第1回となる前回はハンモックがテーマと、やや変化球から始まった「アウトドア歴40年の達人に訊く」シリーズ。

第2回となる今回のテーマは王道のタープ。

あるだけでグッとサイトが引き締まり、張り方も多様化しているタープ。いかにかっこよく張るか、にこだわっている方も多いですよね。

見た目も重要なタープですが、本来の役割や自然の中で張るということを考えた時に、留意しなければならないポイントがいくつかあります。

今回は、そんなタープの「今さら聞けない張り方」をお届け。
初心者の方も慣れた方も、しっかり理解してタープをよりかっこいいものにしちゃいましょう。

張り方の前に、タープの役割って何?

基本は日除けのために設営するものです。それを活かしてテントでは作りづらいリビングスペースにしたり、屋根ができるので雨除けにもなります。

どこに張ると良い?

大前提、ハンモックの時と同じように「平坦」で「地面が石などでゴツゴツしていない」という基本は押さえましょう。その上でのポイントは・・・

崖の下などには張らない

落石の危険のある崖の下には張らないようにしましょう。タープやテント自体は、上からの衝撃にはものすごく弱く、簡単に崩れてしまいます。

一本木の下には張らない

こちらは落雷の恐れがあるためです。張った時は天気が良くても、相手は自然。急に天候が変化し雷雲が発生することもあります。写真映えはするかもしれませんが、安全第一で考えましょう。

森や林の中では周りの木に注目

林間サイトなどは、風除け・日除けになるので人気です。ただし注意して見てほしいのは、そこに立っている木です。劣化していて枝が折れて落ちてきそうな木は危険です。強風で倒れてきそうな木の周りももちろん避けましょう。

そういう意味では、枝をはっている落葉樹よりも針葉樹の方が安心かもしれません。

増水の可能性のある川付近や中洲は避ける

過去に残念な事故も起きましたが、増水の可能性のある川付近や中洲での設営も危険です。

地面の見晴らしが良いところを

地面にも注目。背の高い草がたくさん生えているような場所は避けましょう。蛇や危ない生き物がいた場合、草に隠れて気づきにくいためです。できるだけ足元が見えやすい場所を選ぶことも重要です。

レイアウトで重要なポイントは?

風を逃がしてあげる

そもそも強風時は危ないのでタープ自体を張らない方が良いですし、風向きは変化するので決まったレイアウトはありませんが、風向きを意識して風を逃がしてあげるレイアウトにしましょう。風上をタープの頂点に、風下をその対角線上に置くことで、タープ内を風が通って逃げてくれます。

太陽との向き

冒頭にも述べた通り、タープは日除けのために使うのが一般的です。

太陽は東から西に移動しますよね。したがって、東西に張ってしまうと、西陽をもろに浴びることになり日除けの意味をなしません。前述の風の向きとの相談になるので一概に「この向きがベスト」というのは言えませんが、太陽は東から西に移動する、ということは普遍ですのでそれを意識してレイアウトすると良いでしょう。

レイアウトで重要なポイントは?|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の5枚目の画像

いざ実践!タープの張り方を教えます

いろいろなスタイルがありますが、今回は最近流行りのロースタイルで設営します。人数がいれば同時に作業を進められますが、今回は「一人でも設営できる」ということに力点を置いて、順を追ってポイントをご説明していきましょう。

まず広げて、全体絵を描く

タープは場所をとるものなので、急に設営をはじめずに、前述の考え方に基づきレイアウトを考え、まずは広げて全体絵を描きましょう。タープは広げるとかなりスペースを取るものなので、最初の段階でしっかり把握しておくことだ大事です。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の4枚目の画像

必要な道具をあらかじめセットしておく

各作業の度に道具を出していては非効率なため、ポールを立てる位置にはポールを、ペグを打つ各点にはあらかじめペグを置いておき、順番が回ってきたらすぐに作業ができるようにします。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の7枚目の画像

急な風で飛ばされないよう、1本ペグ打ちをする

意外とやらないのがこの作業。せっかくレイアウトを決めたので、風が吹いて飛ばされないように1本ペグ打ちをしておきましょう。この作業をせずに風にタープやテントが飛ばされ、追いかけたことで思わぬ事故になるケースもあります。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の10枚目の画像

自在ローブはある程度緩めて調整シロを持たせる

次にロープを張ってペグを各点で打っていきます。今はタープを広げただけで平面ですが実際は立体的に立ち上げることになります。したがって平面の状態でピンとテンションが張った状態ではなく、ある程度調整シロを持たせるべく自在で緩めておきます。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の13枚目の画像

ペグはタープのそれぞれの角と直線上に打つ

ペグはロープが届く場所であればどこに打っても良いわけではありません。タープのそれぞれの角に対して直線上になるように打っていきます。

ペグ打ちのポイントについても簡単に触れます。
タープは最終的にはポールを立ち上げるため、ロープは写真のように上向きになります。この上向きになったロープと打ち込んだペグの角度がちょうど90度になるイメージで打ち込むと、立ち上げた時にロープやペグが抜ける心配がありません。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の16枚目の画像

また、打ち込む時にはハンマーを使いますが、打つ側ではなくペグを押さえている側の手は危なくないように手袋をしておくことをオススメします。打ち込みにくい地面の場合は力を入れて打ち込むことになるため、そうすると手元がブレて押さえている手を打ってしまうことが多いです。気をつけましょう。

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メインポールを持ち上げて、タープを一気に立ち上げる

すべての角のペグを打ち終わったら、ロープのループをポールに通して立ち上げます。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の21枚目の画像
いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の22枚目の画像

この時のポイントは、ポールはタープに対してやや内側に向かって立ててあげること。これをまっすぐ立てるよりも安定感が増します。

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対角線上のポールも立ち上げる

次に対角線上にあるポールも立ち上げます。要領はメインポールと同様です。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の27枚目の画像
いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の28枚目の画像

これで形としては成立していますが、足りないのは「張り」です。ここからロープのテンションをかけてピシっとしたタープに仕上げていきます。

テンションをかける順序は、メインポールのある中央→両サイド

シワの一切ないピンと張ったタープは、見た目はもちろん、雨などが降った際にたるみに雨がたまらず下に流れてくれるため、非常に重要です。しっかり張っていると撥水効果も活きてきます。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の32枚目の画像

そのためにテンションをかけていくわけですが、順序としてはメインポールのある中央のライン、山で言うところの稜線部分をまずはしっかり張ります。ここがたるんでいると、両サイドをどんなに張ろうとしても美しいラインは出ません。

テンションはひとつの点で一気にかけず、ちょっとずつ様子を見ながら

ある1点だけ強くテンションを張るとバランスが崩れて、シワのない美しいタープにはなりません。ちょっと手間ですが、それぞれ少しずつテンションを張ってシワが減る様子を見ながらやっていきます。

これで役割を果たし、見た目も美しいタープの完成

これで完成、見た目も美しいことはもちろん、しっかりと日除けの役割を果たしているのも見て分かるとおもいます。

いざ実践!タープの張り方を教えます|「今さら聞けないタープの張り方|アウトドア歴40年の達人に訊く!#02」の38枚目の画像

今回は後方のポールをかなり低くしたロースタイルでした。これをメインポールと同様の高さにすることで、より広いリビングスペースにすることもできますし、サイドにポールを追加することでより開放的、かつ強度が増します。また、大人数が出入りしやすいスペースを作ることができます。


今さら聞けないタープの張り方をご説明しました。

設営方法はご存知の方も多いかもしれませんが、その前段階のレイアウトで考慮すべきことや、そもそもの設営場所の留意点など、役割や安心・安全面まで加味して設営することが重要です。

是非、より楽しく安全なキャンプライフの参考にしてくださいね。

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