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  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

登山嫌いな僕でも、もう一度登りたい山|#16 パワースポットって言われたら登りたくなる、弥彦山!

登山嫌いの理由のひとつ「登山者の視線が冷たい」

ニュースにもなった富士山登山者の身勝手な行動(救助要請をしたにもかかわらず、指示を無視し、救助隊を待たずに自力で下山。帰宅後に連絡をいれるというお粗末な行動)は、同じ山登りを楽しむ私にとって、残念で仕方ありません。もっと自覚を持って山に登るべきです。
そんな私も仕事柄、登山者の手本にならないと思いつつも、ポカをすることが多々あります。
今回は、失敗談を紹介しつつ、もう一度、登りたい山をご紹介いたします。

スカイツリーと同じ標高は、ご利益も倍増!?

目を奪われるほどの大きな鳥居の奥にあるのが、弥彦山。その麓に新潟県最大のパワースポットと言われている弥彦神社があります。
ご利益を得ようとつねに参拝客で賑わっています。

いち参拝客として訪れたのですが境内は長蛇の列ができ、並ぶのが苦手な私にとっては苦痛でしかありません。並ぶかどうか考えながらウロウロしていると、弥彦山登山口という看板を見つけ、自然と足が向かってしまいます。

吸い寄せられるように登山口まで来たものの、格好はデニムにTシャツ、トートバック。おまけに足元はスリッポンと完全に登山不適合者の格好です…。

登山口の先にはロープウェイ駅もあるのですが、
「行けるとこまで、行こう。ダメなら引き返そう」
とハイカー魂に火が点いてしまい、山頂を目指します。
ここは人気のハイキングコースということもあって、多くの登山客が訪れています。
すれ違うたびに「こんにちは!」と挨拶を交わしてくれるものの、どこか冷たく、「そんな恰好で登るんじゃない」と心の声が聞こえてきます。
普段、山登りをしていて、いまの私みたいな恰好をしている人とすれ違うと、私も同じように「山をなめるんじゃない、もっとちゃんとした格好しろと」という嫌な視線を送っているのかと思うとゾッとします。初めて逆の立場になり、肩身が狭く身に沁みて、今後は気をつけたいと心に誓いました。
ですが、今後もそのような格好をしている人とすれ違ったら、冷たい目はすると思います(笑)

山中からは日本海も見え、低山とは思えないほど街並みや田園が小さく、これからのシーズンは田んぼが緑の絨毯のようになっていきます。

パワースポットのご利益!?もあって、無事にスリッポンでも登りきりましたが、決して真似はしないようにお願いします。

私の情報不足もあったのですが、山頂付近まで車で行け、写真左のパノラマタワーや写真右下のクライミングカーもあり、ラクに山頂を楽しめます。

さすがにスリッポンで下山する勇気はなく、ロープウェイで降ります。自力で山頂に立ち、下山するのが登山の醍醐味かもしれません。ですが、まずは自分が置かれている状況や恰好を見極め、誰にも迷惑をかけず、無事に帰宅することが大事とつくづく実感した山行でありました…。

脚力に自信がなくとも乗り物をつかえば、新潟の広大な田園風景が見られますので、このパワーマウンテンはオススメです。

ルート
弥彦神社駐車場~弥彦神社~弥彦山登山口~弥彦山山頂~山頂駅(ロープウェイ)~山麓駅~弥彦神社~弥彦神社駐車場
コースタイム:山頂まで約1時間30分

アクセス
●マイカー
北陸自動車道 三条燕ICから約30分(約13キロ)
弥彦神社周辺に無料駐車場多数あり
●公共交通機関
上越新幹線燕三条駅から弥彦線に乗り換え、弥彦駅へ。弥彦駅より神社まで約1km 徒歩15分程

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