登山嫌いな僕でも、もう一度登りたい山|#16 パワースポットって言われたら登りたくなる、弥彦山!
登山嫌いの理由のひとつ「登山者の視線が冷たい」
ニュースにもなった富士山登山者の身勝手な行動(救助要請をしたにもかかわらず、指示を無視し、救助隊を待たずに自力で下山。帰宅後に連絡をいれるというお粗末な行動)は、同じ山登りを楽しむ私にとって、残念で仕方ありません。もっと自覚を持って山に登るべきです。
そんな私も仕事柄、登山者の手本にならないと思いつつも、ポカをすることが多々あります。
今回は、失敗談を紹介しつつ、もう一度、登りたい山をご紹介いたします。
スカイツリーと同じ標高は、ご利益も倍増!?
目を奪われるほどの大きな鳥居の奥にあるのが、弥彦山。その麓に新潟県最大のパワースポットと言われている弥彦神社があります。
ご利益を得ようとつねに参拝客で賑わっています。
いち参拝客として訪れたのですが境内は長蛇の列ができ、並ぶのが苦手な私にとっては苦痛でしかありません。並ぶかどうか考えながらウロウロしていると、弥彦山登山口という看板を見つけ、自然と足が向かってしまいます。
吸い寄せられるように登山口まで来たものの、格好はデニムにTシャツ、トートバック。おまけに足元はスリッポンと完全に登山不適合者の格好です…。
登山口の先にはロープウェイ駅もあるのですが、
「行けるとこまで、行こう。ダメなら引き返そう」
とハイカー魂に火が点いてしまい、山頂を目指します。
ここは人気のハイキングコースということもあって、多くの登山客が訪れています。
すれ違うたびに「こんにちは!」と挨拶を交わしてくれるものの、どこか冷たく、「そんな恰好で登るんじゃない」と心の声が聞こえてきます。
普段、山登りをしていて、いまの私みたいな恰好をしている人とすれ違うと、私も同じように「山をなめるんじゃない、もっとちゃんとした格好しろと」という嫌な視線を送っているのかと思うとゾッとします。初めて逆の立場になり、肩身が狭く身に沁みて、今後は気をつけたいと心に誓いました。
ですが、今後もそのような格好をしている人とすれ違ったら、冷たい目はすると思います(笑)
山中からは日本海も見え、低山とは思えないほど街並みや田園が小さく、これからのシーズンは田んぼが緑の絨毯のようになっていきます。
パワースポットのご利益!?もあって、無事にスリッポンでも登りきりましたが、決して真似はしないようにお願いします。
私の情報不足もあったのですが、山頂付近まで車で行け、写真左のパノラマタワーや写真右下のクライミングカーもあり、ラクに山頂を楽しめます。
さすがにスリッポンで下山する勇気はなく、ロープウェイで降ります。自力で山頂に立ち、下山するのが登山の醍醐味かもしれません。ですが、まずは自分が置かれている状況や恰好を見極め、誰にも迷惑をかけず、無事に帰宅することが大事とつくづく実感した山行でありました…。
脚力に自信がなくとも乗り物をつかえば、新潟の広大な田園風景が見られますので、このパワーマウンテンはオススメです。
弥彦神社駐車場~弥彦神社~弥彦山登山口~弥彦山山頂~山頂駅(ロープウェイ)~山麓駅~弥彦神社~弥彦神社駐車場
コースタイム:山頂まで約1時間30分
アクセス
●マイカー
北陸自動車道 三条燕ICから約30分(約13キロ)
弥彦神社周辺に無料駐車場多数あり
●公共交通機関
上越新幹線燕三条駅から弥彦線に乗り換え、弥彦駅へ。弥彦駅より神社まで約1km 徒歩15分程
Live for today.
アウトドアライター。千葉県にあるアウトドアスペース「たき火ヴィレッジ〈いの〉」も運営・管理する。現在はイベントや撮影場所提供のみ。一般開放できるよう、日々、開墾中。また焚き火マイスターとしても活動している。