コツをつかめば簡単!焚き火料理を成功に導く5つのポイント
もくじ
ポイントその1:焚き火料理の土台、かまどを作りましょう!
かまどの役割は風を遮り、蓄熱性を高めること。また、ダッチオーブンや鉄板などの調理器具を置く台にもなりますので便利です。
まず、かまどの作り方をご紹介しましょう。コの字型、または馬蹄型に石を並べて作ります。開放部が空気の通り道となり、奥の閉じたところに熱がこもるので効率がいいのです。
大きさは火を囲む人数や作る料理によりますが、熱効率と料理のしやすさを考えると幅および奥行き60〜80cm、高さ20〜30cmくらいがいいでしょう。
薪の組み方はいろいろありますが、料理に向いているのは薪を横にして燃やす並列型。かまどの内側にぐるりと太い薪を並べ、その中心で火を起こします。火が安定したら、太い薪を平らに重ねるように足していってください。そのうち最初に並べた周りの太い薪にも火が移ります。
ポイントその2:まずは熾き火をつくるべし
焚き火料理は薪が炎を上げて燃えている状態では、実はうまくできません。網焼きなどをすると食材は真っ黒いススだらけになってしまいますし、熱をコントロールするのも困難です。
ですので、料理をするためには、立ち上がる炎が収まり、炭のようになった薪が赤々と輝いて熱を発している熾火(おきび)の状態で行います。まず料理をする前に、この熾火を作らなければなりません。
焚き火はむやみにいじらない方がよく燃えます。着火したら熾火ができるまでしばらく待ちましょう。薪をたっぷり燃やし1時間くらいして火が落ち着けばOKです。
ポイントその3:簡単にできる焚き火の火力調整
熾火のいいところは、非常に熱量が高いことと、火力調整が簡単にできるところ。火力を強くしたいときは熾火を集めて重ねておき、弱くしたときは熾火を料理から離しておけば調整ができます。強火で一気に焼き上げる鉄板焼きも、弱火でじっくりと熱を加える煮込み料理も、自在に作ることができるのです。
ポイントその4:ダッチオーブンは焚き火最強のアイテム
焚き火料理に最も向いている道具はダッチオーブンです。分厚い鋳物でできたふた付の鍋で密閉性が高く、焚き火の中にそのまま放り込んで使えるタフさも特徴といえるでしょう。ふたの上に熾火を載せてオーブンのように使うこともできますし、ふたはひっくり返せばフライパンになります。
ダッチオーブンにはいろいろな形や大きさのものがありますが、まずは10インチまたは12インチの深型がひとつあるといいでしょう。
細かいレシピなどは考えなくても、ダッチオーブンに食材を入れて火にかければ、それだけでおいしい料理ができます。
焚き火は自然の中の遊びです。フィールドに落ちている木の枝なども活用することにトライしてみましょう。長さ2mほどの枝を3本組み合わせれば、焚き火の上に鍋を吊り下げるのに最適なトライポットになります。
ポイント5:超簡単で絶対おいしい焚火料理、それは「ホイル焼き」!
焚き火料理にはダッチオーブンを使うのがオススメですが、実はもっと簡単においしく料理を作るワザがあります。それはホイル焼きです。
肉でも、魚でも、野菜でも、何でもアルミホイルに包んで焚き火の中に放り込んでしまえばOK。好みによって塩やしょうゆなどで軽く味付けしてもいいでしょう。
タマネギの丸ごと焼き、鮭のちゃんちゃん焼き、焼きリンゴ、焼きイモ、焼きシイタケなど、びっくりするくらいおいしくできますよ。
まとめ
焚き火料理のポイントは、とにかく熾火をたっぷり作ること。そして、レシピにあまり凝りすぎず、シンプルな味付けで手早く料理してしまうことです。ただ焼いたり、煮たりするだけで、素材のうまみが引き出され、とてもおいしくなるのですから。
焚き火には、どんな一流シェフもかなわない不思議な力があるんです!
旅とアウトドアの楽しみをお伝えいたします。
フリーライター。主に、旅、アウトドア、自転車、DIY、田舎暮らしなどのジャンルで記事を執筆。これまで延べ3年3カ月をかけてオートバイで世界一周したほか、自転車ではアラスカやフィリピンを野宿ツーリング。現在は、茨城県筑波山麓の古い民家で田舎暮らし。DIYによる自宅修復や野菜づくりなど、できることは何でも手づくりの生活を実践中。
著書に「キャンプの基本がすべてわかる本」(枻出版社)、「ニワトリと暮らす」(地球丸)など。
http://www.wadayoshi.com/