• 体験レポート
  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

「登山嫌いな僕でも、もう一度登りたい山」| #06 中止になっても悔しくない名山、千葉県・伊予ケ岳

登山が嫌いな理由のひとつ、『天候に左右される』

今年も何回、天候不順で中止になったか数えたくもないです。
まして遠出や縦走を計画していて、中止になると余計に凹みます。山の行程、難易度が上がれば上がるほど気持ちの落胆も大きいです。これが続くと計画を立てることさえ億劫になります。

そこで、今回は中止になっても悔しくなく、眺望良く気軽に楽しめる山を紹介します。

千葉の山なんて…たいしたことないと思っていませんか?

確かに、たいしたことないです。

でも、なめてかかるとダメです。
過去に遭難や死亡事故も発生しています。
千葉の山の特徴としては、ハイカーが少ないこともあって標識や整備があまり整っていなく、それに加えて地形が複雑です。

これだけ言うと行きたくなくなりそうですが、千葉県民としてオススメしたいのが、“房総のマッターホルン”伊予ケ岳です。

平らなイメージの千葉県も房総半島まで行くと凸凹した場所ばかりです。
山に足を踏み入れるとドンと急登になり一気に心拍数も上がります。
標高が低い分、急登の長さも短いですが、山登りしている感じは他県の山にも負けません。

山頂手前には鎖場ならぬロープ場があり、かなりの角度を登るので、ここで断念するハイカーもいます。
グリップ力があるシューズでないと滑落の可能性もあるので、ご注意を。

山頂からはポコポコした山が続き、地形の複雑さがうかがえます。
また海越しの富士山(写真右)が見えるのは、全国でも少ないスポットです。

標高の看板の小数点を消すイタズラや「房総のマッターホルン」と銘打つなど、千葉の山の必死さが伝わってきます。

急登あり、ロープあり、眺望良しの伊予ケ岳は、山登りの醍醐味がギュッと凝縮されていることもあって、初心者を高尾山に連れて行くより、遥かに楽しめます。また行程時間が短いので観光も満喫できます。

試しに伊予ヶ岳への山行計画を立ててみてはいかがですか。きっと、中止になっても北アルプスに比べれば悔しくないはずです(笑)

ルート
平群天神社駐車場~伊予ケ岳登山口~展望台~山頂~展望台~伊予ケ岳登山口~平群天神社駐車場(往復約1時間30分)

アクセス
●マイカー
富津館山道路鋸南・富山I.Cから約12分。県道89号線を東方面へ。平群天神社境内に駐車場あり
●公共交通機関
JR内房線岩井駅から南房総市営バス富山線で約12分。「天神郷」バス停で下車

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