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おすすめ山めし『山でパスタを食べよう!』【第3回】美味しい山パスタのコツ(調理編)

今回は美味しい山パスタのコツ、調理編です。

美味しい山パスタを作る最大の極意は、パスタの基本的な作り方を可能な限り山でも実践することだと思います。

イタリアンレストランのシェフが作るパスタも、家で作るパスタも、山で作るパスタも、同じパスタです。基本的なパスタの作り方は変わりません。

本来のパスタの作り方を可能な限り取り入れることで、山パスタは驚くほど美味しくなります。市販のレトルトソースなどを使った場合でも同じです。

もちろんできるところだけで構いません。
たとえばパスタはたっぷりのお湯で茹でるのが鉄則ですが、山パスタの場合はなかなか難しいでしょう。難しいところは潔くあきらめ、自分にできるところを1つでも取り入れるだけで、あなたの山パスタの美味しさは大きく変わってくるはずです。

パスタの基本

山パスタにもぜひ取り入れて欲しいパスタの基本を5つあげてみます。

1.アルデンテに茹でる

2.塩の量はお湯の量の1%

3.ソースが先で茹でるは後

4.茹で汁とソースで乳化

5.ソースに合ったパスタを使う

1.アルデンテに茹でる

パスタの美味しさはソースで決まると思われる方もいるかもしれませんが、実は違います。パスタの美味しさの90%は茹でる工程で決まります。

パスタが美味しくできるかどうかは、パスタをちょうどよく茹でることができたかどうかで決まるのです。ちょうどよく茹でたパスタは塩とパルメザンチーズをかけるだけでも、とても美味しくいただけます。

「ちょうどよく茹でる」というのは、いわゆる「アルデンテに茹でる」ということです。アルデンテは「歯ごたえのある状態」。髪の毛1本分の芯が残っているくらいの歯ごたえです。

歯ごたえがあったら美味しくないと思われるかもしれません。髪の毛1本分の芯は、パスタの仕上げをしている間(1分くらい)に予熱でなくなります。食べるときにはちょうど芯がなくなった状態になるのです。

茹で時間が足りなければ、芯が残り美味しくいただけません。逆に茹で過ぎたパスタは、水分を多く吸い過ぎて柔らかくなりすぎています。「茹で加減で味が変わると思えない」という方は、アルデンテに茹でたパスタを、1分後にそのまま何もつけずに少し食べてみてください。パスタそのものの美味しさに、きっと驚かれるのではないかと想像します。

2.塩の量はお湯の量の1%

パスタは他の麺類(うどん、蕎麦、ラーメンなど)と違い塩が練りこまれていません。このため、茹でる際には必ず塩を入れます。

塩の量はお湯の量の1%が目安です。山パスタでは少ないお湯の量で茹でることが多いと思いますが、お湯に対する塩の割合は同じ1%です。500mlの水で茹でる場合は5g、200mlの水で茹でる場合は2gを目安にしましょう。

3.ソースが先で茹でるは後

せっかくアルデンテに茹でたパスタも、ソースと合わせて仕上げるのにモタモタしていると、時間の経過とともに本来の美味しさは失われていきます。

山ではワンバーナーで料理することが多いと思います。まずパスタを茹でました。次にソースを作ります。茹でたパスタをどうしますか? 放置されたパスタはすぐに伸びてしまいどんどん美味しさが劣化していきます。

作る順番を変えるのが正解です。

美味しい山パスタを作るには、まずはソースの準備をしましょう!ソースを9割仕上げてからパスタを茹でればよいのです。ワンクッカーで調理している場合、先に作ったソースは、別の容器などに避けておきましょう。

山でソースを作るのが面倒な場合は、家で作ったものを持参するのもいいでしょう。もちろん市販のレトルトなどでも問題ありません。大事なことはアルデンテに茹でたパスタを放置せずに、すぐにソースと合わせてパスタを仕上げいただくことです。目安としてはアルデンテに茹でてから2分以内には食べ始めたいところです。

4.パスタと茹で汁とソースを合わせて乳化

パスタの仕上げには乳化という工程があります。パスタソースをおいしく仕上げる重要な工程です。乳化とは相互に交じり合わない水分と油分を、撹拌することにより均一に混ざり合わせることです。サラダのドレッシングと同じ原理です。

水分と油分が分離した状態のパスタソースは水っぽかったり、油っぽかったりして美味しくありません。パスタではソースに茹で汁を少し入れて乳化させることにより、より一層おいしく仕上がります。

パスタではソースと茹で汁を乳化させますが、山パスタではワンクッカーの場合が多いので、パスタも一緒にクッカーに入れた状態で乳化作業をしましょう。クッカーにソース、パスタ、茹で汁(大さじ1程度)を合わせ、トングやヘラなどでパスタをぐるぐるとかき混ぜます。ドレッシングの入れ物を上下に振るのと同じ状態をクッカーの中で表現します。ソースが白濁化し、とろっとしてきたら乳化がうまくいったサインです。

5.ソースに合ったパスタを使う

カッペリーニ、フェデリーニ、スパゲッティーニ、スパゲッティ、リングイネ、フェットチーネ、ペンネ、リガトーニ、ファルファッレ、コンキリエ、フジッリ、ニョッキなど、パスタにはいろんな太さや形状があります。

カッペリーニのような細いパスタはスープ系や冷製パスタと相性がよいです。太いパスタおよびショートパスタはクリーム系やミートソースのようにもったりしたソースが絡みやすく相性がいいです。スパゲッティーニくらいの標準的な太さのパスタはペペロンチーノのようなオイル系パスタやトマトソースなどに合います。

ソースに合わせてパスタの太さや形を選ぶことで、より一層美味しい山パスタに仕上がるでしょう。山では調理に時間をかけたくない場合も多いでしょうから、そういう場合は茹で時間の短いパスタを使うなど臨機応変に使い分けてみてください。

ソライロノート

山でも家でも美味しいパスタの基本は同じです。

山では、家でパスタを作るのと全く同じように調理するのは難しいですが、できそうなところだけ取り入れる、これだけで今までの山パスタよりも驚くほど美味しい山パスタになるはずです。

今回は山パスタにも取り入れたいパスタの基本的な作り方でしたが、次回は山パスタならではのやり方や工夫についてお話したいと思います。

皆様の山パスタライフのご参考の一助になれば幸いです。

ソライロパスタ

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