• インタビュー
  • キャンプや登山に関わる人々へのインタビュー記事一覧です。自然に魅せられたアウトドアフリーカー、自然と共に生きるアスリート、熱い信念を持つオーナー等、その想いやヒストリー、展望など、写真と共に丁寧にお伝えします。今後の人生の選択肢のひとつとなるヒントが、見つかるかもしれません。

“誇れる”お店であり続ける | 山のお店『PORTAL』@宮崎

“信念を貫く” まさにそんな言葉がぴったりのアウトドア専門店 PORTAL(ポータル) オーナー 中野さん。

「当店では、ほとんどの取材をお断りさせていただいてます」

これからお話を伺おう!そう思った矢先に、オーナーの中野さんが私にそう告げる。

その一言を聞いて思わず身構えてしまった。

“なぜ.HYAKKEIの取材は受けてくださったのだろう?” そう不安に感じたことは、言うまでもない。しかし、取材が進むなかで一つひとつの言動に、確かな意志、お客様への信頼と感謝の気持ち、まっすぐ信念を貫く姿があることを知る。

今回はそんな宮崎の山のお店 PORTAL、そして中野さんの熱き想いを紹介したいと思う。

スタイリッシュな店内に並ぶアウトドアグッズ

『PORTAL』のスタイリッシュな店内に並ぶアウトドアグッズ
『PORTAL』のスタイリッシュな店内に並ぶアウトドアグッズ

PORTALは、全面ガラス張りのスタイリッシュな外観が印象的。お店の扉を開けると、まるでアパレルショップかのような空間が広がっている。

「メーカーの方々からお預かりしている商品を、少しでも良く見えるように」

主役はあくまで商品とそれを楽しむお客様。メーカーの方々の想いをいかにお客様に届けられるか。そんな中野さんの想いが溢れる店内は、全ての商品を見渡せるシンプルで美しい空間だった。

お客様のためにPORTALは誇れるお店であり続ける

PORTAL オーナー中野祥吾さん
PORTAL オーナー中野祥吾さん

さて、最初の心のモヤモヤを解消すべく、単刀直入に中野さんに真意を伺ってみた。

ー なぜ取材を断られているのでしょうか?

私どもの想いとは違う紹介をされたり、PORTALを懇意にしてくださる方々との時間を大切にしたい。そういった理由で、ご依頼いただく取材の多くはお断りさせていただいております。お店の立地も、モールなど人が来やすい場所ではなく、あえて駅から遠いこの場所に構えました。

ー 大事にしたい信念と、裾野を広げた新規獲得のバランス。そういった点は、どのようにお考えでしょうか?

今のお客様を大切にすることが、お店の存続に繋がっていくと思っています。PORTALのお客様は、うちで商品を購入することを、誇りに思ってくださっている方ばかり。だからこそ、PORTALは御来店くださるお客様にとって誇れる店であれるように努めています。懇意にしてくださるお客様を裏切ることは絶対にしたくありません。

ー 露出や集客ファーストではなく、お客様を信頼し、とても大切にされていらっしゃいますね。お店の商品はどのように選ばれていますか?

宮崎県という場所は、決して大きなマーケットではなく、メーカーの方々にとっては、大きな売上を上げることができる店ではないかもしれません。それでも私どもの考えや、宮崎の自然、そしてお客様に真摯に向き合ってくださるメーカーの方々の商品を店頭に置かせていただいております。また、一つひとつの商品にあるメーカーの方々の想いをお客様に届けるために、商品が綺麗に見えるディスプレイを心がけています。

お客様との信頼関係で成り立つ

PORTAL オーナー中野祥吾さん

ー PORTALにいらっしゃるお客様は、どのような方ですか?

単純に山が好きというよりは、日々の仕事に奮闘していたり、より良い暮らしを模索して、チャレンジしようという方が多いように思います。何度か来店されて仲良くなった方とは、一緒に山に登ったりするので、プライベートな話もよくします。

ー お客様との距離の近さが伺えます…!

山帰りにカフェに来るかのように、ふらっと立ち寄られる方もいらっしゃいます。コロナで営業時間短縮になった際も、”しょうがないから中野くんのために買ってあげるよ” と言って購入してくださる方も多く、お客様に支えられていることを実感しました。

PORTAL オーナー中野祥吾さん
PORTAL オーナー中野祥吾さん

ー お客様にとって、信頼している “友人” や “場所” のような存在なんですね。

自然を楽しむ道具はインターネットでも手軽に買えますし、ポイントや割引などがあることも多く存在します。PORTALでは割引や送料無料などのキャンペーンを行う訳ではありませんため、価格的なメリットが大きいとは言えません。しかし、お客様自身も当店をご利用いただくことで、一緒に楽しもう、一緒に良くしていこうという想いを感じさせていただくことが多いと実感しております。そうした想いを私どもは、より良い環境を作ることに繋いでいきたいと考えています。

ー まさに現代社会の「モノ消費ではなくコト消費」の姿だと思います。

僕らの”想い”と同様に、お客様の”想い”も大事にしたいですね。

ー お客様との信頼を築くため、普段心掛けていることはありますか?

一生懸命に働いたお金を使って楽しむための道具を購入いただくお客様が、より良い暮らしを楽しんでいただけるよう、僕らも自然のことや仕事のことをはじめ、勉強し続けなければと、常に緊張感を持っています。

すべてのことに対して、真剣な眼差しで語る中野さん。そのなかでもお客様のことを話すときはジョークも増え、表情が和らぐのがとても印象的だった。お客様を信頼し、感謝し、尊敬する。そんな中野さんのもとに、多くのお客様が訪れるのも頷ける。

次のページへ [ 山を好きになったきっかけは? ]

関連記事一覧