
トレイル・クラフト・ベスト&ダート・クラフト・パンツで参戦したオフロードトライアスロン
参加してきました。オフロード版トライアスロン「エクステラ根の上高原」。

同大会は、岐阜県中津川市の標高約1,000mの「根の上高原」で開催されるオフロードトライアスロン(XTERRA)シリーズの1つ。湖でのスイム、林間のMTB(マウンテンバイク)コース、山道のトレイルランニングを組み合わせたフルディスタンス(1.5km泳+24kmMTB+10kmラン)やロングディスタンス(2km泳+60kmMTB+20kmラン)、デュアスロン、MTB24km/60km、トレイルランニング3〜34km、キッズなど多彩な種目が楽しめる大会となっています。

自転車を買うタイミングで自転車屋さんの店長さんからエクステラの存在を聞き、どうにもこうにも気になっていた大会。ただ日本だと年2回しかやっておらず、タイミングが合わずにMTBだけ買ってエントリーを待っていたのですが、満を持して参戦できることになりました。
その大会の様子と、その大会のためにおろしたパタゴニアのトレイル・クラフト・ベストとダート・クラフト・パンツのレビューもできたらと思います。
もくじ
エクステラ根の上高原 フルディスタンス
私がエントリーしたのはフルディスタンス。1.5kmのレイクスイムと24kmのMTB、10kmトレイルランニングを制限時間内での完走を目指すコースです。実はロングディスタンス(2km泳+60kmMTB+20kmラン)にエントリーしていたつもりだったのですが、当日受付でフルディスタンスと発覚。
内心ほっとしました。
これはその後リザルトを見てわかったのですが、この日の大雨のコンディション不良の影響かロングディスタンスの完走は0人でした。MTBがぬかるみで全く進まなかったのでそりゃそうだよなと。笑

それはさておき、根の上高原は、まさにエクステラのための会場。おあつらえの根の上湖に、その名の通り「木の根」が張り巡らされた起伏に富んだハイキングルート。
しかしこの日は前述のとおり大雨。まさか初めてのレイクスイムとMTBがこんなコンディションになるとはおもいませんでしたが、そもそもビギナーなので良くも悪くもそのリスクを理解していませんでした。
そんなこんなでMTBを所定の位置に置き、スタートの湖に移動します。

いざ出走
レイクスイム1.5km
はじめはレイクスイム1.5kmから。
ウェットスーツ姿でわかる歴戦の猛者がスタートーの合図ともに、湖に繰り出します。

区民プールで泳いでいたとはいえ、湖でのスイムは全く別物。足がつかないというのは想像以上に怖いものでした。アプアプしながら呼吸のペースが整うまで一定のペースでクロールを繰り出し、持ち直せばこっちのもの。
湖に設置された黄色い目印を3か所を回る500mのコースを3周して1.5kmを獲得します。

すごいスピードで先を行く猛者を目で追いながら、「とりあえず前に進むこと」に徹し1.5kmを泳ぎ切ります。
MTB24km
続いてトランジションエリアでウェットスーツから着替えてMTB。人によってはウェットスーツのまま全行程を行く方もおられました。
大雨でルートがかなりぬかるんでいましたが、これがMTBのだいご味?なんでしょう。
いざスタートして走り始めると、そのスピード感と大地からサスペンションを伝ってくる振動が高揚感を高めてくれます。

しかし、登りや下りはこのぬかるんだコンディションだとさすがにMTBに乗ったままだと進むことができず、押す場面が多かったです。木の根でスリップしてしまったり、下りだとどうしてもスピードが落ち切らずに吹っ飛んで行ってしまうことも。(思い切って試してみました。3回ほど大転倒してます。)
それでもトップ選手はほぼ降りずに走り切っていました。ぬかるんだ地面だと車輪を回してもずるっと滑って出力ができらない中でもうまく進めるのは技術なんだと思います。

結局、リザルトをみて驚いたのはMTBとトレランのペースがあまり変わらなかったことです。本来であればMTBを漕げる距離が長いのでその分早いと思うのですが、手で押してる距離はトレランのほうが早いので、24km走ってる時と同じくらいの時間になりました。
でもこれはこれでいい経験になりましたし、「ここいけるか?」と思うところもMTBで突っ切れた時のアドレナリンは癖になるなと思いました。
そうして長い長いMTB24kmが終了!
トレイルランニング10km
最後は、トレイルランニングです。
10kmなのでスピード勝負!ということでいつもより出力上げて突っ走ります。
普段出ている大会と比較すると高低差もそこまで大きくないので、MTBに比べるとかなりいいペースで走れたかなと思います。

しかし、最後の最後でコースアウトしてしまい、私1人12km走ってゴール。笑
これも踏まえていい経験になりました。
完走したときの達成感はトレイルランニング同様何物にも代えがたいものです。
「もう走らなくてもいい」安心感は日常では決して味わえないもので生の実感とでもいうのでしょうか?これにのめりこんでいるといっても過言ではないと思います。
今回投入したのはMTB特化の2アイテム
ここからは道具の話で、MTBとトレイルランニングエリアはパタゴニアのメンズ・トレイル・クラフト・ベストを併用して使用しました。

主にMTBに特化したベストで防風性と通気性を持ったアイテムなのですが、ハイク用との大きな違いでいうとポケットの配置と素材のパネリングです。
まずポケットは前身頃両サイドと後ろ身頃左サイドについています。トレイルであれば前だけで十分なのですが、実際MTBの最中にサングラスが汚れてダメになり前身頃のポケットに入れていたら、ハンドルと干渉して危険でした。(下りでブレーキをかけると体が前にでるのでつぶれる)
それから後ろポケットに入れると干渉することなく保管できました。本来であればミールなど入れるポケットだと思いますがサングラスの収納にもよかったです。
後は素材のパネリングの部分で、全面は耐久性の高いリサイクルナイロン100%なのですが、横面と背面は、伸縮性と抜け感のあるリサイクルポリエステル100%になっています。
MTBはトレイルランニングより上半身の筋肉をよく使います。ずっとハンドルを強く握った状態でいるので知らず知らずのうちに大量の汗をかいているのですが、大雨の影響もあってかオーバーヒートすることはなかったです。
パンツはメンズ・ダート・クラフト・パンツを使用しました。
特徴としては内腿部分にある孔でしょう。トレイルランニングのパンツで物理的に穴をあけて通気性を確保しているアイテムを見たことがないので、MTBで実践初投入だったのですが納得のギミックでした。
MTBはトレイルランニングと違って全身の筋肉を使うのと、緩急があります。トレイルランニングはある程度出力を一定にできますが、MTBは自転車を制御しないといけないので、下りと登りは出力が上がります。そうなると発汗がドッとでる感覚があったのですが、物理的な孔というのはここまで蒸れをなくすものかと感じました。
もちろん外からの水も入ってくるデメリットはあるのですが、この日のコンディションではそれも無に帰すほどの大雨。すべてのレイヤリングを超越するほどのコンディションでは抜けの良さに特化するアイテムはありがたかったです。
しいて言うなら、メンズ・ダート・クラフト・パンツはベルトループタイプなので、この日の大雨だとパンツが重くなりずれてきます。ナイロン製のベルトを着けるべきだったと反省しました。
すごいぞエクステラ、すごいぞパタゴニア
ということで無事「エクステラ 根の上高原」は完走となりました。ロングディスタンスにエントリーしていたら確実にDNFしていました。秋の大会は北関東でありますが、それはエントリーも終わっていたので、また来年の根の上高原でしょうか。再戦したいものです。
また当時にMTBのアイテムというのもすごいと思いました。
トレイルランニングのアイテムにはない大胆な発想とアスリート目線の開発はパタゴニアならでは。アウトドアにやりこむ領域(トレイルランニング・クライミング・サーフィン・フライフィッシング・スキー・スノーボードなど)においてパタゴニアは本当に強いなと底知れぬバックボーンを感じました。
今回使用したアイテム
メンズ・トレイル・クラフト・ベスト

メンズ・ダート・クラフト・パンツ


.HYAKKEIを運営する会社の代表
.HYAKKEIではディレクター兼フロントを担当。仕事中心の生活で、煮詰まった時に行くソロ登山が趣味。
ストレス度合いに応じて登るコースの難易度が変化し、日帰りの丹沢ハイクから、厳冬期のエベレスト街道まで経験。