• 体験レポート
  • 登山好きが贈る、登山の体験レポートです。日本、そして世界の山々にはたくさんの魅力にあふれています。春夏秋冬、その時々で異なる顔を見せてくれる素敵な山がたくさんあります。まさに百景。.HYAKKEIでは、そんな山に実際に登り、五感で楽しんだ自然体験記をお届けします。きっと山に登りたくなりますよ!

『遥かカナダ(彼方)を 【身近なカナダ】 に』誰もが虜にされる理由

もしもあなたがカナダで4日間の日帰りトレッキングをしたら、いちばん多くの写真を残すのが、間違いなくこのコースです。もしもあなたがカナダで10日間のトレッキングをしたら、いちばん多くの写真を残すのも、やっぱりこのコースです。そして、撮った画像を確認したら、同じ写真がたくさんあることに驚き、苦笑いしている自分がいるはず。モレーンレイクから「ラーチバレー&センチネルパス」へと続くコースは、誰もが虜にされる壮大なスケールのトレッキングコースです。

“Twenty Dollar View (20ドル札の風景) “

「ラーチバレー&センチネルパス」へのコースは、カナディアンロッキー屈指の景勝地、「モレーンレイク」から始まります。まずは、展望台へ上がってみましょう。湖面そのものも美しすぎるほど美しいのですが、「テンピークス」と呼ばれる秀峰の連なりを併せた景観は、かつて、カナダ20ドル札にも描かれていた絶景。えも言われぬほどの壮大さと美しさは、見るもの誰もが虜にされてしまいます。僕のゲストさんたちからも、「いつまでも居れますよね」、 「壁紙にしてます」、「ずーっと憧れてました。」、「滞在中、何度も来たいと思わせてくれます」 などの声が上がります。

圧巻のテンピークス

トレッキングコースに入ると、最初の1時間くらいは少し勾配のある登りですが、とても歩きやすいことに驚くはず。トレッキングやハイキングなど、山歩きの経験がまるでない人でも、ペース配分さえ工夫すれば、無難に登っていくのを何度も目にしてきました。「日本にもこんな歩きやすいコースがあったら、僕らも山歩きにもっとハマってましたよ」 とは、あるゲストさんからの言葉。カナダの登山道がいかに未経験者向けに考えられているかが容易に伝わりますよね。

開放感のある森からは何度も視界が広がり、モレーンレイクや氷河を見ることができます。湿度は皆無で、空気がとても爽やか。それだけでも、快適な登りを味わえます。そして、樹林帯を終えると圧巻のテンピークスやその他の岩肌が続々と姿を現わしてくれるのです。

夏はもちろん、たくさんの花々が彩りを添え、秋には眩しい黄葉と青空。9月でもフライング気味の降雪も珍しくはないので、新雪が加味されるコントラストは予想外の美しさに驚くこと間違いなしです。

その後は絶叫と感動の連続で疲れなどまるで感じません。「風光明媚」 「山紫水明」 「嵐影湖光」 「山清水秀」 どんな言葉をもってしても、興奮した自分の気持ちを表現できず、歯痒い思いでいっぱい。だから、シンプルな表現で叫ぶしかありません。

以下は、カナディアンロッキーのトレッキング中に、叫んでしまう感嘆詞ベスト3。

山登りのド素人、完全初心者の私でも立てた!

天候や残雪などの条件がクリアできれば、最終的に「センチネルパス」という稜線を目指します。40分くらいの急登ですが、おもしろいように目線が上がっていくことを実感しながら、次々に沸き起こる感動と興奮の後押しにも助けられ、あっという間にヤッタネ!の終点です。心ゆくまで達成感を味わってください。

装備面の必須項目もありますが、遠足気分のハイキングからトレッキング程度のレベルで、登山級の大絶景を目に出来るのが、カナダの山歩き。経験や体力などは不足していても心配無用です。
br />b>「山登りのド素人なのに、こんなとこまで登れるんですねー!」 実際に、日本でのトレッキング経験ゼロの女性が、終点で叫んでくれた言葉です。にわかには想像し難いでしょうが、参加してくれたゲストが実際に口にした、リアルな感想なのですから間違いないと思いませんか?

このコースでトレッキングを無難に楽しめる期間は非常に短く、目安は7月上旬~9月下旬。わずか3ヶ月ですが、見どころは絶えず変化して、どの時期でも魅力が尽きることはありません。だからこそ、地元の人も含めてたくさんの人が魅了されているのだと思います。人気のコースですが、周辺に棲むグリズリー(野生のクマ)の行動範囲が広いため、シーズン中のほとんどは4人以上での入山が義務付けられています。Webサイトなどから最新の情報を入手することをお忘れなく。

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