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  • キャンプ好きが贈る、キャンプの体験レポートです。日本にはたくさんのキャンプができる、自然あふれる素敵な場所がたくさんあります。.HYAKKEIでは、そんな場所に実際に足を運び、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっとキャンプに行きたくなりますよ!

豪華過ぎるグランピングはここまで来た!CIRCUS OUTDOORのグランピング第2弾を体験してきた

もくじ

CIRCUS OUTDOORってそもそも何者だ?

2015年夏に行った初のイベントが一気に話題となったサーカスアウトドア。(体験レポートはコチラ

彼らは「東京にある秘密の森に、世界一美しいアウトドアフィールドを作る」というビジョンのもと、移動式のグランピングサービスを展開する団体。そんな崇高なビジョンを達成すべく日々活動している彼らですが、今回のグランピングイベントもそのための「予行練習=GENERALPROBE」の第2弾なのです。つまり、これはまだまだ序章で本番ではない、ということ。

それでもクオリティ追求に暇がない彼らの提供するグランピングを、ここからじっくりとお届けしましょう。

舞台は富士山の麓、静岡県富士宮市のEPO FARM。幻想の世界へようこそ。

東名高速の「新富士IC」を下りてしばらく車を走らせるとEPO FARMの入り口へ。そこに前回イベントでも見慣れたGENERALPROBEの案内板が(▶︎第1弾のレポートはこちら

案内板の通り足を運ぶと、すぐさま見えてきた巨大クリスマスツリー。これから始まるファンタジーの世界に胸の高鳴りはすぐさまMAX値まで振り切れます。

実はここでクリスマスプレゼントを頂くのですが、その中身はあとでのお楽しみに。

ツリーを過ぎると大きなサーカスロゴと、富士山の共演が。日本が世界に誇る富士山をバックに、グランピングの体験が始まります。

受付を済ませると、まさかの乗馬でご案内?!

驚きの連続は止まりません。
編集部は今回用意されている宿泊プランのうち、最上位の「Royal Griffin」を体験したのですが、受付をするやいなや、馬に乗せて会場を案内させてくれるのです(!)幻想的な会場を一回りする乗馬ツアーは、何とも言えない非現実的時間に満ちていました。

用意されたテントはどれも異次元なゴージャスさ!

ではここからは、会場内に用意された各テントのご紹介をしていきましょう。「これがキャンプなの?」と思わず唸りたくなる、グランピングの真髄をご覧ください。

会場内一、幻想的な空間『Pixie Forest』

まず案内されたのは、いたずらっ子の妖精が棲むと言われる「Pixie Forest」。森の入り口には「妖精注意」の看板が!

森の中を進むと、「妖精が外敵から身を守るために張った」とされる赤い蜘蛛の糸が。森の中に突如表れる赤い世界がより幻想へと誘います。

そして見えてきました、一つ目のテント「Pixie Forest」。まさに妖精たちの溜まり場のような遊び心に富んだ外観。

内装です、ここは本当にテントの中なのでしょうか・・・?思わずもう一度外に出てテントであることを再確認する必要が出てくるほどに、森の中のテントとは思えない世界が。

テントのポールに施されたクリスマスツリーの装飾に、

テント内に所狭しと並ぶアンティーク調の小物たち。あたかもこの森に古くから棲んでいた住人の像が思い浮かぶ空間です。

こちらの装飾を手掛けたのは、東京・下北沢に店舗を構えるBROWN DOORと原宿のnotoria.。
店舗内装や音楽イベントの装飾など幅広く活躍されている彼らが「Pixie Forest」という世界観のみを伝達されて創り上げた幻想的な世界観に、ただただ脱帽です。

落ち着いたオトナの空間、「Blueberry Unicorn」

続いて森を抜けた静かな空間にあるのが、「Blueberry Unicorn」。
こちらは前回イベントでも内装を手掛けたINOUTによるオトナな落ち着いた空間。

観葉植物や無垢な色合いで統一されたインテリアは、どこかリゾート地を想起させます。夫婦やカップルなどがゆっくりとした時間を過ごすのに最適ですね。

サーカス感が全開に!「Pink Elephant」

Blueberry Unicornから少し足を運んだところに見えてくるのが、Pink Elephant。

グリーンで施された綺麗なエントランスをくぐってみると、、、

遊び心満載の弾けたような内装が!Pixie Forestが妖精の家と例えるならば、こちらのPink Elephantはサーカス団で愛されている象の子供の家、といったイメージでしょうか。

こちらパッと見は「どこで眠るんだろうか」と思ってしまう内装なのですが、

ポールの裏側にしっかりと用意されているのです!リビングスペースとは分離された空間で、こちらもぐっすりと眠れそうですね。

こちらの内装を手掛けたASPLUNDは、恵比寿に店を構える「OLD & NEW を兼ね備えた、常に新しい時代の少し先を行くスタイル」を提案するインテリア事業者。グランピングという日本ではまだ新しいキャンプスタイルを提案するのにぴったりです。

最も体験しやすい「Jampin Jackarope」

今回用意されていたテントの中でもっとお求めやすい料金だった「Jampin Jackarope」。すっきりとした内装の中にCIRCUS OUTDOORの考えるグランピングがしっかりと詰まった、グランピングのエントリーとしては最適なテント。

クリスマス仕様に彩られた空間は、お子様連れでもワクワクしますね。

最上クラスのグランピング「Royal Griffin」

そして最後にこちらが編集部が体験させてもらった5つのテントの中でも最上クラスの「Royal Griffin」。ロケーションも少々高台にある独立したスペースでプレミアム感が違います。

気になる内装がこちら!床一面に敷かれているウール素材のラグたちが、冬であることを忘れさえてくれるほどテントの中は暖かくてびっくり。それぞれの家具も高級感・重厚感のあるものばかりで、最上クラスにふさわしいゴージャスな空間。

こちらの内装を手掛けたのは、c:hordという六本木にあるアンティーク家具を扱うお店。この極上の空間でこの後行われたおもてなしの数々を、これからお届けします。

チェックイン後はテントの中で極上の時間を

日も落ち始め、ツリーやキャンドルにも明かりが灯る頃、テント内では数々のおもてなしを受けることになります。バックに大きくそびえる富士山も夕陽に照らされ幻想的。

ウェルカムドリンクのシャンパンでまずは乾杯

キャンプでは考えられない、本格フレンチのコースを堪能!

前菜では名前付きのウェルカムメッセージ。こういった配慮だけで気分が上がるものです。
前菜では名前付きのウェルカムメッセージ。こういった配慮だけで気分が上がるものです。

ランタンの灯りで照らされる空間。ここは本当にテントの中なのでしょうか。
ランタンの灯りで照らされる空間。ここは本当にテントの中なのでしょうか。

続いてサツマイモとトリュフのスープ。
続いてサツマイモとトリュフのスープ。

メインのお肉料理。口の中でとろえるホロホロ具合が最高でした!
メインのお肉料理。口の中でとろえるホロホロ具合が最高でした!

手作りマシュマロをはじめとしたデザートの盛り合わせまで。
手作りマシュマロをはじめとしたデザートの盛り合わせまで。

このおもてなしにこの空間であれば、女性2人でも存分に楽しめますね。
このおもてなしにこの空間であれば、女性2人でも存分に楽しめますね。

他にもチーズの盛り合わせやフォカッチャなど、キャンプとは思えない至極のコース料理。前回のイベントではキャンプ料理を中心としたメニューでしたが、グランピングの研究を重ねたフレンチに変わっていたことに驚きでした。

クリスマスツリーでもらったプレゼントは・・・?

プレゼントはクリスマスリーフ。Pixie Forestのどこかにある金色の松ぼっくりなどを探し当て、手作りのリーフを作ることができます。ただ単にプレゼントを渡すのではなく、参加型で自分たちの手で完成させるプレゼント、粋ですね。

会場内は極上の音楽と、ライティングで幻想的な森が出現

美味しい食事の後は、会場内を散策することに。

今回のイベントでは、caravan music stageも中央に置かれており、選りすぐりのアーティストたちによる音楽も昼夜で演奏されました。幻想的な空間で流れる心地よい音楽たち。一層ディープな夜に誘ってくれます。

グランピングの魅力はなんと言っても夜でしょう。
会場全体はあたたかい光に包まれ、限定的で幻想的な集落へと姿を変えます。昼間も美しい太陽の光が射していたPixie Forestも夜にはキャンドルの光に灯され、また違った顔を見せてくれました。

夜の最後はプライベートキャンプファイヤーで暖を

会場を散策して体が冷えてしまった頃、テント前ではプライベートキャンプファイヤーの準備が。欲しい時に欲しいものがある、グランピングのおもてなしは前回を遥かに超えるものになっていました。

深夜、都会とは違い綺麗な星空を見ながら、各宿泊客は各々の時間を過ごしたことでしょう。

爽やかな朝、ヘルシーな朝食と共に

翌朝、朝日の光がテント内に射し込み、自然と目が覚めます。これもキャンプの醍醐味。
朝8時、ヘルシーな朝食が届いて外で一息。スタッフによる一連のおもてなしに頭が上がりませんでした。

昼間は一般客にも解放され、内装見学や食事を楽しむ姿も

今回は、宿泊券だけではなく、日帰り券も販売されたことで地元の方々中心にグランピングの内装を見学したり、食事や会場散策をしたりと賑わっていました。閉ざされた空間ではなく、開放的なグランピング体験は今後より多くの方がグランピングに興味を持ってもらう良いきっかけになったのではないでしょうか。

想いが繋がって実現されるグランピング

最後に、今回のイベントの会場になったEPO FARMや内装の協賛、飲食店の出店などをされた方々に、今回のイベントに対する考えをうかがいました。

会場であるEPO FARMの高橋さん「子育てサークル、森の幼稚園の活動場所として」

今回CIRCUS OUTDOORを招致したきっかけは、「使用しているテントに興味を持ったから」、とのこと。子育てサークルである森の幼稚園”こだま”の活動で、子供たちに自然体験をしてもらう中で良いテントを探している中でピンと来たそうです。そして実際にテントを見て使用イメージを付けたいという流れの中で、今回のイベント招致に。確かに、使用されているこのテントであれば、子供たちとも安心して自然活動を楽しむことができますし、そういった小さい子供たちに自然体験をという点でCIRCUS OUTDOORも共感し、今回の実施に繋がったということなのでしょう。
そしてCIRCUS OUTDOORというまだ設立して間もない若い団体が新しいことに挑戦している姿を見て、高橋さんも応援しようという考えに至ったんだとか。

c:hord代表、瓦吹さん「本当に暮らしやすい空間作りを」

今回編集部も宿泊した最上級のRoyal Griffinの内装を手掛けたc:hord。内装のポイントのひとつに「ラグを床にたくさん敷き詰めて暮らす、遊牧民のラグでの生活を体現した」というものがあるそうです。これは、12月末、かつ富士山の麓という非常に冷え込む環境下で、床冷えするという懸念からラグを何十枚も重ねることで温かさを維持したスタイルそのもの。ウール素材のラグたちのぬくもりと肌触りの良さは編集部も宿泊して体験していたため、感銘を受けるものがありました。

そして、あくまで店舗自体のプロモーションも兼ねながら「そこで過ごす人のことを最大限考慮した内装」を心がけ、ロースタイル中心で、今回のイベントのために制作した家具もあるんだとか。お客様のことを第一に考えた、最上級のテントを手掛けることへの責任がうかがえます。このような関係者の想いをうかがった上で、宿泊してみるとまた何倍も味わい深い思い出になることでしょう。

展示されていたデモ用テントにも、たくさんのラグが。一枚一枚、現地の職人が手作りで作ったものたちなんだそうです。

イベントでは、カフェ兼スタジオでもあるc:hord Hayamaも飲食店として出店。北欧のアロマキャンドルや雑貨など、食事とショッピングが楽しめるお店です。

SOLFA、安田さん「グランピングらしいメニュー展開に挑戦」

SOLFAは2015年もGO OUT CAMPやニューアコースティックキャンプなど、数多くのフェスに飲食店ブースを出店されている中、今回のようなグランピングというイベントでの出店はもちろん初めて。その中でいつもとは違うグランピングらしいメニューを考案して、今回の出店に臨んだそうです。

たとえばこのジャー付きのドリンク。普段のフェスであればこんなメニューは絶対に出さないけれど、テントに持ち帰って飲みたいといったニーズもグランピングであればあるだろうということで今回用に設けたんだとか。また、グランピングということでキャンプが主体であるイベントであるため、いつも出店するイベントとはお客様が買いに来る時間帯なども違い、試行錯誤で挑戦しているようでした。

グランピングというスタイルが日本で流行るかどうかについては、値段やスタイル的に、キャンプとの比較ではなくホテルや温泉・旅行などと同列になり得るもの。今はまだその形には至っていないものの、温泉にしようか、グランピングにしようか、といったような選択肢として挙げられるようになったらスゴいなという解釈。グランピングに関わった方々たちもこれからの展開を気にされているようです。

まだまだ発展途上、だからこそもっともっとグレードが上がるグランピング

いかがでしたでしょうか?1泊の体験レポートでしたがとても長くなってしまいました。
とにもかくにも今回体験して感じたことは、「年内にここまでグランピングのグレードが上がったか!」ということです。その幻想的でファンタジーに富んだ世界観は、日本人の多くはまだ未体験なものでしょう。

それでもなお、今年話題になったグランピングも、実はまだ「これがグランピングだ」というスタイルが確立されているわけではありませんし、それぞれの想いが体現されつつあるフェーズです。そう思うとこれからさらにどんなグレードアップが行われるのか、楽しみでなりません。

これからのメインストリームになる可能性があるこのスタイルの黎明期で気を吐いて取り組んでいる方々を、編集部はこれからも密着レポートしていきたいと思います。

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