全ての人に知って欲しい!自然を守るヤマメの発眼卵放流
日本国内にはたくさんの絶景があります。その姿は今も変わらず、季節ごとに表情を変え私たちを虜にしてくれるのですが、徐々に姿を変えてしまっている風景もあります。
川は私たちが生活をする上でとても大切ですが、相次ぐ堰の建設や河川工事により魚が住みにくい環境になっているのは事実です。産卵のために遡上する魚たちが堰を超えられず、産卵をせずにそのまま死んでいってしまうことも多いのです。
このような状況を打破するべく、漁協や釣り人が中心となって魚を増やす取り組みは各地で盛んに行われているのですが、今回はその中でも新潟県魚野川で発眼卵放流の活動をする「U’s +Futures」(ユーズフューチャーズ)の活動を体験してきました。
◆発眼卵放流とは
孵化直前の眼が確認できる状態まで成長した卵を川に埋没させる方法の事を発眼卵放流言います。
稚魚よりも早くから人間の手を離れ、卵の時期から川に放流されることで、環境に耐性のある、天然に近い魚に育つと考えられています。
◆早速人口の産卵床を作ってみよう!
今回は埋没法という、人口産卵床を作った後に発眼卵を放流して上から砂利をかぶせる方法です。
① まずは川底の環境などを見ながら、孵化に適した場所を探します。
② 場所が決まったらスコップで川底を掘りならします。
③ 埋めるための石を集めます。こぶし大くらいの石と小砂利に選別します。
④ 産卵床まで運ぶ。石の入った重いバケツを運ぶので、リレー方式でみんなで協力して産卵床まで運んでいきます。
⑤ 先ほど選別したこぶし大の石をまずは敷き、塩ビ管を立て、そこに発眼卵を入れます。
今回は約2万個のヤマメの発眼卵を放流しました。
ここでパイプを使用するのは、川へ放流する際に卵が流れていかないようにするためです。
⑥ 卵の上に小砂利をそっとかぶせる様においていき、パイプを静かに外します。
以上の様な工程で、数か所に発眼卵を放流していきます。
全体を通して、結構な重労働ですが、大自然の中で、みんなで良い汗をかくことはなんとも気持ちのいいものです。
今回は釣り人がメインとなり、活動を実施していきましたが、より多くのアウトドアを愛する人たちが参加してもらえるように活動を広げています!
このような活動があるおかけで、私たちは自然を楽しみ、また魚影を見ることができているのですね。今回はそのありがたみをしみじみと感じることができました。
私たちの手で自然を守る。私たちの子供たち、そのまた子供達まで受け継いでいけたなら、きっと、人口産卵床を作らなくても自然に魚がたくさん泳いでいる、そんな川が日本中に溢れてくるはずです。
「U’s +Futures」に関する情報はこちら
素敵な景色と共に釣りの楽しさを皆さまにお伝えしていきます!
客室乗務員を経てマナー講師業の傍ら国内から海外までのフィールドをフライフィッシングで釣り歩。2015年よりアウトドアフィールドでの経験を活かし、自身のブランド「ジュジュドゥペシュール」を立ち上げる。