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  • 登山に関するハウツー記事一覧です。山の登り方から、体幹トレーニング、ギアの使い方といった登山で役に立つアウトドア基本情報から、チルな山時間を過ごすヒントまで、初心者の方から上級者の方向けに丁寧にご紹介します。山に登る前に、ぜひご参考ください。

【初心者におすすめの低山】奥多摩・高水三山で冬山の基礎を学ぶ

登山初心者には危険なイメージがある冬山登山。
しっかりとした装備や事前知識がないと、実際にリスクが高いアウトドア体験になります。

しかし、冬の澄んだ空気や静寂な白銀の世界、厳しい道のりを登り終えた後の達成感を味わえるなど、夏山とはまた違った魅力があります……実は筆者自身、雪山は初心者です(汗)

そこで、今回は初心者でも登頂可能なオススメの冬山を、アウトドアブランド「THE NORTH FACE」と世界の山旅を手掛ける「アルパインツアー」が企画したトレッキングイベントに参加し、冬山トレッキングについて学んできました。

冬山初心者が揃えたい最低限の装備

まず、冬山を安全に楽しむには、適切な装備が必須ですよね。

今回ご紹介する初心者向けの低山であれば、夏用+αの防寒対策で大丈夫な場合もあるので、最低限コレだけはというアイテムをまずはご紹介します。
※「THE NORTH FACE」のツアーでは、事前に確認し在庫があれば、アイテムの無料レンタルが可能です。

ウェア

雪山は、低体温症や凍傷の危険性と常に隣り合わせ。
夏山と違ってウェアの着脱が大変なので、こまめに体温調整しなくても汗濡れしないように、ウェア1枚1枚を吟味する必要があります。

そこで、「アンダーウェア>ベースレイヤー>ミドルレイヤー>アウター」の順に着る基本を意識しながら、アンダーウェアやベースレイヤーには高い保温性と吸汗速乾性のある素材を、アウターにはゴアテックス®プロダクトなどの防水透湿素材を使用した、いわゆるハードシェルがおすすめです。

手袋

低山であれば、日常で使用している手袋でも大丈夫な場合もありますが、天候が変わりやすい登山では、防寒・保温用のインナー手袋と防風防水機能が備わっているアウター手袋があると安心です。

登山靴&軽アイゼン

登山靴は防水性の高い革製か、ゴアテックスなど防水透湿素材が内装された、靴底のしっかりしたものがおすすめです。

登山靴を購入する場合には、ご自身の足を守る大切なものなので登山用品専門店でアドバイスを受けながら、自分の足にあったものを購入しましょう。服装でも夏用、冬用で分けるように、靴も冬とそれ以外の季節用の2足持っておくと、より行動範囲が広がります。

また、冬の登山において、積雪・凍結に備えて必ず持参したいのが「アイゼン」。山のレベル感や靴との相性もありますが、6本爪以上がおすすめです。現地ですぐに装着できるよう、出発前に調整を済ませておきましょう。

雪山対策はこれがあるとさらに便利

ピッケル

雪面歩行時のバランス維持や滑落停止などに使われるピッケル。本格的な雪山登山では必須アイテムですが、初心者向けの山にはケースバイケースで必要ないことがほとんどです。

ストック&ポール

下りの際に膝への負担を軽減したり、ぬかるみの道でバランスをとって安全に歩いたりするために役立ちます。伸縮性のあるストックで、バスケット部分は雪山用のものを使用しましょう。

温泉道具

山登りの楽しみは、下山後の温泉にもあると思います。行く予定の日帰り温泉があれば、営業日や時間、タオル・洗面道具などがあるか確認した上で、着替えなどは持参しましょう。

冬山初心者におすすめ、高水三山に登ってみよう!

今回挑戦する低山は、奥多摩山域の東京都心側の入口にある高水三山。

高水山759m~岩茸石山793m~惣岳山756mの3つの山を縦走できる、人気トレッキングスポットです。

まずは、JR青梅線・軍畑駅からスタート!高水三山の特徴は、駅を降りてからすぐに歩きはじめ、ゴールも駅(JR御嶽駅)になるため交通の便がとてもいいことです。

軍畑駅(標高222m)から青梅線の踏切を渡り、舗装された車道を北に進みます。
※登ったのは1月中旬。2日前に都内でも雪が降った頃なので、登山道に入る前から雪が積もっていました。

登山道に入る手前で、アルパインツアーのツアーリーダーから冬山登山の基礎知識を教えてもらいます。登山初心者にとっては、こういった基礎を丁寧に学べるツアーに参加するのは大きな安心に繫がります。

まず教わるのは、地図の読み方やコンパスの使い方。
白銀の世界では、自分の位置を知るために必須となるアイテムです。
一般的な夏山に登る場合は、コンパスが無くても済むかもしれませんが、冬山では道が雪で覆われたり、吹雪で視界が悪いと目標が見えなくなったりする可能性があります。

次に教わるのが、雪山の登り方。
靴の裏を全面地面につけ、全面地面から離すこと(フラットフッティング)が基本です。常にかかとの間を10cmほどあけ、靴同士が当たって転倒しないように登りましょう。

※アイゼンをつけて歩行する際も、すべての爪が雪面に刺さるように、フラットフッティングが基本となります。

いよいよ登山道へ。
道が凍っている場所は危険ですが、固まっていない雪道は膝への負担が夏山より少なく、気持ちよく歩けます。

談笑する余裕もあり、軍畑駅から30分程で高源寺に到着。
この時点では、まだ息があがることもそこまでないと思います。ただ、ココから先はトイレが設置されていないので、一旦休憩しましょう。

次に高源寺から高水山(標高759m)へ。
登りの高度差は約400メートルあり、今回のコース行程では一番の登りとなります。山頂にはベンチが設置されていますが、木に囲まれ眺望はそこまでよくはありません。

高水山の山頂から尾根を西方に進み、急な登りを終えると岩茸石山(標高793m)に到着します。
冬は空気が澄んでいるので、山頂からは奥多摩や奥武蔵の山並みを眺めることができます。新雪が積もっていれば、雪の上で大の字になりながら、空を眺めるとすごく気持ちがいいですよ!

そして、山の上で食べるランチタイム。あったかいコーヒーやスープを持参できれば最高ですね!

休憩が終わったら、ここからアイゼンを装着。
途中、岩登りや急登でアップダウンを繰り返しながら、さらに尾根を南方へ進み、三山最後の一峰である惣岳山(標高756m)へ向かいます。

惣岳山の頂上に到着。
林に囲まれ眺望はよくありませんが、広く平らな場所です。なんとか3つの山を縦走できました!

三山の頂上を後にし、整然と並ぶ杉の植林の中を慎重に下ってJR御嶽駅(標高247m)へ。
冬の日暮れは早いので、余裕を持ったスケジュールで行動しましょう。ゴールの御嶽駅が見えてきたところでアイゼンを外します。

まとめ

雪山は想像以上に景色が白く輝いており、空気も澄んでいて気持ちの良い場所でした。そして、立ち止まっているとすぐ寒くなる(笑)装備と知識をしっかり蓄えて、レベルにあった山に挑戦していきたいですね。

今回参加した「THE NORTH FACE」のトレッキングツアーは、毎月定期的に開催されております。また、他にも初心者でも冬山を登れるよう、さまざまな講習会やツアーが組まれています。そういった機会を利用し、安全な登山を楽しむための基礎を学んでみませんか。

初心者向けツアーなら参加者のレベル感も同じなので、新しい登山仲間も見つかるかもしれませんよ!

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