夏真っ盛り。
ニュースによると今年の夏は猛暑になることが予想され、9月に入ってもこの状態が続く可能性が高いとか…。

しかし!
自然が美しい季節でもあるので、サイクリングに出かけたい気持ちは抑えきれません。

そこで、真夏のサイクリングの注意点について、自転車メーカー「スペシャライズド・ジャパン」のショールームを運営する株式会社エンデュアライフの松田航介さんにお話を伺いました。

初心者からプロまで幅広いサイクリストにアドバイスを行っている松田さん。自転車に関するあらゆる相談にのっているそう。


プロフィール:
Body Geometry Fit スペシャライズドジャパン認証フィットテクニシャン。公益社団法人 日本トライアスロン連合公認初級指導者。2005年に日本体育大学入学後、トライアスロンを始める。在学時には日本学生トライアスロン選手権(インカレ)にも3度出場。好きなパートはバイク。現在も仕事の傍らトライアスロンのレースに参戦し活動を続けている。


危険度の高い熱中症対策

ーー真夏のサイクリングで一番気をつけるべきことってどんなことでしょうか。

まずは “熱中症”に注意です。
自転車はジョギングなどに比べて負荷が軽く、長時間乗っていられるので、結果炎天下に長くさらされることになってしまいます。そのため、熱中症の危険度も高いんです。


ーー確かに、私みたいな初心者でも気付いたら数時間乗っているということがよくあります。熱中症になるとき、体にはどんなことが起こっているんですか?

熱中症は、高温にさらされて体温調節がうまくいかなくなってしまうことで起こります。そのせいで体に熱がこもってしまったり、汗をかくことで体内の水分やナトリウム・カリウムが失われ、さまざまな症状が起こったりします。

熱中症は大きく分けて次の4つに分類されます。


〜熱中症の分類〜
①熱痙攣…体の筋肉が痙攣する
②熱疲労…全身の倦怠感や頭痛、吐き気が起こる
③熱失神…めまいが起こったり顔面蒼白になったりする
④熱射病…意識障害が起こる


特に④の熱射病はかなり危険な状態なので、即救急車を呼ぶ必要があります。①〜③の場合もすぐに適切な対処が必要です。


ーー怖いですね…。熱中症の兆候として、こんな症状が起こったら要注意というのはありますか?


めまい、だるさ、頭痛、吐き気などを感じたら熱中症の可能性が高いのですぐにサイクリングを中止して室内や木陰に入り、水分とナトリウム・カリウムを補給して体を冷やしましょう。


ーー水分だけでなく、ナトリウム・カリウムも補給することが大事なんですね。


その通りです。汗とともに体内のナトリウムやカリウムが出てしまっているので、それを補給する必要があるんです。水ばかりガブガブ飲んでいると、体液が薄まってしまい、水中毒という状態に陥って頭痛や吐き気、意識障害などが起こる可能性もあります。

危険度の高い熱中症対策|「暑くても楽しく安全に走りたい!真夏のサイクリングの注意点」の9枚目の画像

サイクリング中の補給には、真水よりもスポーツドリンクや経口保水液などナトリウムやカリウムが含まれているものがおすすめです。熱中症対策商品として売られているタブレットなどもいいですよ。

危険度の高い熱中症対策|「暑くても楽しく安全に走りたい!真夏のサイクリングの注意点」の11枚目の画像

夏場は水分補給用のボトルを2本以上持つのが基本です。僕が実践しているのは、1本をスポーツドリンクに、もう1本を真水にする方法です。真水は手足や首にかけて体を冷やすなど、飲む以外の用途でも役立ちます。

自転車用のボトルには種類がいくつかありますが、断熱性に優れたものがおすすめです。飲み物を冷たくキープし冷却効果を維持するだけでなく、体にかけたときの爽快感も変わってきます。愛用しているのはスペシャライズドの保冷ボトル「Purist Insulated(ピュリスト・インスレーテッド)」です。

見た目だけでない影響が!日焼け対策


ーー熱中症以外では、日焼け対策もかなり気になります。


紫外線は肌を黒くしたり、シミ・そばかすの原因になるだけでなく、体にさまざまな悪影響を与えます。紫外線を浴びると、活性酸素が増えてさまざまな健康被害をもたらす可能性があるんです。


〜活性酸素が増えることで起こる健康被害〜
①シミやそばかすなど肌の老化
②白内障
③がん
④糖尿病などの生活習慣病


活性酸素が増えるのは、紫外線だけが原因になるわけではありませんが、日光を浴びること多く発生するのは事実です。活性酸素は細胞を酸化させ、体を老化させてしまうといわれています。


ーーシミやそばかすなど肌の表面だけの問題ではないんですね!

そうなんです。
女性は日頃から日焼けに気をつけている人が多いですが、男女関係なく紫外線対策は必要です。顔など露出する部分には日焼け止めを塗るようにしましょう。サイクリング中に“こまめに塗り直す”のは難しいと思いますので、ウォータープルーフで強力なものを最初にしっかり塗ってください。日焼け止め効果のあるリップクリームもあります。

ーー身につけるものはどんなものがいいですか?

装備に関していえば、とにかく覆うことが大切です。
夏は暑いのでなるべく身につけたくないという人も多いですが、直射日光が当たらないだけでかなり涼しく感じられますし、熱中症対策にもなります。アームカバー、レッグカバー、ヘルメットの下にかぶるサイクルキャップは夏用の薄手のものを選びましょう。目から入る紫外線もかなり多いのでサングラスは必需品です。

アームカバーやレッグカバーは水で濡らすと、気化熱でかなり涼しく感じられ熱中症予防にも役立ちます。先ほど言ったように、ボトル2本のうち1本を真水にしておくと、こういうときに使えますね。


ーー紫外線対策は熱中症対策を兼ねることにもなるんですね。その他にできることはありますか?

あとはサイクリングする時間と場所を工夫することですね。
午前中の涼しいうちに走れるよう調整したり、なるべく日陰の多い場所に出かけたりということです。専用の袋に自転車を入れ、電車で移動する輪行も夏はおすすめです。午前中から走って、暑くなってきたら輪行で帰ってくるとか、高原などの涼しい場所まで輪行で行って、いいところだけ走るとか。輪行ができるとサイクリングの幅が広がります。


熱中症対策と日焼け対策が重要なようですね。
決して無理をすることなく、夏のサイクリングを楽しんでください!

この記事を書いた人

明道 聡子

フリーランスの編集・ライター。リブラ編集室代表。ロードバイクの楽しさに目覚め、もっと早く、もっと遠くへ走るための研究とトレーニングに励んでいる。 「リブラ編集室」http://libra-edit.com 「荒川コッタレス」http://tm-arakawa.hateblo.jp

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