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たまには山に恩返し。八ヶ岳の穴場スポットを巡って、山をきれいにしよう in『山の日サミット2018』

2018年7月22日(日)。“信州山の日”でもあるこの日、八ヶ岳自然文化園で『山の日サミット2018』が開催されました。

第3回目となる今回も、自然のためにできることを考えるキッカケがたくさんちりばめられていた当サミット。なかでも、誰でも今すぐ気軽にできることだと思ったのが、「クリーンハイク(CLEAN HIKE)」です。

普段、山にゴミを捨てないことは当たり前にできている。けれど、山でゴミを“拾う”のって、なかなか当たり前にできてなくない……?

楽しく山を歩いて、山をきれいにできたら、参加している自分も山もきっと嬉しいはず。
山の日サミットでは、 “ただ単にゴミを拾うだけじゃない”、癒し満点のクリーンハイクが実施されました。

森林浴をしながら、八ヶ岳の天然水でコーヒーをハンドドリップ!

集まったのは、総勢22名の大人と子供たち。まずは、山の中にある超穴場のひんやり湧水スポット「阿弥陀聖水」をめざして、ハイキングスタートです。

下界はジリジリと灼熱の太陽が照りつけ、“暑い”というよりもはや“熱い”くらいですが、山の中はどこか爽やか。足取りも軽くなります。

見よ、この透明度。水温はひんやりと冷たく、口に含んだ瞬間、頭がキリっとしました
見よ、この透明度。水温はひんやりと冷たく、口に含んだ瞬間、頭がキリっとしました

阿弥陀聖水の標高は、約1600m。近くに駐車場(舟山十字路)があり、そこからは徒歩300mほどで到着します。

どうやらここは知る人ぞ知る名湧水のようで、この日も何人もの方が水タンクを持って汲みに来ていました。なかには山梨県から10年以上ここに通っているというご夫婦も! 阿弥陀聖水を訪れる際は、水容器持参がおすすめです。

阿弥陀聖水に到着した一行は、クリーンウォークを始める前にひとやすみ。山の湧き水をいただいてコーヒーをハンドドリップしてみることに。

おいしい淹れ方を教えてくれるのは、今回のクリーンハイクガイドも務める、石川高明さん。2008年に東京から八ヶ岳のふもとに移住した石川さんは、とにかく大の山好き。長らく勤めた大手電機メーカーを退職して世界一周の旅へ出たり、ネパール・ヒマラヤで約1年間、スイス・アルプスで約2年間山岳ガイドを務めたりした経歴をもつ、生粋の山好きガイドさんです。

信州登山案内人、原村エコツーリズムガイド世話人の石川高明さん
信州登山案内人、原村エコツーリズムガイド世話人の石川高明さん

インターネット接続サービスSo-net(ソネット)が提供する「いきつけの田舎touch」でも数々の体験の案内人を務めてきた石川さん。湖を巡りながら山を歩く体験や、雪景色や氷柱に触れるスノーシュー体験……。頂上を目指すだけではなく自然そのものを満喫する山の体験は、世界中の山を登った石川さんならでは。参加者の評判も上々です。

湧き水と森林浴を楽しんだら、お掃除隊、いよいよ出動!

静かな山の中で湧き水と森林浴を楽しんだあとは、いよいよメインのクリーンウォーク。ゴミ袋、手袋、トングを借りて、いざお掃除隊の出動です!

ゴミをポイ捨てされやすい、林道の両脇をくまなく見ていきます。

あちらこちらで、「あった~!」「こっちもみっけ!」と、元気な声が聞こえてきます。こどもたちが先陣を切って拾ってくれるおかげで、後列の大人たちは少々手持無沙汰になることも。ゴミが少ないのは、とてもイイこと。さ、どんどんきれいにしちゃいましょう!

石川ガイド、途中立ち止まっては、色々な話をしてくれます。「これは雄の鹿の角。さて、何歳の鹿さんかなぁ?」

石川ガイドが自然界にまつわるうんちくを話してくれるので、こどもも大人も興味津々。ゴミを拾うだけでなく、周囲を見渡しながら自然界の営みも知ることができました。

「新たな山の愉しみをガイドさんが教えてくれた」

クリーンハイクに来ていた方の参加経緯はさまざま。

『いきつけの田舎touch』で今回の募集を知ったという、東京から来た女性3人組は、「前からクリーンハイクに興味があったけど、湧き水でコーヒーを淹れたり、森の中を歩いたり、楽しみながらゴミ拾いできるのがいいなって思って参加しました」とのこと。

神奈川県・横浜市にお住まいのファミリーは、時々、こども3人を連れて近くの山に出かけているそうですが、家族だけだとこどもたちが甘えてしまい、途中で歩かなくなってしまうのが悩み。

「他の子がいれば頑張って歩いてくれるかなって思って参加しました。クリーンハイクは今回が初めてです。ガイドさんと歩くと自然のなかで見るべきところが分かって、とても勉強になりました。視点が変わって、これからの山歩きが楽しくなりそうです。」

長野県諏訪市から来たというご夫婦は、毎週のように山に出かけているというほど、大の山好き。クリーンハイクは初参加だそうで、「普段こういったイベントを知る機会がなかったんですが、山の日サミットのウェブサイトで知って。思い切って来てみてよかったです」とおっしゃっていました。

山も心もきれいになったら、みんな友だちになりました

今日はじめて会ったみなさんですが、汗をかいて一緒にゴミ拾いをしていくなかで、自然と仲間意識が湧いたよう。終わるころには、まるで友達同士のような雰囲気になっていたのがとても印象的でした。

「楽しかった~!」
「いっぱい見つけたよ!」
「僕、ゴミがあったらまた拾うね」

クリーンハイク終了後、自然を思いやる気持ちが芽生えたこどもたち。自分が通り過ぎたあとの道がきれいになるのは見ていて気持ちがいいし、なにより“自分の心”もきれいになっていくものです。

歩いて、拾って、おしゃべりして、時々自然の“おとしもの”を見つけて。心地よい達成感に包まれながら、ゴールである山の日サミットの会場に戻ってきました。クリーンハイクはこれにて終了ですが、また山でゴミを見つけたら、拾って帰ろう。みなさん、きっとそう心に刻んだことでしょう。

山の日サミット2018のテーマは「LOW&POSITIVE IMPACT」。
周りが真似をしたくなるようなポジティブな影響力を持ちながら、環境に負荷をかけない形でアクティビティーを楽しむ。そんな楽しみ方を模索するサミットでした。そしてその実践の場としてクリーンハイクがありました。

このサミットにスポンサーとして参加した『いきつけの田舎touch』はまさにこのテーマを実践しながら、都会と田舎のヒトをつなぐ様々な体験を提供しています。なぜ、この取り組みを始めたのかといった経緯も含め、興味のある方は、こちらの記事もご確認くださいね。

自然を愛する読者のみなさんも、ぜひLOW&POSITIVE IMPACTを実践すべく参加してみてください。きっと、これから自然をより良く楽しむためのヒントが見つかるはずですよ。

(文:山畑理絵 / 写真:茂田羽生


■今回案内人を務めた、石川高明さんのヒストリーや『いきつけの田舎touch』での体験はこちらからチェックできます。
https://www.so-net.ne.jp/touch/guidelist/fuji_ishikawa/

■なぜネットの会社が、田舎と都会の「人」を「リアル」につなげたいのか?その秘密に迫る!/So-net/大隅さん・三田さんインタビュー
https://hyakkei.me/articles-796/

■山の日サミット 2018
https://www.yama-summit.com/

■「さわる ふれあう 感動する」いきつけの田舎touch
https://www.so-net.ne.jp/touch/

■「ネットにつながる、世界が広がる」ソニーのネット ソネット
https://www.so-net.ne.jp/access/special/sony_so-net/

■「“つながる”から未来を創る」 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社
https://www.sonynetwork.co.jp/

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