“誇れる”お店であり続ける | 山のお店『PORTAL』@宮崎
山を好きになったきっかけは?
ー 山に関わるきっかけは何かありましたか?
小さい頃に、父親に渓流釣りに連れて行ってもらってて。その頃の楽しい記憶は忘れていたんですが、大人になって、友人に渓流釣りに誘ってもらったんです。そのときに当時のことを思い出して、山にはまっていきました。
ー 今宮崎でPORTALをされていらっしゃることには、どんな想いがあるのでしょうか?
宮崎にはたくさんの魅力があるのに「こんな田舎に」とか「何もない」って謙遜している人が多くて。だから、今回のようにこのお店を通して宮崎のことを良いように取り上げてもらえると嬉しいです。お客様や地域の方が、もっと胸を張って自信を持てるようなきっかけに繋がったなら、とても嬉しく思います。
正解はわからない、まずは自分もお客様と一緒に向き合うことから
ー PORTALさんのブログで、環境問題への考えを頻繁に発信されているのを拝見しました。何か意図があるのでしょうか?
一つは、私どもがただモノを売る店ではなく、より良い暮らしや地域・自然を大切にしたいという考えをお客様にご理解いただきたいと思っています。
もう一つは、私どもにもまだ分からないことが多く、考えるきっかけや、お客様と一緒に考えていく環境を作りたいと願って発信しています。
ー 宮崎の山では、現在どのようなことが問題になっていますか?
例えば、山道の整備やシカの駆除をしている方の後継者不足という話を頻繁に伺います。誰かやらなきゃと思ってはいても、いきなり自分がやりますって人もいない。でも、絶対に向き合わなければならない問題だと、多くの方に聞かせていただきます。そこで自分にできることを考えたときに、お客様と一緒にまずは考えることが大事なんじゃないかと思い、 “一緒に考える場” を創り始めました。
ー “一緒に考える場” というのは、勉強会などでしょうか?
僕もまだ正解は分かっていません。第一歩としてワークショップを開いたり、一緒に山に登って、ベテランの方々から教わったことなどを、僕らもビギナーの方にお伝えして、お客様と一緒に”知る”ことから始めています。家族や大切な人と歩いた思い出の場所は、誰しも大切な思い出の場所になると思うんです。だから、まずは好きになってもらう。楽しい思い出の場所が増えれば、そこにある問題に関心を持つ人も増えると思っています。
ー 確かに、私も自分が好きなものは守りたいなと思います。取り組みを続けてこられて、成果は感じられましたか?
環境問題への取り組みは、本当に誰かのためになっているのか分かりづらいし、正解も分かりません。でもこうした話や、お客様の感想を、山のベテランの方々や先輩方にお伝えすると、とても喜んでくださるんです。だから、今はやって良かったと思っています。これから新型コロナウイルスの状況が落ち着いたなら、間接的にではなく、直接的にベテランの方々とビギナーの方々が大切な地域や山域の中で、触れ合う機会を作れたらと願っています。
まとめ
中野さんのお話を伺っていると、お客様のために、誇りに思ってもらえるように、そんな想いがひしひしと伝わってくる。私も.HYAKKEIというメディアを通してできることは何だろうと考えさせられた。私たちが愛する自然の背景には、たくさんの問題が隠れている。この記事が皆様にとって、少しでも考えるきっかけとなれば幸いだ。
アウトドア専門店 PORTAL(ポータル)
[住所] 宮崎県宮崎市瓜生野2272-1
[電話番号] 0985-74-7658
[ホームページ] https://portal.miyazaki.jp/
[営業時間] 12:00~19:00
[定休日] 毎週火曜日、水曜日
コロコロキャンパー。キャンプ歴8年。旅とキャンプと海が好き。好きなキャンプ場は富士五湖周辺。お気に入りのキャンプ道具はBAREBONESのレイルロードランタンと木目調のテーブル。 NPO無人島離島活用協会メンバー。
フリーランスWEBデザイナー。