今回ご登場頂いた笹井さん一家。アウトドアに興味はありつつもほぼ未経験のご両親、和也さんと真希さん。子供ができてからは毎日子育てや仕事に追われたり、「まだ子供には無理じゃない?」という想いもありなかなか山には出かけられなかったそう。

和也さん
「子供って、すごくワガママじゃないですか(笑)。『子供と山に行く』という夢はあっても、『まだ小さいから無理かな?』『車に大人しく乗っててくれるかな?』『途中で歩くのが嫌にならないかな?』『逆に山が嫌いになったらどうしよう』なんて、色んな不安要素を考えている内にズルズルと時間が経ってしまって。だから今日はすごく良い機会と思い企画に参加させて頂いたんですけど、正直言ってまだ不安です(笑)」


親子登山、憧れですよね。でも和也さんもおっしゃる通り、初めての登山で失敗すると、子供たちは山が嫌いになってもう二度と一緒に登ってくれない。そんなことになってしまうかもしれません。

「いつもの登山のつもりで、パートナーやお子さんをいきなりハードな山に連れて行ってしまい、辛いだけの登山になって山嫌いにしてしまった」そんな話はよく聞きます。

そこで今回は、登山専門店「Mt.石井スポーツ」所属、「登山界のアカデミー賞」とも言われる、ピオレドール賞を受賞したこともある世界的な登山家、天野和明さんに「失敗しない親子登山の秘訣」をお聞きしながら、初の親子登山に挑戦したファミリーの様子をレポート。記事最後には親子登山におすすめのコースもピックアップしています。

笹井さん一家と共に読者のみなさんも自然の中にもう一歩踏み出しましょう!
いよいよ登山スタートです!

失敗しない親子登山の秘訣1:親がリラックスして歩けるルートを選ぶ。

天野さん
「親が行ったことがない山だと、ついつい山頂を目指して急ぎがちです。それに、初めての山や道だとこの次に何があるのかわからず少し緊張してしまい、子どもたちの様子をしっかりと見る余裕がなくなることもあります。親子登山で行くなら、できれば自分が行ったことのある季節に、行ったことのあるルートで余裕を持って行くことをおすすめします。」

失敗しない親子登山の秘訣1:親がリラックスして歩けるルートを選ぶ。|「子供と行く親子登山のすすめ。9歳と7歳の子供を連れて、山に行く:丹沢・南山」の2枚目の画像
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早速、一平くんが何かを見つけたようです。

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木の枝を拾った一平くん。

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落ち葉の中にどんぐりがないか探している模様。

失敗しない親子登山の秘訣2:登頂を気にせず、子どもたちのペースで歩こう。

天野さん
「子どもはすぐに遊び出す生きもの。登山道でもなにかを見つけるとしばらくそれに熱中します。そんな時に先を急がせるのではなく、せっかく自然の中にいるのだから子供の好きにやらせてあげたいですね。うちの子もしょっちゅう棒を拾って振り回しています。僕はけっこう放っておくんですが、妻から怒られることもあります(笑)。頂上も無理そうな時は目指さなくてもいい。そんな気持ちでいたいですね。」

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もっと長い枝を見つけてご機嫌な一平くん。

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一平くん、楽しそう。急登が始まる前に腹ごしらえついでに休憩した広場でも、ずっと棒を振り回して遊び続けていました。

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こまきちゃんにもお気に入りの枝が出来ました。


山の天気と同じく、子供の機嫌だって変わりやすいもの。黙々と歩いていたかと思えば、何かを見つけて駆け出したり、道端に落ちているものに気を取られてしゃがみ込んだり。そんな時に子供を急かすのではなく、あくまで子供のペースでのんびりと歩きましょう。

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広場のベンチで小休止。

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おにぎりをほおばる一平くん。

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ここで親子登山ならではの服装について気をつけることをチェックしましょう。

失敗しない親子登山の秘訣3:服や靴は使い慣れているものを。

天野さん
「服は細かく脱ぎ着して温度調節できることが大事ですね。下着は化繊のものを選べば汗冷えしにくく快適に登れます。登山だからといって初めから特別な装備を用意する必要はありません。子どもたちの使い慣れているもので構わないと思います。ただし、靴はスニーカーだと岩や砂の急斜面は滑りやすいので、やはり登山靴がいいですね。僕も先日息子と山梨県の乾徳山に登ったのですが、息子はスニーカー。最後の鎖場でズルズル滑っていました。登山靴ってやっぱり凄いですね(笑)。」

笹井さん一家は日常使いもできる子どもたちのアウターと登山靴(下写真参照)をメルカリで購入。一流アウトドアブランドのものが手頃な値段で買えるし、サイズが小さくなって使えなくなったら売ればいい。メルカリは親子登山のための便利なサポートアプリかもしれません。

メルカリを今回初めて利用した真希さんも「今までメルカリを使ったことがなかったけど、これから買ったり・売ったり、積極的に使ってみようって思った」とのことでした。

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アウトドア関連メルカリ検索結果へのリンクはこちら
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勾配が急になってきました。

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「ちょっとつらいかな?」と思ったけど、こまきちゃんも頑張ってます。

失敗しない親子登山の秘訣4:家族だけでなく、できれば他の家族や親戚と。

天野さん
「一家族だけで行くと、どうしても、子供も甘えたくなるし、親御さんも口うるさくなってしまいます。できれば、家族だけでなく他の家族や親戚、仲間など1人でもいいので家族以外の人がいるといいですね。そうすると子供を見守る大人が親だけでなくなるので、かえって親も子供もリラックスして山の自然を楽しめるように思います。」

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拾った栗を誇らしげにかかげる一平くん。

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「オレが王様だ!」と言いながらグループを引っ張る一平くん。

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休憩中に拾った栗を分解して遊ぶ父子。

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そしてこの眺め。

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無事に頂上に着きました。

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和也さん
「普段は屋内で遊ぶことが多いから、子どもたちがこんなに自分で歩けることにホント、びっくりしました。僕自身も空気がキレイなところを歩けてすごく気持ち良かったです。」


真希さん「きっと、編集部のみなさんがいたから歩けたのもあるんでしょうね。家族だけだったら、やっぱり甘えてきたんじゃないかなと思います。」


和也さん「距離もちょうど良かったですね。もう少し距離が長かったらちょっと僕ら親がつらかったと思います。少し鎖場があるのも面白かったな。休憩もちょうど良かった。子どもたちのためにはかなり頻繁に休憩をとった方がいいんだなと思いました。」

真希さん「冬でもしっかり着込めば、外で快適に遊べるんですね。それも発見だったな。そういえば、こまきがはじめ少し機嫌が良くなかったのは、どうも、雨具のズボンを着たくなかったみたいなんですよね。小さな頃からなにか気に入らないものを身につけるのをすごく嫌がる子だったんです。雨具を脱がしたら、機嫌よく歩き始めましたね。こういうその子ならではのことは、しっかりと親が気づいてあげられるといいですね。途中から自分で頂上まで行くモードにスイッチが入ったのもビックリしたなー。」

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順調に下山出来たので、ふもとの冒険広場で遊びました。子どもたちの体力は無限のよう。

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ネックウォーマーに大量の草がこびりついてますが、まあ良しとしましょう。

失敗しない親子登山の秘訣4:家族だけでなく、できれば他の家族や親戚と。|「子供と行く親子登山のすすめ。9歳と7歳の子供を連れて、山に行く:丹沢・南山」の24枚目の画像

まきさん
「また新緑の季節にこの場所に来てみたいですね。他の山にも行ってみたい。子どもたちも楽しかったみたいだから、今後も、家族でどこか自然の中に入ってみたいと思います。」

帰宅後もまた登山に行きたいねと笹井家は盛り上がっているそう。

そんな笹井家におすすめのハイキングコースをご紹介致しますね。

初めての親子登山におすすめのハイキングコース(関東エリア) 5選

1:丹沢:南山(神奈川県)

今回、笹井さんご家族が登ったルート。山に慣れた人なら2~3時間で歩いてしまうコースを子どもたちと一緒に休憩をとりながらゆっくり歩きます。頂上からは宮ヶ瀬湖と丹沢の眺望が眺められる最高のロケーション。登山口のあいかわ公園には、子どもたちが喜ぶアスレチックやトランポリンがあります。すぐ近くに牧場があるのもおすすめ。帰りにはオギノパンの揚げパンとカレーパンを買うのを忘れずに!暖かくなると公園はたくさんの人で溢れますからすこし肌寒い時を狙う方が広々と遊べていいかもしれません。

2:陣馬山(東京都)

富士山と道志の山並み、奥多摩への笹尾根が美しく伸びる風景が魅力の陣馬山山頂。山の中に来たなぁと感動もひとしおでしょう。山頂は広くお茶屋さんもたくさんだから手ぶらでもOK。美味しいお蕎麦に舌鼓。なんとそんな贅沢な山頂に30分で行ける登山道があるのです。時折通行止めのこともありますから事前に調べてから入ってくださいね。

3:宝登山(埼玉)

みんな大好きロープウェイで登れる山。ロープウェイを降りるとすぐに奥秩父の秀峰たちが姿を表してくれます。そんな山々を子どもたちと一緒に眺めると、子どもたちも山への憧れを強くするかもしれません。小動物園もあるのでそこで子どもたちと遊んでもいいかも。

4:筑波山(茨城)

茨城や千葉県民にはおなじみの山。ロープウェイも、ケーブルカーもありますから、初めての親子登山では無理せず、どんどん利用しましょう。女山からの眺めは平地の民の暮らしが見渡せるので一国一城の主になったかのような気分が味わえます。

5:赤城山(群馬)

赤城山の山頂直下まで車で直登できちゃいます。山の中心部にはたくさんの山があるので、子どもたちやご両親の体力にあわせて選び放題。

親子登山に慣れないうちは無理せず、余裕をもったスケジュールで子どもたちとゆっくりと山を自然を楽しんでくださいね。みなさんがまずは親子で自然を好きになって、それから段々と深遠な山の世界を子どもたちの成長と共に歩み深めて行くことを編集部一同願っています。


(写真:藤原慶

協力:Mt.石井スポーツ 登山学校

.HYAKKEI編集部

自然を楽しむ輪を、全国に。

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