「Segen Pax」


1970年代初頭ごろに、アメリカのオレゴン州ユージンにあった会社。キャッチフレーズは“Advanced Simplicity(高度なシンプルさ)”だったとのこと。

海外サイトでSegen Paxという会社について情報を漁ってみたものの、とにかく情報が少なく、得られた情報はこの程度。当時の雑誌の切り抜きの情報からすると、このバックパックは$165で売られていた様です。

元々木製のアイテム全般が好きなこともあり、このバックパックを知った時に衝撃を受けて、それ以来気にかけて探していました。日本でも古い木製の背負子はありますが、ここまで洗練されたデザインのものは無いんじゃないかと(実用重視だったので当たり前か…)。

今回はセカイモンで運よく見つけ購入。
届いてから我慢しきれず近くの低山に無駄にテント泊装備を詰め込んで行ってきました。

荷物を入れてみないとそのシルエットのカッコ良さが分からないのでパンパンに詰めてます。バックパックの雰囲気に合わせ、なんとなくオールドスタイルで行ってみました。この手のバックパックはエターナルフレームバックパックと呼ばれますが、よく知られているのは50年代に開発されたKELTY社のアルミフレームのモノ。このSegen Paxのモノもそのシステムを踏襲してデザインされたように感じます。通常のバックパックよりも高い位置にメインパックがあるので、背負ったときのシルエットは独特ですね。すでに金属フレームのものが流通していた時代に、あえて加工に手間のかかる木製フレームを取り入れたことにSegen Pax社の情熱を感じます。ただ、当時の消費者にはそれが刺さらなかったのか、会社としては長くは持たなかったようですね….


木製フレームなので、ザック自体の重量はそこそこあります。
がしかしエターナルフレームの特性なのか、背負い心地は抜群でトータルで15㎏程だったと思いますが、それを感じさせない背負い心地でした。もうちょっと長い時間歩いてみたいですね。



つづいてディテールを見ていきましょう。
まずは全体像から

大容量ポケットにより横方向にせり出したシルエットは、まさにオールドバックパックを彷彿とさせます。素材の異なる木材で積層されたフレームのため、木の色がそのままストライプ柄になっていて美しい。このフレームを背中のカーブに合わせて1点1点曲げ加工を行っていたと思うと気が遠くなります…


続いてこまかな部分を

トップ部には幅を調整できる革製のストラップループが付いているので、ブランケットなんかをベルトで固定するのも良さそう。

メインフラップの両サイドに通っている紐を、このD環を支点として締めることで、フラップが荷物の形状に追従してしっかりと包み込むように閉じることができます。

ロゴが刻印された部分。既存の書体ではなくオリジナルの書体を使っているところにも作り手の情熱がうかがえます。

ストラップは、金属パーツでシンプルに留められています(着脱可能)。また背中に当たる部分は紙素材の表面を固めたような素材が使われており、こちらは所々劣化により破断していました。ただし今のところ背負い心地には影響ありません。

フレームとパックの接続はこのような感じ。ボタンのようなもので留めるのではなく、金属製のループに革のベルトを通して固定というシンプルな構造。

フレームから外してみました。

ジッパーの引手の金具。細かすぎて伝わるかどうか不安ですが、なんと引手の付け根部分が回転するような構造になっています。この様な構造のものは見たことが無かったので感激してしまいました。

メインの荷室の入り口部分も革で補強されてます。

フッドフレームを上から。これだけ薄いフレームですが剛性はしっかりしてます。

ストラップの裏には厚手のウールフェルト素材。これがいい具合にクッションとなって背負ったときのストレスもありません。

ウエストベルトの金具。この金具もかなりつくりがしっかりしており、任意の場所で調整すれば、そう簡単にずれることはありませんでした。

当時「Segen Pax」という会社があった場所でしょう。
“190 River Loop One,Eugene,Oregon”と書かれています。

適当に詰めていった道具たち。
あえて重いテントを入れることで重量を稼ぎました。
感覚的に外部ポケットを合わせて45L前後といった感じでしょうか。
今回は食料も水も入れなかったですが、ちゃんとパッキングすればまだまだ入ったので、そこそこの道具は詰め込めそうです。


今回は、撮影も兼ねての低山ハイクでしたが、紅葉の時期にでも実際にテント泊でこのザックを使ってみたいと思っています。(ただし絶対に雨が降らないと確信できる日に。。。)


*セカイモン
http://www.sekaimon.com

内田 隆法

古い物が好きです

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内田 隆法

スキー、スノーボード、バックカントリー、登山、カヤック、ダウンリバー、などなど海以外のアウトドア活動全般的にやってます。古いテントを収集するのが趣味で結構な数のテントが。。。。

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