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Insta360、165gの超軽量8K 360度全景カメラ「Insta360 X4 Air」を発表

ポケットサイズで8K撮影とAI編集に対応する新モデルが登場

ディスクリプション:
Insta360がXシリーズ最新機「Insta360 X4 Air」を発表。165gの超軽量ボディで8K 360度撮影、手ブレ補正、AI編集などフラッグシップ級機能を備えるとのこと。


Insta360 X4 Airとは

Insta360 Japan株式会社(本社:東京都中央区、以下「Insta360」)は、360度全景カメラ「Insta360 X4 Air」を発表した。
同モデルはXシリーズの最新モデルで、わずか165gという軽さながら8K 360度全景撮影やAIベースの編集サポート機能など、同社のフラッグシップ級機能を多数搭載しているとのこと。

Xシリーズはこれまで5世代以上にわたり、直感的な操作性と高画質な360度映像体験を軸に進化してきた経緯があるという。X4 Airはその流れを継承しつつ、携帯性と即時性をさらに重視したモデルとして位置づけられている。

Insta360は、「X4 Airは“ありのままの瞬間”を捉えるためのカメラであり、ユーザーが撮影行為に縛られず体験そのものに集中できることを重視した」と説明している。これはInsta360共同創業者でありグローバルマーケティング総責任者のMax Richter氏のコメントによるもの。


ハードウェアの特徴

超軽量・コンパクト設計

本体重量は約165gで、同社いわくInsta360史上最軽量の8K対応360度全景カメラとのこと。ポケットやバックパックに収まる携帯性を重視し、日常から旅行、アウトドアまで幅広いシーンでの常時携行を想定している。

8K 360度全景撮影

デュアル1/1.8インチセンサーを搭載し、最大8K30fpsの360度全景映像撮影に対応。画素面積は従来機(X4)比で134%拡大し、詳細なディテールと自然な色再現を目指したとしている。
暗所環境でのノイズリダクションや夜間の発色改善も進んでおり、日没後も視認性の高い映像を得やすいとされる。

アダプティブトーンとアクティブHDR

X4 Airでは「アダプティブトーン」と呼ばれる独自のインテリジェント露出アルゴリズムを採用。2つのレンズから取り込んだ光を個別に解析し、明部の白飛びや暗部のつぶれを抑えることで、360度全域の明暗バランスを最適化するとのこと。
さらにアクティブHDRがリアルタイムでダイナミックレンジを拡張し、強い逆光やコントラストの激しい環境でも自然な階調表現を目指している。

ポートレート補正

人物の顔を自動で検出し、明るさや色味を自動調整するポートレートモードを搭載。後処理なしでも、より自然な肌トーンを得やすいという。


耐久性と信頼性

X4 Airはユーザーが自分で交換可能な交換式レンズ構造を採用。光学コーティングを強化し、落下などに対する耐久性は従来機比で2倍向上させたとしている。傷がついた場合でもレンズパーツを短時間で取り替えられる設計となっているとのこと。

オプションのレンズガードを装着すれば、反射を抑えつつさらなる保護が可能。
筐体は水深15mまでの防水性能を備え、雪・雨・水辺を含むアクション用途も想定しているという。

加えて、同社の電子式手ブレ補正「FlowState」と360°水平維持機能により、アクティビティ中の揺れや傾きにも対応しやすいとしている。


軽さとパフォーマンスの両立

Insta360はX4 Airを「旅に強いモデル」として紹介している。
上位機にあたるX5が最高画質を志向するフラッグシップである一方、X4 Airはフラッグシップ級機能の多くを引き継ぎつつ、携帯しやすい軽量ボディに重点を置いたという整理となっている。

両モデルは、8K30fpsの360度全景撮影や交換式レンズ、内蔵ウインドガードなどのコア機能を共有する一方、X4 Airは165gという軽量性や扱いやすい操作性に主眼が置かれた設計だと説明されている。
既存アクセサリーとの互換性にも配慮されているとのこと。


撮影スタイルを広げる機能

360度記録と後からのリフレーム

X4 Airはデュアル魚眼レンズにより、ユーザーの周囲を同時に記録する。撮影時点でフレーミングを決める必要はなく、後からアプリ内で欲しい視点だけを切り出すリフレームワークフローを想定している。

これにより、広大な360度ビュー、4K60fpsの没入型POV映像、Vlog的なカメラ目線のショット、さらにはドローン風の俯瞰的なショットなど、多様な表現を1台で賄えるとのこと。

「見えない自撮り棒」を使えば、ドローンのようなアングルを疑似的に再現できる点も引き続きアピールされている。

InstaFrameモード

フラットな通常動画と360度全景映像を同時記録する「InstaFrameモード」を搭載。撮影直後にSNS向けの素材をすぐ共有することも、後から別視点を編集することも可能になるとしている。


操作性:瞬間を逃さないUI

X4 Airは、カメラ本体の物理操作以外にも複数の入力手段を備える。

  • ツイスト撮影機能
    自撮り棒をひねるだけで録画の開始・停止が可能。手元のボタン操作や画面タップを省略できる設計とされている。
  • ジェスチャー操作
    手の合図で写真や動画をトリガーできる。集合写真や手の届きにくいマウント位置からの撮影を想定したものだという。
  • 音声操作
    音声コマンドで撮影をコントロール可能。アクション撮影時にもハンズフリーで記録を続けやすいとしている。

これらにより、スキーやサイクリングなど両手がふさがるシーンでも撮影を続けやすい構成とのこと。


編集と共有:AIワークフローを標準化

360度全景映像の編集は従来手間がかかる領域だったが、X4 AirではInsta360アプリによるAI編集ワークフローを前提としている。

アプリ側で映像を自動解析し、ハイライト抽出、トランジション付与、音楽同期までをまとめて行う「FlashCut」などの機能を用意。ユーザーはプリセットされた視点や構図を数秒で書き出しできると案内している。

さらに、AppleやGarmin、HUAWEIなどのデバイスと連携し、位置情報・移動データ・アクティビティ情報を動画に同期させることが可能とのこと。スポーツの走行ログやライドデータなどを映像上に重ねる使い方も想定されている。

クラウドサービス「Insta360+」との連携では、撮影データの自動バックアップ、デバイスを問わないアクセス、リンクを使った共有機能などを提供し、撮影から公開までのフローを短縮するという。
X4 Air購入者には、200GBストレージ付き1年間無料のInsta360+サブスクリプションが期間限定で付属する。


カラーバリエーションと販売形態

Insta360 X4 Airは以下のカラーバリエーションで展開される。

  • グラファイトブラック
  • アークティックホワイト

販売チャネルは、Insta360ストア、Amazon、楽天などの公式オンラインストアおよび各種家電量販店等として案内されている。

価格は以下のとおり。

  • 標準版:56,900円
  • スターターキット:62,900円
    (114cm「見えない自撮り棒」、レンズキャップ、予備バッテリーを同梱)

いずれのキットにも、期間限定で1年間のInsta360+サブスクリプション(200GBストレージ)が付属するとのこと。


Insta360について

Insta360は2015年に創業したイメージング企業で、全天球VRカメラ領域で世界的シェアを持つとされる。
同社は「Future Camera Man(未来のカメラマン)」というビジョンを掲げ、イメージングアルゴリズム、AI、機械制御、音響、光学などの研究を進め、誰もが自身の体験を記録・共有しやすい環境づくりを目指しているという。

同社は360度全景カメラのほか、アクションカメラ、ポータブル映像制作ツール、クリエイター向けソフトウェア群などを展開している。


考察:360度カメラの「日常デバイス化」が加速

これまで360度カメラは「特殊な撮影機材」という位置づけが強かったが、X4 Airは165gという軽さやAI編集、音声・ジェスチャー操作など、日常の出来事をそのまま記録する方向に最適化されている点が特徴的だといえる。
高解像度(8K)と堅牢性、防水性、そしてクラウド連携を合わせることで、アクション用途とライフログ用途の境界を曖昧にし、「常に持ち歩ける全景カメラ」を一般化させる狙いが読み取れる。
また、X5のようなハイエンド機との差別化を図りつつ、アクセサリー互換や8K撮影能力といった上位機能を引き継ぐことで、エントリー層~クリエイター層の橋渡しを狙っているという見方もできる。

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