山麓生活の山行記録|#02 ランチを食べに山小屋へ行こう!in八ヶ岳 赤岳鉱泉
山麓で生活をしていると山が近くなるので、山の登り方も変化が出てきます。
以前は山へたどり着くのも一苦労だったため、なにがなんでも登頂したいし、八ヶ岳への山行であれば早朝から出発し、渋滞や電車遅延に巻き込まれようものなら、
「このタイムじゃあ登頂できない!もーだめだぁ!」
などと焦りまくっていました。
しかし今は1時間遅刻しても
「うん・・・まあいいか」
程度だし、登頂しなくても2000m台の雰囲気が味わえれば良いかな程度の感覚になってきました。
登頂だけが山の楽しみではないはず。
その過程にあるものも楽しもう。
そんな思いから、本来通り過ぎるだけの山小屋などの中継地点を目的地とし、ランチを食べに行くことにしました。
もくじ
財布だけ持って八ヶ岳・美濃戸口へ
スタートは、八ヶ岳の中心的な登山口である美濃戸口から。
赤岳山荘の駐車場に車を止め、美濃戸山荘がある地点まで行くと、北沢と南沢に分かれる分岐路にぶつかります。
今回は赤岳鉱泉を目指すので、北沢から。ちなみに南沢へ行けば、業者小屋へと続きます。
ひたすら新緑が綺麗な森の中を歩きながら、徐々に標高を上げていきます。
ランチへ向かう先には小さな驚きもいっぱい
途中で動物の頭蓋骨を発見!カモシカでしょうか・・・?
周囲の植物にも注目しながら歩いていると、猛毒として有名なトリカブトが!
見た目はとても綺麗なのですが、触るだけでも毒にやられる人もいるので近づかないように。実はけっこう生えているので、注意しながら歩きましょう。
徐々に八ヶ岳の壁が近づいてきたなと感じ始めたころに、ふと視界の開けた場所に出ました。そして目の前に大きな山小屋が。赤岳鉱泉に到着です。
八ヶ岳の前線基地、赤岳鉱泉
周囲はテント泊の準備を始めている登山客や、昼食中のハイカーたちで賑わっています。
さっそく昼ご飯をオーダーしにカウンターへ。メニューは定番のカレーや牛丼、ラーメンに加え、4種類のパスタもあります。ここは試しにパスタに挑戦。カルボナーラをオーダーしました。
そして出てきたのがこれ。ちょっとビックリしたのが、乾麺ではなく生麺を使用している点。モチモチのフェットチーネの触感がたまりません。おなかを空かせて歩いてきた甲斐がありました。
ちなみにデザートを食べたい方は、美濃戸口近くにある八ヶ岳農業実践大学が作る手作りアイスクリームも売っていますので、ぜひお試しあれ。
パスタを完食し、しばらくぼーっとしながら山小屋のアイテムなどをチェック。こんなかわいい手ぬぐいもありました。
背中を覆うようにそびえたつ赤岳や阿弥陀岳の誘いが気になるところですが、「いやいや、今日は昼ご飯を食べに来ただけなので!」と心の中で断り、帰路へ。
たまには頂上を目指さない、という選択も
下りは約1時間半。食後の運動にはちょうど良い時間です。ふだんはバタバタしながら登りがちですが、頂上を目指さないと決めると気持ちも動きも少しのんびりした気分になります。
貴重な休みを使うわけですから、どうしても上を目指したい気持ちになりますが、山は変わらずそこにある、と考えると、たまにはこんな登り方があってもいいのでは?と思えるようになりました。
美濃戸口からは登りで2時間のゆるやかなコースなので、ぜひお昼に合わせて登ってみてください。
八ヶ岳と東京を行き来しながら、山と都会の暮らしについてレポートします。東京のメーカーに勤めながら、長野県富士見町で個人のプランニング会社を立ち上げ。現在は週の4日を八ヶ岳の麓、3日を東京で過ごしながら、「富士見町テレワークタウン計画」などのプロジェクトをサポートしている。
趣味は山と音楽。