ものづくりと北陸・日本海のアウトドアを楽しむ!三条ものづくり山学校 vol.1を開催しました
東京・世田谷で過去3回開催した「世田谷ものづくり’山’学校」。その姉妹イベントをアウトドアやものづくりの聖地である新潟県三条市で開催。
当日は地元の方はもちろん、都内や関東・北陸・東北・東海地方など、たくさんのエリアから参加者が集い、アットホームな雰囲気でものづくりとアウトドアの醍醐味を味わう時間となりました。
もくじ
舞台は「三条ものづくり学校」
舞台となった「三条ものづくり学校」は、クリエイターなどに事務所を提供しながら、毎週のようにものづくりに関するイベントを開催したり、全国の事業者と燕三条で活躍する職人やメーカーをマッチングさせているハブ的な存在でもある場所。この日は、地元の避難訓練の会場にもなっていて、内外からこのエリアを盛り上げています。
開場に向けて、ゲストの方々は物販のブース設営。個性あふれるギアたちが会場自体を彩ってくれます。「ものづくり’山’学校」ではそれ自体では特別な装飾はせず、ゲストの方々の思いのこもったギアの展示が、そのまま会場の空気を作ってくれるのが特徴のひとつ。
普段はギャラリーとして使われているスペースに所狭しとアウトドアフリークもうなるようなギアが並んでいきます。
会場も整い、徐々に参加者が集まりはじめます。本イベントは世田谷と同じく、アウトドアとは切っても切り離せない関係のあるものが参加者のみなさんに提供されます。
それがコーヒー。
会場の隣にお店を構える「THE COFFEE TABLE」さんにご協力いただき参加者には淹れたての美味しいコーヒーが1ドリンク付いてきます。コーヒーを片手にものづくりとアウトドア談義。ちょっと大人な時間です。
夫婦が紡ぐブランドストーリー
第1部は、DECEMBERさんとpinoworksさんを交えて「ものづくり」や「ブランドヒストリー」について語っていただきました。それぞれ異なるバックボーンをお持ちの両ブランド。共通点は、ともに夫婦でブランドをされているということ。それぞれの役割分担なども話しながら、ブランドの根っこの部分、そして、ものづくりの醍醐味まで話は及んでいきます。
DECEMBERさんはビンテージものや厳選したギアを仕入れて販売するアウトドアショップであり、自身でオリジナルのブランドも持つご夫婦。大二郎さんがデザインを考え、恵理さんが縫製をするという二人三脚のものづくりをされています。ショップとしてアウトドアのツアーを組んだり、四季それぞれご夫婦でも自然を楽しんでいます。
pinoworksさんは、洋俊さん・彩子さんともにレザークラフトを行っているブランド。洋俊さんは建築周りの仕事もしていた中で今ではpinoworksの仕事が中心なんだとか。pinoという名前は彩子さんが付けられたそうで、その背景がとてもユニークで面白く会場の笑いを誘っていました。夫婦で同じ仕事というと色々と問題が生じると言われやすいですが、両ブランドともに仲良くブランドを作られているのが印象的です。
そして、話はものづくりのこだわりへ。DECEMBERさんは自身のブランドでオリジナルの生地を作っており、この生地作りが醍醐味であると大二郎さん。色の組み合わせ、出したい色を忠実に再現する試行錯誤など、生地開発の裏話を語っていただきました。
pinoworksさんは、自宅兼アトリエの写真を公開。この空間を自分たちで作ったというんだから驚きです。さすが建築関係の仕事をされている洋俊さん。1日中夫婦揃ってこのアトリエにこもりっきりの日もあるそうで、ものづくりにストイックに向き合っている姿が垣間見えます。「欲しいものがなかったから自分で作った、だから他にも欲しい人がいるんです」と語る洋俊さん。自身も大のキャンプ好きでキャンプブロガーからはじまったpinoworksさんらしい言葉です。
ものづくり’山’学校は、将来自身でブランドを立ち上げたいという方やデザイナー志望の方など、アウトドア好きに限らずご参加いただくことが多いイベント。この日はご夫婦で参加されている方もいて、何か夫婦で仕事を楽しむポイントなども持ち帰ってもらえたのではないでしょうか。
終始和やかな雰囲気でトークセッションは進み、会場も居心地良い空間に。
全員参加型ワークショップでレザーハンドル作り
第2部は、pinoworksさんによるシェラカップハンドルのレザーカバー作り。好きな色のレザー、ステッチを選んで刻印まで行い、世界に一つだけのレザーカバーをみんなで作ります。
その説明で登場したのが大きな大きな皮。例えるなら焼肉屋でよく見かける部位の説明イラストでしょうか。皮のどの部位がどんな特徴があるのかなど、今まで聞いたことのないような話を洋俊さんからいただき、参加者の中に「MEAT」と書かれたTシャツを服を来ている方がいてびっくり。
グループを作り道具をシェアしながら作ることで参加者同士の交流も生まれ、中には同じ学校の同級生だったり大学の出身校が一緒だった!など、面白い出会いもありました。
レザーにネームを刻印するために、会場内はトントントントントンという音が鳴り響きます。道具を使って自分の手で何かを作るという機会も大人になると減ってくるため、「意外にできない」「自分はこういうのが結構得意なんだ」と新たに気づいたり思い出したりした方も多かったのではないでしょうか。
手縫いという作業ももしかしたら小学生以来、という方もいたのでは?固いレザーに穴を開けて通すのも一苦労。ものづくりの大変さを感じながら、これを日々行うpinoworksさんへの尊敬の念が生まれていました。
みなさん黙々とものづくりに没頭。作り続けること約1時間半・・・
世界にひとつだけのレザーハンドルカバーが完成!中には愛用のシェラカップを持参して早速取り付けている方も多く、これでまたアウトドアが楽しくなること間違いなしです。
記念撮影したり、お互い見せ合ったりと会場が湧く姿を見て主催側もホッとひと安心。何よりも30名以上同時にワークショップを行うという過去経験のない取り組みにチャレンジしてくれたpinoworksさんが一番ホッとされたかもしれません、ありがとうございました!
休み時間は、物販。作り手とギアについて話せる貴重な時間
各コンテンツの合間の休み時間では物販も。ブランドのこだわりや実際にものづくりを体験した上で見るギアは、その前とはまた違ったものになるのではないでしょうか?
トークの中で登場したpinoworksさんの新作チェアに実際座って記念撮影。
普段はショップなどでギアは見ているけど、作り手の方と会話をするという機会もなかなか多くはありません。
この日はゲストの方々も気合を入れて商品をたくさん持ってきてくれたため、お客さんも目の色を変えてギアを見て、気になることは直接質問し、買い物を楽しんでいました。
休み時間にTHE COFFEE TABLEさんに足を運び、コーヒーブレイクする方も。とっても居心地の良い空間を提供しているお店なので、三条ものづくり学校にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
北陸、日本海ならではのアウトドアの楽しみ方
最後のコンテンツとなる第3部は、Rock GARAGEさん・FREE MADEさんにも加わっていただき、北陸・日本海のアウトドアの楽しみ方を話していただきました。
北陸ならではの雪中キャンプの話や、FREE MADE渡辺さんオススメの赤湯温泉にあるキャンプ場のお話、大人も子供のように楽しめるのがアウトドアの魅力など、ゲストのみなさんのアウトドアライフが垣間見える話題が盛りだくさん。
Rock GARAGEの新国さんは自転車に乗りながらアウトドアを楽しむスタイルで、雪の中の自転車で走ったりソロキャンプを楽しむ姿を見せていただきました。
四季の変化がはっきりとしていて、四季それぞれに魅力のある日本海・北陸。自然を楽しむにはぴったりのロケーションなんですね。
とにかく自由にアウトドアを楽しむゲストの話を聞いて、参加者のみなさんもアウトドアの楽しみ方に広がりを持つことができたのではないでしょうか。好きなことを仕事にして楽しんでいる姿は本当に刺激的なんです。
アウトドアとものづくりを楽しむ輪を作りたい
こうして記念すべき第1回となった「三条ものづくり’山’学校」は無事に終了。約4時間となる長丁場となりましたが、終始笑顔で参加してくれたみなさん、ありがとうございました。
.HYAKKEI編集部は東京に拠点を置き、読者も関東地方が中心。正直、ゆかりのない新潟三条市での開催で人が集まってくれるか不安ではありましたが、こうして各地方から集まっていただき楽しんでいただけた様子を見て「やってよかった」と心から思いました。
第2回以降の開催はまだ未定ですが、ものづくりを通じてアウトドアを楽しむ、より好きになってもらう取り組みを増やしていきたいと思っています。次回開催の際は今回来れなかった方もぜひ参加していただき、アウトドアを楽しむ輪を広げていけたらと思いますので、引き続き「ものづくり’山’学校」をよろしくお願いします!
『三条ものづくり’山’学校 vol.1』ダイジェストムービー
【場所】
三条ものづくり学校
http://sanjo-school.net/
【ゲスト】
・DECEMBER
http://december.shop-pro.jp/
・PINOWORKS
http://pinoworks.net/
・Rock GARAGE
https://www.instagram.com/rockgarage292/
・FREE MADE
https://www.instagram.com/freemade2016/
【出店】
THE COFFEE TABLE Laboratory & Cafe
http://sanjo-school.net/?page_id=44
【主催】
.HYAKKEI
【協力】
三条ものづくり学校
http://sanjo-school.net/
LIFE WITH NATURE!
コースタイムの1.5倍はかかる写真大好きハイカー。登山はカメラ3台、キャンプはミニマルに、自分らしい自由なアウトドアを楽しんでいます。フィルム登山部メンバー。.HYAKKEIファウンダー&初代編集長。