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伊勢神宮参拝のあと、登るべき山を知っていますか?

みなさんは、伊勢神宮をお参りしたことはありますか?

“一生に一度は、お伊勢さん”と言われる神宮

伊勢神宮内宮の宇治橋

伊勢神宮内宮の宇治橋

伊勢神宮といえば、日本の太陽神「天照大御神(あまてらすおおみかみ)が祀られ、昨年の「伊勢志摩サミット」でも世界的に注目された、いわば“日本人の心のふるさと”。

サミット効果もあり、2016年の参拝客数は873万9211人。これは記録が残る1895(明治28)年以来、4番目に多かったそう(※)。また、ここ数年のパワースポットブームも相まって、近年は若い女性の参拝客がぐっと増えたようです。

実は筆者も伊勢志摩が大好き!

年に5回は伊勢市内に滞在し、神社や海、山、川をあちこち巡っています。とりわけ国粋主義者でもないのに、これほど私が伊勢に惹かれる理由。それはまるで神社(かみさま)を中心に形成されているような伊勢の街や人に、どこか懐かしさを感じてしまうからかもしれません。

伊勢神宮の「鬼門」を護る山

伊勢音頭の歌の歌詞には、こんな一節があります。

「♪お伊勢参らば朝熊をかけよ♪ 朝熊かけねば片参り♪」

ここで歌われている「朝熊ヶ岳(あさまがたけ)」の山の上には、1500年ほど前に開かれ、その後弘法大師も道場を開いたという歴史を持ち、現在は臨済宗南禅寺派のお寺である「朝熊岳金剛證寺(あさまやまこんごうしょうじ)」があります。

伊勢の鬼門を護るお寺として、「伊勢神宮の奥之院」とも呼ばれる場所。かつて伊勢神宮をお参りしたあとは、金剛證寺も一緒にお参りするのが習わしだったのです。今回はその習わしに沿って、朝熊ヶ岳を歩きました。

登拝ルート

今回歩くコース:「朝熊岳道」
朝熊駅〜山頂・寺・展望台散策〜朝熊駅(所要時間約4〜5時間)

伊勢神宮の外宮、内宮を早朝のうちにお参りしてから、伊勢市駅(または宇治山田駅)から乗車し、朝熊駅で下車して歩くのがおすすめです。

登山道の魅力

伊勢市内とはまた違う、全く観光地化されていない町の素顔。登山口までの静かな道を歩いて行くと、拝所を発見。入山のご挨拶をしたとたん、じわわ〜っと奥から拡がるような強いご神気を感じました。

二十二まである町石を数え、お地蔵さんに励まされながら登っていきます。

iframe width=’100%’ height=’315′ src= ‘https://www.youtube.com/embed/XUNuKuP-VnA’ frameborder=’0′ allowfullscreen=”>p>かつて登山ケーブルカーが通っていた跡地。春の伊勢に響くうぐいすの声が力強く美しいので、ぜひ再生してみてください♪

昭和のころ、旅館が建っていたという広場へ到着。ここからは、内宮側から続く「宇治岳道」と合流し、山頂のある「八大龍王社」を目指します。

ちなみに宇治岳道には、登山バスが通っていたそうです。登山鉄道、旅館、バスといい、いかにこの山が伊勢参拝において信仰を集めていたかが伺えますね。

山頂の八大龍王社。しんとした涼やかな気を発する神社でした。ちなみに、二見浦海岸沿いにも「八大龍王社」があります。海際にも山頂にも龍をおまつりすることで、伊勢地域をお護りしているのかもしれませんね。

iframe width=’100%’ height=’315′ src= ‘https://www.youtube.com/embed/_nkdEa9mC_s’ frameborder=’0′ allowfullscreen= ”>p>標高555mの山頂からの絶景。お弁当を持参した登山客はみんなここのベンチでランチをするようです。伊勢志摩の豊かな海の展望を独り占め!

八大龍王社の左脇を抜けていき、金剛證寺へ。

赤い極楽門から先は、卒塔婆がずらり! ちなみに伊勢志摩では「亡くなった人の魂は朝熊ヶ岳に昇る」とされ、葬儀後はこの先にある奥之院をお参りしてから、この卒塔婆を建てて供養するそう。

お参りのあとは…♪

朝熊茶屋の「志摩うどん」(600円)。

朝熊茶屋の「志摩うどん」(600円)。

お寺を抜け、一度車道(スカイライン)に出たあと、展望台を目指します♪ こちらは伊勢名物「伊勢うどん」のやわらかな麺に、志摩産のあおさやとろろ昆布、磯辺揚げなどをふんだんに入れたうどん。疲れた身体に塩っけの効いたおつゆが染み渡ります(※2)。

展望台からは、伊勢湾を眺められる足湯でのんびり! 伊勢志摩スカイラインでドライブを楽しむ地元の人たちもたくさん訪れる場所なので、ちょっとした交流の場にもなっています。

伊勢神宮参拝のあと、奥之院までを歩く古くからの参拝ルート。この日は晴れていたこともあり、地元の登山客を数多く見かけました。アウトドア好きの方は、ぜひ伊勢に訪れたら朝熊ヶ岳も一緒に“登拝”してみてくださいね。

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◆登山口までのアクセス
電車の場合:近鉄山田線・賢島行「近鉄新熊駅」より約10分
※登山口に駐車場はありますが、限りがあるため電車での移動がおすすめです。また、集落内は道が非常に細いため、広い道を通りましょう。

◆観光情報
伊勢市観光協会/朝熊岳登山情報
http://www.ise-kanko.jp/base_data/base_data.php?info_cd=01388
サイト下部より、かわいいイラスト登山マップをダウンロードできます。

◆朝熊茶屋
https://www.iseshimaskyline.com/chaya.htm

(※1)2017年1月時点の朝日新聞のデータを引用しています。
(※2)営業時間にご注意ください。詳細は公式サイトをご確認ください。

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