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【第2回】森が人を呼ぶ屋久島trip|「自然と深くつながれる、5つの名所」

こんにちは!.HYAKKEIライターの弥山ひかりです。

屋久島は今日も雨。「1年のうち366日は雨が降る」なんて例えもあるほど雨が降る島ですが、島の反対側ではピカーっと晴れていたり、予報がまったく外れたりするので、“天候の変化が激しい島”というのが個人的な感想だったりします。

さて、屋久島は森をはじめ、島全体が生命力に溢れた不思議な場所。それらが訪れる人の身体と心に何をもたらすのかについては、前回のコラムでお伝えした通りです。

そんな生命力を感じられるのは、森の中だけに限りません。そこで今回は、屋久島での山旅をもっと味わい深く、特別なものにするために、登山前後に訪れたい名所をご紹介。元気満点になれる“生命力噴出スポット”を集めてみました!

1.屋久島の玄関・宮之浦港近くの「益救(やく)神社」

島で最も歴史のある神社。日本の由緒ある神社がその名を連ねる延喜式神名帳のなかで、最も南にある神社でもあります。港から歩いて5分ほどのところにあるので、まずは島の神さまへご挨拶。木々がふんわり風に揺れたら、神さまが歓迎してくれている合図かも。

縄文杉が描かれた、かわいい登山守も人気です。山友達へのお土産にもおすすめ!

アクセス:宮之浦港より徒歩5分
〒891-4205 熊毛郡屋久島町宮之浦字水洗尻277

2.島の神様の集合場所「牛床詣所(うしどこもいしょ)」

屋久島の山々は、霊山。山々には一品宝珠大権現の祠があり、島をぐるっと囲むそれぞれの集落の青年団が、春と秋に山へお参りをしに行く「岳参り」という風習があります。「詣所」とは、かつて山への立ち入りが許されなかった女達が、岳参りへ行く男達を見送り、帰りを待ち、日々の感謝を伝え、祈る場所でもありました。

かつて、島の麓にはこういった祈りを捧げる場所がそこかしこにあったのですが、現在はその多くの祠がここに集められ、祀られています。私も以前、地元の人に「牛床は山の神様が集まる場所だよ。山に登るなら一度お参りしてみるといいよ」と勧められ、ここを訪れました。神様の話し声がわいわい聞こえてきそうな、ご神気たっぷりの名所です。

アクセス:白谷雲水峡へ向かう宮之浦線沿いの「もりの市場」近くにありますが、非常にわかりにくいところにあるため、ガイドや地元の人に場所を確認して行きましょう。

3.日々の疲れを癒したいなら…「永田いなか浜」

屋久島は花崗岩が隆起してできた島。そのため、切り立つ海岸に囲まれたところが多く、砂浜がある場所はまれ。なかでも、ウミガメの産卵で有名な「いなか浜」は、レモンイエローの温かな色味の砂浜が広がるビーチです。夕暮れ時には、正面に見える口永良部島へ沈むサンセットが見られます。

くだけた花崗岩でできた砂浜。保養で訪れる人も多いという浜辺だけあって、ここに寝そべっていると、日々の生活で蓄積された疲れがどんどん抜けて、さっぱりします!

アクセス:宮之浦港より車で約30分
〒891-4201 鹿児島県熊毛郡 屋久島町永田

4.登山の前に、気力をドドン!とチャージ「大川(おおこ)の滝」

もし前日、屋久島に雨が降ったのなら、「日本の滝百選」にも選ばれた大川の滝へ。なぜなら、雨の翌日の滝は水量が増し、滝の迫力が増すためです。涼しい水しぶきに煽られていると、足先からどんどん自然のパワーがチャージされて、元気いっぱいになりますよ!

さらに、駐車場下にあるトイレの前の道を沢伝いに降りて行くと、海につながります。

ここは誰もこない、誰もいない秘密の浜。屋久島に降る雨が巡り巡って沢になり、滝を落ちてこの海に続く巡りを体感できる場所です。ぜひ、足を伸ばしてみてくださいね。

アクセス:宮之浦港より車で約1時間30分
鹿児島県熊毛郡屋久島町栗生

5.地中から溢れるパワーにたっぷり浸かる「湯泊温泉」

屋久島にはいくつかの天然温泉がありますが、温泉が湧いている宿は数が限られているため、日帰りで行ける温泉へ足を伸ばしてみるのがおすすめです。人気なのは、源泉がそのまま湧いている(49℃の激アツ!)「尾野間温泉」、干潮時間の前後2時間のみ入れる「平内海中温泉」といくつかありますが、ここでは海に面した「湯泊温泉」をご紹介。足湯もあるので、登山帰りに訪れてみては?

湯泊温泉は約38℃の、ややぬるめの湯。女性は湯浴み着を着ての入浴が可。地元の人の多くは、さらっとした薄手のワンピースを着ていることが多いようです。人目が気になる場合は夜に訪れて、星や月を眺めながら入ると最高です。
なお、平内も湯泊も、地元の人の公衆浴場であるため、「かけ湯をする、体を洗ってから入る」など、マナーをしっかり守って入りましょう。水着や下着の着用は厳禁です。協力金100円も忘れずに。

※温泉でも体を洗うことはできますが、当然シャワーなどはなくあくまで海岸に作られた岩風呂のため、事前に宿でシャワーを浴びてから行くのがおすすめ。脱衣所がなく、岩場の影で着替えるしかないので、湯浴み着を着てから向かうとよりスムーズです。

アクセス:宮之浦港からバスで90分
屋久島町湯泊1714番地28

まとめ

これらのスポットでは、ぜひじっくり時間をかけて過ごすのがおすすめ。こういった場所を訪れ、屋久島のエネルギーと自分の身体をしっかりなじませてから山旅へ向かうと、いつも以上に心地良い山歩きを体感できるはず!

次回はさっそく、“縄文杉だけじゃない”屋久島のトレッキングスポットをご紹介してきます。

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