にカットしたら、好きなネームをアルファベットで打ち込みます。

ネームタグはDIYer(s)の前田さんがフォロー。
皆さん早速ベルトやバックパックにつけて、お気に入りのアイテムをアレンジしていました。

DIYで身体を動かした後はいよいよ待ちに待ったキャンプ飯の時間!

炊き上がったお米はいかに……

沸騰して飯盒の蓋が浮いてくるのを、重石を置いて防ぎます。
沸騰して飯盒の蓋が浮いてくるのを、重石を置いて防ぎます。

DIYをしている間、十分に水分を含ませたお米をハンゴーコンロで炊きました。
飯盒に火をかけ、しばらく経つとブクブクという泡立ちとともに甘いご飯の香りが…!

今にも蓋を開けてご飯の香りをお腹いっぱいに吸い込みたくなりますが、
飯盒で美味しいご飯を炊くためには炊き上がった後の蒸らしが重要。

丹生さんのお話によると、温かい状態でご飯を蒸らしたほうがご飯が甘く炊き上がるのだそう。

ギュルルとなり始めたお腹をグッと抑えます。

炊き上がったご飯がこちら!
初めての飯盒炊爨でもふっくらもちもちのご飯を炊き上げることができました。

お米の味を引き立てる、絶品キャンプ飯を食べよう!

さらにこの日のメニューはキャンプ飯ということで、ご飯以外にもキャンプにピッタリな料理が3品用意されました。

今回キャンプ飯を用意してくれたのはフードスタイリストの山崎由貴さん。約30人前のキャンプ飯を豪快に、かつ鮮やかに作っていただきました。

フードスタイリストの山崎さん。現在は雑誌やwebで料理やプロダクトのスタイリングや、レシピの提案を行う。
フードスタイリストの山崎さん。現在は雑誌やwebで料理やプロダクトのスタイリングや、レシピの提案を行う。

キャンプ飯その1:新鮮魚介と春野菜のアクアパッツァ

ダッチオーブンで大人数の分量を作ることができるアクアパッツァは、キャンプ飯にぴったり!

今回はイトヨリをメインに、春野菜の菜の花や菊芋をたっぷり入れて季節の美味しさを詰め込んだ贅沢な仕上がりのアクアパッツァに。

春を感じさせる素敵な色合いのアクアパッツァ。
春を感じさせる素敵な色合いのアクアパッツァ。

あえて特別なことはしないシンプルな味付けながらも、白ワインの風味と様々な食感の野菜がアクセントとなり、素材の個性が引き立った感動的な味わいでした!

キャンプ飯その2:玄米の鯛めし

この日、川崎南部市場の三栄水産さんから手配した鯛は新鮮そのもの。丸ごと一匹鯛めしに使用し贅沢にいただきました。

もちろん、玄米はハンゴーコンロで炊いた伊賀米のもの。お米の楽しみ方のひとつの提案です。

鯛を焼いてから昆布だしでご飯と炊きこむことで、一切臭みのないホロホロの鯛の身を玄米と一緒に楽しむことができ、これまた至高の一品。

スパイシージャークチキン

これぞアウトドア!という印象のジャークチキン。

玉ねぎ、にんにく、ライム、パプリカなどをベースに、シナモン、ナツメグ、ハバネロなどの数種類のスパイスに漬けこんだ骨付き鶏もも肉を豪快に炭火で焼いていきます。

アルミホイルに包んで焼くのは自分たちで。
アルミホイルに包んで焼くのは自分たちで。

長時間火にかけていても鶏肉の身はパサついておらず、むしろマリネ液がしっかりしみ込んでいてジューシーな味わいに。
癖になるパンチの効いたスパイスの香りが食欲をそそります。

美味しいだけじゃない!プロセスそのものがキャンプ飯の魅力

キャンプ飯の醍醐味は、外で美味しさが倍増するその味自体もそうですが、
調理のプロセスが楽しい!というキャンパーの方も多いのではないでしょうか。

今回も実際に目の前で展開される調理風景に、参加者の皆様も釘付け。
キャンプ飯ならではの豪快さと、プロの所作のひとつひとつに声があがっていました。

手間暇かけたキャンプ飯のお味は?

これで料理はすべて完成。
ご飯をよそい料理をとりわけ、ランチタイムスタートです!

手間暇かけて作ったからこそ、キャンプ飯の美味しさは格別。あちらこちらから「おいしい!」の声があがり、参加者の皆さんは笑顔に包まれていました。

アクアパッツァと白米の相性もバグツン!
アクアパッツァと白米の相性もバグツン!

食後は一風変わった玄米のやさしい珈琲で

キャンプや登山で飲むコーヒーの美味しさは格別ですよね。
折角ならインスタントコーヒーではなく、玄米から作った一風変わったコーヒーを飲んでみませんか?

この日は、信級玄米珈琲を販売する柳瀬さんが、急須の浅煎りで淹れた玄米珈琲を参加者の皆さんにふるまってくれました。

信級玄米珈琲の柳瀬さん。
信級玄米珈琲の柳瀬さん。

信級玄米珈琲は長野県の信級で収穫された玄米を焙煎・製粉し作られた珍しいコーヒー。
生産者が手作業で生産しているため、大量生産は出来ません。
※東京では学芸大学のFOOD&COMPANYで販売

急須の浅煎りで入れられた玄米珈琲はコーヒーと麦茶の間のような飲み味。
カフェインフリーなので、子どもからお年寄りまで幅広く楽しむことができるのも魅力です。

見た目は通常の珈琲と変わらず。
これがお米でできているだなんて言われてみないと分からないですね。

天気も晴れて、各々リラックスタイムをらしく過ごす

DIY、キャンプ飯を楽しんだ後は広々としたキャンプ場で参加者の皆さんがゆったりと過ごす時間。

会場にはハンモックも用意され、自然の中でくつろぐ贅沢さを皆さん満喫していました。

ご家族はのびのびと外遊びを楽しんでいたり、

さっそく作ったチェアの座り心地を確かめてみたり、

お世話になった飯ごうたちもこうしてピッカピカに洗ってあげます。
モノを大事にする、というのもキャンプで大事にしたい心構えであり、日本人らしい姿勢かもしれません。

食後もじっくりとチェアの色づけをする姿も。
こだわり始めると黙々とやりたくなる男心、分かります。

ハンモックに揺られてゆったりと。

今回、会場に置かれたハンモックは3WAYでインドア・アウトドア双方で活躍する優れもの。
木漏れ日に照らされながら、ユラユラとリラックスする昼下がりは至福の時間です。

3WAY自立式ポータブルガーデンハンモック &ハンモックチェア +One -WOOD- | Sifflus(シフラス)

アウトドアで『らしさ』を開放した1日

美味しいキャンプ飯に感動し、DIYで自分だけの一点ものづくりに没頭していたら、
あっという間に時間が過ぎていった、今回のイベント。

参加者の皆さんがそれぞれ自由に、
それぞれの楽しみ方でイベントに溶け込んでいく姿が印象的でした。

普段は見つけようとしてもなかなか見つからない自分らしさ、
アウトドアでは意識しなくても自然に出てしまうのかもしれませんね。
それもアウトドアの魅力の1つと言って良いでしょう。

らしさポケットは.HYAKKEIオリジナルのシリーズイベント。
ぜひvol.2もご期待ください!

文:.HYAKKEIアンバサダー 樋熊 涼 / 写真:茂田 羽生

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