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紅葉シーズンに最適!心も体も充実の大山で登山デビューしませんか?

もうすぐ秋本番。山は美しく色付き、登山が楽しい季節になってきました。今年はどこの山行を計画していますか?
今回は歴史あり・絶景あり、都心から90分とアクセスも便利な、神奈川県の丹沢大山国定公園内に位置する「大山」をご紹介します。

秦野駅下車、バスでヤビツ峠登山口へ

新宿から小田急線に乗り60分。伊勢原駅、もしくは秦野駅で下車し、バスで登山口まで約30分。大山は、都心から90分でアクセスできる日帰り登山に最適な山です。
今回は絶景ポイントが多く、登りやすい秦野駅からバスでヤビツ峠に行き、そこから登るコースをご紹介します。

秦野駅で下車し、神奈川交通の「秦21系統 ヤビツ峠行」バスに乗車します。インターネットで調べると時刻表が出てきますが、このほかに臨時バスが運行されていますので、時間のロスはそこまでないかと思われます。駅に着くと臨時バス(7時台)が頻繁に来ているので、私はいつも不都合なく乗れます。

このバスに40分前後乗り、終点のヤビツ峠で下車します。ここが登山口となります。
途中、「蓑毛(みのげ)」というバス停を通りますが、体力的に問題なければここから登るのもオススメです。蓑毛から登っても、ヤビツ峠経由で約3時間で山頂にたどり着けます。

なだらかな登山道を約1.5時間で山頂へ

ヤビツ峠から山頂までは、なだらかな登りが続きます。スギやヒノキの人工林、ブナやミズナラを中心とした落葉広葉樹林の明るい山道が続きます。

登りはじめのころ、足元を何かが動き回っているので、何かと見てみれば…「沢ガニ!」。
あたりを見回すとたくさん…。丹沢は「沢」という漢字が地名に使われるだけあって水場がとても多いので、雨が降ると増水して沢ガニが登山道に出てきます。

何といってもこのコースのオススメは、途中で見える絶景ポイントからの富士山!午前中の、まだ空気が冷たい時間帯には、ハッキリとその姿を見ることができます。
このポイントを過ぎると、山頂まではあと200m。少し傾斜が出てきて、ガレ場や簡単な鎖場を通過します。山頂まではもう少し!

山頂の阿夫利神社へ

最後の石段を登れば、間もなく神社の鳥居が見えてきます。ここをくぐれば山頂です。鳥居がゴール感を演出してくれますね。

1,252m、大山山頂に到着しました。碑に「本社」とあります。
鳥居でお分かりかと思いますが、大山には2200年以上前に創設されたとされる、「阿夫利神社(あふりじんじゃ)」があるのです。大山は別名「あめふり山」と呼ばれており、これは雨が多いことに由来されるそう。古来より、雨乞い信仰として親しまれてきました。

阿夫利神社に祀られている大山祗大神(おおやまつみのおおかみ)は、山の神・水の神として信仰されています。山頂に立ったら、ぜひ山行の無事をお祈りしてみては。

下山開始、阿夫利神社下社を目指す

いよいよ下山開始です。ここからは、「富士見台」を経由して阿夫利神社下社へ向かいます。おおよそ65分で到着します。
大山は色々なルートからアプローチできるので、ルートを間違えないように下社に向かいます。登山道はさほど急ではないので歩きやすいです。

のんびり歩くこと60分、阿夫利神社下社に到着しました。見ての通り、とても立派な境内です。
ここは売店もトイレもあるので、少し休憩をしても良いでしょう。

ケーブルカーに乗る

阿夫利神社を後に、いよいよ本格的な下山開始です。ここから歩いて下山することはもちろん可能ですが、今回はあえてケーブルカーに乗ってみます。
私は毎回歩いて下山しますが、紅葉の季節となると話は別。

山間を通る山岳ケーブルです。阿夫利神社下社駅、大山寺駅、大山ケーブル駅と3駅しかないですが、体力や時間によってケーブルカーでふもとまで降りることもできます。

周りを見渡すと、色付いた紅葉がとても美しいです。ケーブルカーの車窓ならではの景色をたっぷり堪能できます。
大山は10月後半からが見頃です。

大山寺駅で途中下車して大山寺へ

もうひとつオススメしたいポイントがあります。
大山は、とても「紅葉がキレイ」なのです!ここ大山寺の紅葉は、見頃を迎えると赤一色。
なんともいえない、「日本の四季って美しい~!」と思う瞬間です。
大山寺は、阿夫利神社下社と下山地点のちょうど中間あたりに位置しています。ケーブルカーを使わずに歩いて下れば、70分ほどで下ることができますが、今回はあえて寄り道しながらゆっくり下山しました。

下山したら、名物大山豆腐で清流を感じて

いよいよ下山です。のんびり秋の山行を楽しんだ後は、バスで最寄の伊勢原駅まで帰る前に、表参道に軒を連ねる茶屋でお豆腐をいただきましょう。
実は大山は豆腐がとても有名。丹沢山系のおいしい水で作られる豆腐は、すっきりと澄んで、みずみずしい味がします。

駅に戻る前に、豆腐を食べて疲れを癒やします。冬でも私は冷や奴。

まとめ

今回ご紹介したコースは、ヤビツ峠から山頂、阿夫利神社、伊勢原側に降りるルートですが、「もっと長いコースを歩きたい!」という方には、厚木方面の日向薬師に抜けるルートがぴったりです。このように、大山は初心者からベテランの方まで楽しめる山です。
都心からアクセスしやすく、日帰りで絶景が楽しめる人気のスポット。登山デビューを考えている方、神奈川県の大山を選んでみませんか。

ルート

秦野駅→ヤビツ峠(バス:40分)→山頂(90分)→阿夫利神社下社(60分)→大山寺(ケーブルカー:3分、徒歩:40分)→大山ケーブル駅(徒歩:40分)→伊勢原駅(バス:15分)

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