日本中で手に入る!食べて楽しむ、新緑の春に芽を出す様々な野草たち
八ヶ岳に住み始めてから一年。
「凍てつく」という言葉を身をもって知った初めての冬が終わり、やっと春が戻ってきました。
冬の間は枯れ果てていた庭にも、待ってましたとばかりに様々な植物が生え始めます。
その成長スピードの早いこと。これまで溜め込んでいたエネルギーを一気に放出するかのように、周りの草花と競いながら上へ上へ、横へ横へと自らの身体を拡張していきます。
これまで枯れ草だった風景が、新緑の青々とした色で埋め尽くされていく様子を見ているだけでも十分癒やされますが、春の野草は見るだけでなく食べることでも元気をもらえます。
もくじ
庭で採れる、食べられる野草や山菜
伸びようとする力のある、最も元気な時期に食べるのは、身体にも良いんだとか。
庭を歩いていて見つけた野草の中で、食べられるものを紹介します。
ノビル
まずはノビル。ノビルはネギの仲間で、味はニラに近いイメージ。
小さな球根から細い管のような葉が生えます。
都心でも土手や公園などにも生えていたりするそうなので、探せば見つかるかもしれません。
カリウムを多く含んでいて、塩分の排泄に役立ったり、高血圧にも効果があるそうです。
ノビルの食べ方は天ぷらや味噌漬け、お味噌汁の具としてなど幾つかありますが、我が家では、葉は炒めもの、球根は酢味噌と絡めて食べることが多いです。
採り方はいたって簡単。ノビルを見つけたらスコップで掘り、球根の部分から引っこ抜きます。
土を洗い落とし、球根の部分はさっと茹でてから、味噌とお酢を少々入れ、ボウルの中で絡めるだけ。
葉っぱは細かく切り刻み、ニラの代わりとして、野菜炒めなどに使います。
ただし球根を摂り過ぎると来年は生えてこないので、球根は半分くらい残しておきましょう。
また、最近でもスイレンと間違って食べてしまい、食中毒になる人がいるというニュースがありましたが、くれぐれも間違えないように。
こごみ
こごみはシダの仲間で、正式名称はクサソテツ。成長すると葉を大きく広げた状態になりますが、食べられるのは、葉を広げる前の、まだクルンと丸まっている状態の新芽の時期です。
この状態のものを根っこから刈り取り、よく洗ってから、沸騰したお湯に塩を入れ、軽く茹でます。
茹でた後は味噌で食べるもよし。マヨネーズに醤油を軽くかけて和えて食べるもよし。
天ぷらにしても美味しいです。
我が家ではマヨネーズ&醤油に少しだけ七味唐辛子をかけて食べました。
ワラビ
大家さんが数年前に山から採ってきたワラビを何本か庭に植えたら、今ではいたるところに生えるようになったワラビ。
刈り取るコツは、根本から触っていって、指でポキっと折れる部分を採るのがよいそう。 あまり下から採ると固くて食べれません。
ワラビでまず重要なのは灰汁抜き。とても灰汁が強いので、そのまま食べると食中毒になることもあるそうです。
採ったワラビを1/3の長さに切ってタッパーに詰めたら、全体に重曹をふりかけます。
そしてその上から熱湯をかけ、落とし蓋やキッチンペーパーなどをかぶせ、ワラビ全体が熱湯につかるようにし、そのまま常温になるまで覚まします。
常温になったら水を入れ替え、タッパーの蓋をしめ、容器ごと冷蔵庫に入れて一晩寝かします。
次の日に容器から取り出し、一度洗ってから醤油とお酢、鰹節をかければ立派なおひたしに。
意外と近くに生えている野草や山菜
ここで紹介した野草は、日本中のどこでも見つかるもの。
山に入らなくても、みなさんが住む町の土手や公園、道端を注意深く覗いてみれば、意外な発見が見つかるかもしれません。
春夏の植物を観察しながら身体に取り入れ、心身ともに元気になってみるのは如何でしょうか?
八ヶ岳と東京を行き来しながら、山と都会の暮らしについてレポートします。東京のメーカーに勤めながら、長野県富士見町で個人のプランニング会社を立ち上げ。現在は週の4日を八ヶ岳の麓、3日を東京で過ごしながら、「富士見町テレワークタウン計画」などのプロジェクトをサポートしている。
趣味は山と音楽。