アウトドア好きのお部屋を拝見!暮らしとアウトドア道具 |#01 縣(あがた)夫妻の場合
埼玉県飯能市の山間に引っ越して1年目という、縣(あがた)夫妻。お2人のアウトドアスタイルをはじめとし、暮らしにアウトドア道具がどのようにして取り入れられているか、また日々の暮らしやお家のこだわり、アウトドア道具の収納方法など、いろいろなお話を伺ってきました。
【場所】埼玉県飯能市
【築年数】60年
【居住歴】1年目
【土地の広さ】 約630坪
<住んでいる人>
縣(あがた) おさむさん(32歳) 職業:消防士
縣 〃 まどかさん(32歳) 職業:会社員
ネコのハチ(3歳・おんなのこ)
p>
運命的な出会いだった、古民家への引っ越し
ーーまず、お2人のアウトドア歴を教えていただけますか?
おさむ:幼少のころからキャンプが好きだったんですが、大人になってからのアウトドア歴は、約10年ほどです。大学生時代はライフセービング部で、海がメインフィールドでした。サーフィンやカヤックが大好きなんです。ほかにマウンテンバイクや登山、トレイルランニング、スノーボードなど、山遊びもします。
まどか:わたしは断然、山派で(笑)。 とくにテント泊登山や、冬のスノーシューが好きですね。海遊びに関しては、ボディーボードをやっていました。アウトドア歴は5年くらいです。
ーー引っ越す前も同じ埼玉県内だったみたいですが、ここよりも東京寄りですよね。同じ県内とはいえ、ここは山間部に近いし、だいぶ生活環境が変わったと思います。引っ越しの理由は何だったんでしょうか?
おさむ:もともと、「田舎に住みたい」という思いがあった、というのが大きいですね。それで、インターネットで物件を探し始めて、最初に見つけたのがこのお家でした。
まどか:そうそう、1軒目で即決! ただ、私の職場は都内なので、いまは片道2時間かけて通勤しています(笑)。でも、それを加味しても住みたいと思えて。
ーー片道2時間!それって、なかなかスゴイ決断ですよね。その決め手は?
まどか:古民家で、日当たり良好、庭があって、川が近くにあって、窓のすぐ目の前が隣の家ではないことなど……挙げたらキリがないかもしれません。それくらい、この家はわたしたちが思い描いていた理想郷だったんです。
ーー庭つきどころか、2階建ての離れと、もう1軒家がありますよね!
まどか:そうなんです。おそらくここに住んでいらした方が、増築していたんだと思います。だから、私たちだけでは有り余っちゃうくらいで。 なので、もう1軒の家はガレージとして使っています。離れに関しては、今日の取材で数か月ぶりに足を踏み入れました(笑)
ーー何か月も入らない部屋があるなんて、本当に驚きです。これだけスペースが広いとなると、「山道具の置き場」には困らないとは思うんですが、収納はどうしていますか?
まどか:山道具はガレージの2階にある、部屋の押し入れに全部まとめています。
ーーおふたりが多趣味な分、やっぱり道具も多いですね。収納のコツって何かありますか?
おさむ:バックパックは、ハンガーにぶら下げておく方法が便利です。そうすることで、取り出しやすくもなるし、見やすくて選びやすい。空間をうまく活用できます。
おさむ:ごちゃごちゃしやすい小物類は、なんとなくカテゴリーごとにまとめて引き出しに。どこに何があるのか、ひと目で分かるようにしておけば、パッキングも片づけもラクです。
できるものは「自家製」がモットー。住まいへのこだわり
ーーお家のなかで、他にこだわっている部分はありますか?
おさむ:うーん、そうだなぁ…。ぼくのこだわりとしては、「キッチン」かも。料理が好きでよくキッチンに立つので、オールステンレスにしたくて。この家を買ってからリノベーションしました。
まどか:なんせ築60年だったので、カベを塗り替え、床やお風呂場のタイルも張り替えて。この家が持つ風情を残しつつ、自分たちが暮らしやしように日々テコ入れをしています。
ーーDIYもするんですか?
まどか:木製のキッチンテーブルや本棚なんかは、彼の手づくりです。そうそう、この春は自宅の裏にウッドデッキも作ったんですよ!
おさむ:裏がすぐ山なので、斜面なんですよ。
そこに水平なデッキを作ろうと思うと、それぞれの脚の長さをきちんと計算して、寸法を決めるのが大変でした。
ーーめちゃくちゃ気持ちいい場所じゃないですか!ここに寝転がって、天体観測とかしたくなりますね。
おさむ:それいいかも!友人たちを招いて、流星群の夜とかにやれたらいいなぁ。
おさむ:この本棚は以前の家から使っていましたが、引っ越しをして、ここに置きたいなぁなんて思っていたら、なんとジャストフィットで。なんだか嬉しかったですね。
まどか:家具だけじゃなく、味噌や梅酒なんかも自家製です。自分たちで作れるものは作る、そんな感じですね。
ーーこのキッチンテーブルの角に付いているのって、もしかして?
おさむ:コーヒーミルです!僕たちはコーヒーが好きなので、毎朝豆から挽いています。これは父親から受け継いだお気に入りのもの。
ーー年季が入っていてかっこいい!
自分たちにとって、居心地のいい暮らし方を模索しながら
ーーそれにしても、居心地のいい縁側ですね。
おさむ:ハチは、いつも縁側でまったりしてます(笑)
ーーこの夏は、どんな外遊びを予定していますか?
おさむ:目的地を決めずに、車中泊をしながら旅をしたいです!
まどか:去年、8日間の夏休みを取って、車中泊とテント泊をしながら2500km走ったんです。そこで車中泊の楽しさ、快適さに開眼しちゃって。それを今年の夏もやりたいですね!
休日は大好きなフィールドへ出かけながら、日々の暮らしを自分たちらしく過ごす。
夫婦ふたりとハチだけの、のんびり、ゆったりとした時間が、そこには流れていました。
この言葉にできない居心地のよさは、きっと大自然を知っているふたりだからこそ、生み出せるものなのかもしれません。
春夏秋冬、日本の美しい山を求めて歩きまわっています。
音楽プロダクションの制作、アウトドアショップの販売員を経てライターになる。のんびり日帰りハイクからガッツリテント泊縦走、トレイルランニング、ボルダリング、スキーと四季を通してフィールド三昧。アウトドア媒体をメインにライター活動をする傍ら、アロマテラピーインストラクターとして「山とアロマ」をテーマに、神出鬼没なワークショップを展開中。