【総延長1697.2km】東海自然歩道を踏破せよ!|#18 足久保〜大山〜寺島下編
.HYAKKEIをご覧のみなさま、こんにちは。ライターの田中嘉人です。
前回は、静岡県静岡市の山間部、牛妻(うしづま)から油山峠を経由して足久保(あしくぼ)まで歩きました。コース自体はラクではなかったけど、そこまでしんどいわけでもなく、なんというか「可もなく不可もなく」といったところでした。
大変だったのは「孤独」。これまで母親や弟に付き合ってもらったこともあり、久しぶりのソロハイクで少し寂しくなってしまいました。ただ、元々はひとりで始めた企画!いつの間に僕はこんな甘えん坊になってしまったのか……!今一度気持ちを切り替えて、東海自然歩道と向き合いたいと思います!
そして、今回のコースは足久保から大山を通過して寺島下(てらしましも)まで。大山からは景色も望めるみたいなので、楽しみ!それでは張り切って参りましょう!
<今回のコース>
足久保→大山→寺島下
大山を目指して
やってきたのは、前回離脱した谷沢(やざわ)というバス停付近。ハイキングコースの看板が出迎えてくれます。
そしておなじみの東海自然歩道の看板も。大山は絶景スポットみたいですね。楽しみ!
川に沿ってアスファルトの林道を進んでいきます。この道に入ると途端に民家が減りました。というか、なくなりました。
新緑のなかを道が続きます。今年も暑くなりそうですねぇ……。
農作物が電流で守られていました。電気ビリビリ!
歩いていると、後方からエンジン音が。オフロードバイクが僕の横を駆け抜けていきました。この先にスーパー林道でもあるのかな。
眼下には清流が。特に何ってわけではないんですが、ちょっと涼しげでしょ?
斜面にはお茶が植えられていました。隙あらばお茶が植えられている静岡の山間部。
だんだんと傾斜が急になってきました。こういうのが地味にきつくて、後からジワジワ効いてくるんです。
アスファルトが終わりました。思わず緊張が走る、気がする。
本当の意味での山小屋。扉がちょっと開いていて怖い。
似たような風景が続きます。そんなにハードじゃないので、「ずっとこんな感じならいいのに」と思っていました。
……おや?
なんだ。ヤカンか。
ずっと直進なので迷うはずがないんだけど、看板があると少し安心します。
そんな僕を見守るのはシダ植物たち。
気がついたら道がアスファルトに戻っていました。
でも、すぐに砂利道になりました。すると……?
…で!でたぁ!キングラーだ!!!
残念ながらキングラーはゲットできませんでした。気を取り直して歩きます。
遠くに看板が見えてきました。
今まで歩いてきた林道とは違う方向(向かって左側)を指していることがわかります。ということは……?
そういうことですよね。やけに険しく見えるのは僕だけか……?
結構歩きにくいし、道もわかりにくい!
黄色のロープを頼りに登っていきます。道らしい道がないなぁ……。
ようやく道らしいものが見えてきた。まだまだ元気!一気に駆け上りましょう。
登りきったところに看板がありました。鋭角に曲がって尾根沿いを歩きます。
とはいえ、低山なのであまり尾根感はないですけどね……。
緩やか上り坂。この辺りから汗が吹き出てくる。
心なしか……
徐々に……
険しくなってる気がする……地味にキツイ……。
「こんなキツイ道、間違っているんじゃねぇか?」と思い始めたところに現れる看板。合ってるんっですね……。
看板を超えたら険しくなる。な、なるほど……!
ジャングルじゃんか……(ジャングルいったことないけど)。
と思ったら、途端にジャングルから抜けました!
そして、再び舗装された林道に合流。さっきの分岐点で山道に入らないとココに着くみたい。え?「だから何?」って?そんな冷たいこと言わないでよ……。
またしても緩やかな上り坂。
迫力ある斜面を右手に登っていきます。
すると、またしても山道へといざなう看板が……!
もちろん吸い寄せられていく私……。
再びジャングル的な険しさが……。
茂みを抜けると、何やら大きな看板が。ここは水見色峠(みずみいろとうげ)というところ。でも、特に景色も望めないので、スルーして問題なしです。
看板の周辺は穏やかでしたが、再び道が険しくなっていく。
道がわかりづらかったかと思えば、
急に下らされたり、
と思ったら、落雷があったり。
気がついたら眼下にはさっき歩いてきた道が。なるほど、こういうコースね。
と、思ったら一気に険しくなる。
倒木を乗り越えて、
上り坂をひたすらに登る。
全然手を緩めてくれない。
本当にずーっと登りっぱなし。
一瞬だけ落ち着いたかと思いきや、
その先にはさらなる上り坂が。
永遠に終わらないのでは?」と思い始める。
看板は「こっちだよ〜」とのんきに手招きする。
周囲が笹に覆われ始めました。
冗談抜きでずっと険しい。
でも、道はこっち。
笹が行く手を拒む。
笹を掻き分けながら進んでいく。
「もう限界だ……」と思ったそのとき、
あ!山道が、山道が……!
終わるかと思ったら終わらなかった。
どうにかこうにか、大山の山頂に到着〜!諦めそうになった!!
目印は巨大な鉄塔(中には入れません)。
そして、絶景(天気が良ければ)!
かなりしんどい山道だったけど、どうにかたどり着きました。疲れた!というわけで、大山山頂でお昼休憩。水分もしっかり補給して後半に備えます。
寺島下を目指して
続いては大山山頂から寺島下を目指します。
ちなみに先ほどの巨大な鉄塔はNTTの中継所だったんですね。
ここからは舗装された道をひたすら下っていくコースです。これなら楽かも。
鉄塔に別れを告げます。ずっと山道を歩いていると不意に人工物が愛おしくなるものなのです
看板にしたがって下っていきましょう。
変わりばえしない道がひたすら続きます。
惰性で歩く僕。
惰性で案内看板を撮影する。
惰性で「幻の木」っぽい木を撮影する。
そして再び惰性で歩く。
クラクション鳴らそうね。そういえばさっき見かけたバイクはどこへ消えたんだろう……。
そうね……
一言だけ言わせてください。
飽きた!!!!
目線を変えればいろんな景色があるけどさ、
道が単調なのよ……。
下の方にも舗装された林道が見える。どうせ歩くんだよね。
大山までの上り坂で苦しめてきた笹がせせら笑うかのように見下してきました。だんだん卑屈になる。
それでも道は変わらない。
遠くに先ほど休憩した大山の鉄塔らしきものが見える。
ヤマアジサイっぽい花が咲いていました。
この辺りでだんだんと足が痛くなり始めました。惰性でズルズルと歩いていたせいで足の裏にマメができたみたい。
舗装された道のほうが足に負担がかかるのかな。
トレッキングポールを使いながら、足のダメージを軽減させる。
下りでこんなに苦しめられることになるとは……!!
すると、何やら段々畑が。
ワサビ田でした。水が綺麗なので、ワサビが栽培できるんですね。
石垣の間からめちゃめちゃ透き通った水が勢いよく流れていました。
それでも、舗装路はまだまだ終わりません。
地図をチェックすると、ジグザグのつづら折りを10往復もしなければならないみたい。
ここは8/10。あと2往復!頑張れ〜!!
そして、9/10!!
本当はスピードを出したいところだけど、足が痛くてペースが上がらない……惨め……。
ようやく最後のターンを超えると、フェンスが見えてきました。
しんどすぎるつづら折り10往復はこれにて終了!
でも、ゴールの寺島下はまだまだ見えません。くう〜……。
それでも民家が見えると少しホッとします。
茶畑に囲まれた道を進んで、
舗装された道をひたすらに歩きます。足が痛い。
途中トイレがあったので用を足そうとしたのですが、鍵がかかっていました。残念。
看板にしたがって歩いていくと、
気がついたら大きな川が流れていました。
さらに歩いていくと……?
車通りの多い通りに突き当たりました。
あ!バス停だ!!
ゴールの寺島下まではバス停ひとつ。ようやくラストスパートだ!
ただ、寺島下までの道は歩道がありません。ドライバーのみなさんは結構なスピードで走っているので、気をつけて歩きましょう。
大きなカーブを曲がると……
巨大な看板がお出迎え!本日の目的地である寺島下に到着!!
ここを右折して、
次回のコースのスタート地点となる吊橋がありました。
今回は(も?)なかなかハードなコースでしたが、どうにかクリアすることができました。ハードすぎると孤独すら感じられないということも学びました。最初から最後まで大変でしたが、少しはレベルアップできたような気がします。
では、最後まで読んでくれてありがとうございました!また次回もよろしくお願いします!
ハッ!
バーイ。
<今回のコース>
一緒に歩いてくれる人、募集中。
1983年生まれ。静岡県出身。静岡文化芸術大学大学院修了後、2008年にエン・ジャパンへ入社。求人広告のコピーライターとしてキャリアをスタートする。その後、Webメディア編集チームへ異動。CAREER HACKをはじめとするWebメディアの編集・執筆に関わる。2017年5月1日、ライター編集者として独立。