カテゴリ: 体験レポート

荒れ狂う風、道無き道を進み…

荒れ狂う風、道無き道を進み…|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像

そんな映画のような場所があるのかと耳を疑ってしまうかと思うかもしれませんが、私がK2へ行った際はまさにインディ・ジョーンズの世界を体験してきました!

例えば、簡易的にワイヤーで止められた橋や激流の中を人間橋渡しで進んだりなど、どれも日本では体験できない規格外のことでした。現地の人にとってはそれが日常的であるため、日本人の僕らが驚いているのを見て、面白げに笑っていたのを思い出します。

車が入れないところからキャラバンが始まる

車が入れないところからキャラバンが始まる|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像

日本で車が入れない場所なんてほぼないに等しいと思います。しかし、パキスタンにある奥地には、車で入ることのできない場所は数多く存在しています。

そしてK2までの道のりもその一つです。K2へはバルトロ氷河というところを1週間かけて歩きますが、そこに現代文明の車が入ることはできません。そのため、ロバや馬などを使い、荷物を詰め替えて長い距離を歩いて行きます。動物は1頭あたり約100kgの荷物を背負ってくれます。

生活は全てテントの中

生活は全てテントの中|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像


キャラバンが始まると、これまでにあった街や村などといったところは存在せず、あるのは荒野しかありません。僕たちはその道のりを毎日8時間程度かけて進んで行きます。

その後、テントやそれらの装備を出して広い河原などでキャンプを行います。テントの種類としては、食事や会議するようのテント、ポーター用のテント、隊員のテントがあります。ちなみに隊員のテントは、その時のチームによって数は変わってくるのですが、僕たちは1人ずつテントを用意しました。

その理由として、3ヶ月間も長い期間プライベートが保てないというのは、かなりのストレスになるので分けておきました。

氷河の天然水

氷河の天然水|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像

ミネラルウォーターというような透き通った水は存在しておらず、そのほとんどは氷河の水で賄います。氷河の水は、少し濁っており砂も若干混じっているのでキラキラと輝いています。そのまま飲むとお腹を壊すので一度煮沸してから飲まないといけません。また、少し土くさい感じがするのでお茶やココアなど味をつけて飲んでいました。

この氷河の水はずっと流れているわけではなく、夜になると凍り始め最終的には水が枯れてしまいます。そのため、水の汲み取りは日中に大きな樽などに貯めておく必要があります。水はとても貴重です。体を洗うのも湯に浸かるなんてもってのほかで、バケツいっぱいの水を沸かし、ジョウロなどで少しずつ体を洗っていきます。僕は、1週間に一度シャワーを浴びてました!笑

ヤギは貴重なタンパク源

ヤギは貴重なタンパク源|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像

日中は日差しがとても強くなり温度が40度近くなります。歩くのも大変ですが、食料も痛みやすくなります。そのため、肉については街で解体せず、ヤギや鶏などをそのまま連れていき、必要なタイミングになったら締めて解体します。

日本で、そのような光景を目にするのは少ないと思います。しかし、その過程を見ることで命の尊さや自分たちが生きるために必要なことだと改めて認識できます。

毎日、ポーターと夜の宴

毎日、ポーターと夜の宴|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像


K2までたどり着くまで、毎日が同じことの繰り返しです。そんな中、ポーターの彼らは荷物運びの仕事を終えると、夜中に一つのガスランタンを囲って30人程度が集まりバルティダンスという民謡の踊りを行います。楽器は、水を入れるポリタンクなどをドラム代わりにして、みんなの美声で踊る側もそれに合わせて踊ります。僕も興味があって参加させてもらったのですが、とても楽しくて日本の盆踊りに近いものを感じました。

この宴を知ってからは、毎日のように彼らと歌って踊り、気持ちを通じ合っていきました。

ワイルドこそがキャラバンの醍醐味

ワイルドこそがキャラバンの醍醐味|「インディ・ジョーンズの世界!?辺境の地を旅する、パキスタンでのキャラバン生活」の1枚目の画像


このように、キャラバンは何もないところを自分たちの力を持って進んで行きます。楽しいこともあれば苦しいことだってあります。そんな困難に立ち向かっていくことに価値があると思います。

もしかしたら、クレバスに落ちてしまったり、橋が崩れて流されてしまう可能性だってあります。しかし、そんな環境の中で過ごす日々のスリルとワクワク感が何よりも楽しいのです。

もし、普段の生活が退屈してしまっているのであれば、こういった経験をすることもおすすめします!!

この記事を書いた人

佐々木 理人

1989年7月7日生まれ、 栃木県出身。明治大学の山岳部で年間100日間ほど山に入る。卒業後は2013年にK2(8611m)に挑戦するも雪崩により断念。それ以降も国内外の登山を続けつつ、2017年に厳冬期デナリ登山を計画、2018年にK2へ再挑戦するための準備を行っている。 https://www.facebook.com/rihito0707/

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