冬のにおいがする。

鼻のおくにツンと刺さる冷たい空気のにおい。
木々の隙間から細く、鋭い光のにおい。

土からあがる湿気に満ちた湯気のにおい。
小屋の煙突から立ち上る薪のにおい。

川の水しぶきが小枝の上で氷になる。
森の苔が凍っている。
その匂いたち。

鼻をくんくんと嗅がなくても、体全体から感じる冬のにおい。
その匂いで体がいっぱいになると
自分のすべての感覚がすっと姿勢を伸ばす。


そして、山は静かにきたる季節を自ら刻んでいる。

野川かさね

写真家

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野川かさね

山と自然をテーマに作品を発表。著書に「山と写真」、共著に「山と山小屋」「山小屋の灯」「山・音・色」など。ホシガラス山岳会としても出版、イベントに携わる。

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