• インタビュー
  • キャンプや登山に関わる人々へのインタビュー記事一覧です。自然に魅せられたアウトドアフリーカー、自然と共に生きるアスリート、熱い信念を持つオーナー等、その想いやヒストリー、展望など、写真と共に丁寧にお伝えします。今後の人生の選択肢のひとつとなるヒントが、見つかるかもしれません。

日常もキャンプもやさしく灯す。akarimoのキャンドルが、どこまでも自然とフィットする理由。

キャンプの時ほど、“あかり”とじっくり向き合う機会はないかもしれない。サイトで灯すその1つの“あかり”次第で、その夜に訪れる時間はグッと引き込まれ、特別なものになる。

実はそれは、日常でも同じ。
キャンプ時に感じる温もりは、毎日わたしたちに訪れる。わたしたちの日常に溢れている。

「暮らしに、あかりも。」

akarimoは、キャンプのみならず、日常をやさしく灯してくれる手作りろうそくだ。

あの空間の演出も!ろうそくをもっと身近なものに

akarimoは、栗原基子さんが代表・作家を務める手作りろうそくブランド。

キャンプ好きにはおなじみの、GO OUT CAMPの夜を彩るキャンドルのデコレーション、と言えばハッとする方も多いかもしれない。あのチルアウトフォレストのデコレーションは、まさにakarimoが行っている。

——“暮らしに、あかりも。”をキーメッセージに据えていると思いますが、この言葉にかける想いとはどういったものなのでしょうか?

「ろうそくの種類ってまだまだ少なくて、何か特別なときにしか灯さない方も多いですよね。だから、もっと身近に、日常でも灯してもらえたらと思って。“暮らしに、あかりも。”というコピーはそういう思いから生まれた言葉なんです。」

日常を灯すあかりは、キャンプシーンもグッと引き立たせる

——日常、というものを大事に考えていらっしゃるんですね。その中でアウトドアイベントのデコレーションをやることになったきっかけは何だったんですか?

「もともとはGO OUT CAMPの当時の企画にあったフリマに出ることになって、そこで声を掛けて頂いて、徐々に広がっていきました。もともと、キャンプとキャンドルの相性はいいと思っていたので、素敵な機会を頂けたなと思っています。」

——相性がいいというと?

「非日常であったり開放感であったり、そういうものとキャンドルとの相性はいいというか、何か新しいことをしようとする方のきっかけになりやすいですよね。

それに、キャンプは辺りが真っ暗になるので、キャンドルのあかりも感じやすいですし。電池式のランタンは便利ですが、キャンドルのやさしくてやわらかいあかりは、独特の世界を作ってくれます。」

GO OUT CAMP のデコレーション

GO OUT CAMP のデコレーション

——大きなキャンドルも使われてますよね。

「大きさもそうですし、たくさんのキャンドルを灯すことができるのも、アウトドアならではの魅力だと思います。どうしても家の中だと2〜3個に限られちゃうので。それに大きなキャンドルをお持ちの方は少ないと思うので、見て頂きたいなあと言う気持ちもあります。

大小さまざまな多くのキャンドルを灯せると、すごく幻想的な雰囲気になりますよね」

——アウトドアウェディングのデコレーションもされていると聞きました。

「はい、それもGO OUTのデコレーションを見たカップルが、自分たちのウェディングもやってほしいと声を掛けてくださったのがきっかけです。」

——そんな巡り合わせだったんですね。アウトドアウェディング×キャンドルの魅力はどういったものがあるんでしょうか?

「結婚式って場所に限らず古い友人と会えたりすると思うんですが、キャンドルはその仲間と心地よく語らう場所を提供できることですかね。」

アウトドアウェディングのデコレーション

アウトドアウェディングのデコレーション

「アウトドアウェディングを希望されるお客さまは元々キャンプ好きの方が多いので、宿泊するケースが多いんです。となると自動的に夜長になるわけですが、その時にキャンドルを囲んでお酒を飲みながら語らってくれる姿をよく目にします。

ろうそくの灯りって不思議なもので、自然と生き物が集まってくるんですよ。
アウトドアウェディングならではの光景じゃないかと思います。」

「夜の山って静かだけど静かじゃないんです」

——栗原さんご自身も、もともとキャンプをやられていたんですか?

「キャンプはキャンプでも、山の中でのテント泊が好きなんです。昼間の登山中は、登ることに精一杯で足元しかほとんど見てないので、夜ゆっくりと過ごせる時間が楽しくて。」

——どんな楽しみがあるんでしょうか?

「夜の山って、静かなんですけど静かじゃないんです。山の音っていうか、虫や動物の鳴き声だったり、木々のせせらぎだったりとか。普段感じられない、そういう自然を感じることができる。それが楽しいなって思います。」

——そこでもキャンドルを?

「持っていきますよ。登山は軽くて小さいことが重要なので、あまり数は持っていけませんけどね。ランタンの代わりに使っています。」

——そういう経験も活かした、キャンプ使いを意識して作られた作品もあるんですか?

「キャンプ専用というわけではありませんが、たとえば吊るして使うキャンドルは作っています。これはレザーケースでタープとかテントに吊るせるタイプのものですね。あとはシトロネラっていう虫が嫌いな香料を用いたキャンドルもあります。」

「自然には自分では作れないものがあるから」

——作品を見ていると、自然の産物を素材にしていることが多いイメージがあります。

「そうですね、貝殻とかお花とかを用いることが多いです」

「この貝殻は着色していないんですよ、それでもこんなに綺麗な色なんです」

「お花は、最近は結婚式のブーケを預かってこちらでドライフラワーにして作品をお渡しするというオーダーを頂くことが多いですね。」

ーーすごく素敵ですね。火をつけるのがもったいなくなりそう(笑)自然の素材を多く使われるのには何か理由があるんですか?

「自然には自分では作れないものがあるから。たとえばこれ、何だか分かりますか?」

——貝……ですか?

「実はこれ、ウニなんです。ウニって生きてる時は黒くてとげとげの針に覆われているイメージがあると思いますが、最後はとげが抜けてこうなるんですよ。陶器みたいでかわいいんです。」

——全然知らなかったです!これ、浜辺を歩いて見つけたんですか?

「当初はそうでしたね。それで灯すとこうなります。灯してもかわいいですよ。」

最低限の装備で、あとは自然にゆだねる

——先ほど浜辺で見つけたというお話でしたが、そういった自然の素材を探しにアウトドアに出ることが多いんですか?

「そうですね、貝殻は奄美大島まで拾いに行っています。毎回テント泊です。」

——素材集めと同時にキャンプをされているんですか。どういったキャンプスタイルなんですか?

「自分に最低限必要な荷物を厳選してバックパックに詰め込みます。お目当ての海岸へ向かって素材のコーミングをして、だいたい海辺のキャンプ場に泊まりますね。

日が暮れ始めてからコーヒーを入れて太陽が海に沈んでいくのを見るのは、とっても贅沢な時間だなと毎回感じています。

暗くなると出来る事もなくなるので、早めに寝て、翌朝は明るくなったら起きてまたコーミングをする。そういう時間の流れです。」

奄美大島の夕暮れ。コーヒーと共に贅沢な時間を過ごす。

奄美大島の夕暮れ。コーヒーと共に贅沢な時間を過ごす。

——かなり自然の流れに任せるスタイルですね。

「そうですね、通常のキャンプというと快適性を追求して車に詰めるだけの荷物を積んで行くようなものが主流ですが、自分に必要なものを最低限揃えて、あとは自然にゆだねるというか、そんなキャンプするのもいいかなぁって。

キャンプというか、わたしの場合は自然の中で過ごす出張みたいな感じですね」

外で過ごした、何気ない時間がヒントに

——そうやって自然の中に身を置くことで、素材以外にも何かインスピレーションをもらうこともあるんですか?

「作品を作るために、あえて外へ行くと言う事はあまり意識していないですが、普段の生活の中からヒントを得ていることはあるかもしれないです。

たとえば、公園で散歩したりこれからの季節だとお花見なんかもありますが、上を見上げると木があって葉っぱや花がざわざわしていますよね。隙間から木漏れ日なんかもあったりして。」

「そんな風景がなんとなく頭の中に残っていて、抽象的な感じにはなっていますが作品に反映されていると思います。例えば、交わる模様の感じとか。

外で過ごした何気ない時間が、自分の制作のちょっとしたヒントになっています。」

「火だって自然でしょ?」

——コンセプトにも記載のある「風が吹けば揺らぐし、触れれば熱いし、倒せば蝋がこぼれる、爪を立てれば傷もつく。扱い次第で、ろうそくは幾通りにも育っていく」という考えが、とても自然由来の考えに立っているんだなと感じていました。

「一緒に暮らしていくというか、使ってほしいんですよね。植物に水をあげてあげたり日を浴びせてあげたりするのと同じように、育ててほしいんです。」

——わたしも持っていますけど、使わず飾ってるだけだったりします。うまく溶けずに形が歪んじゃったりするので。

「それはそれで良いと思いますよ、買ったままの姿よりもそうやって使ってできあがった形もまた素敵です。蝋が垂れてる形の作品とかも作ってみたいなって思っていますし。」

——自然を感じるって何もアウトドアだけじゃないと思っているんです。インドアや日常でも自然を感じられるはずで。

栗原さんのキャンドルは自然由来のものが多いので、家に置いても作品を通して自然を感じることだってできそうですよね。

「自然というと、山とか森とか、そういうのイメージしやすいと思いますけど、火だって自然でしょ?」

——確かに!キャンプとかでも自然の中にいるのであれば、自然のあかりを灯すのもまた趣き深いですよね。

もっと全国の、より多くの方に

——ちなみに、今置いてある中でお気に入りの作品はあるんですか?

「一昨年の展示会で作った毛糸のシリーズなんですが、最近ニット作家さんとコラボで少し作ってみた作品があります。毛糸を使っているんですが、これも灯すとまたあったかい雰囲気が素敵なんですよ」

——コラボもされているんですね。今後の展望というのは何か考えていらっしゃるんですか?

「今までは、ご自分で好きな香りを付けて頂きたかったので、あえて香りは付けない考えでやってきていたんですが、香りの勉強はしたいなと思っています。香りが人に与える影響とかそういうところから。本物の珈琲豆から香りを取った作品は既にあるんですけど。」

——珈琲の豆ってまたおもしろいですね。

「豆の種類で分けたりもしていたんですが、さすがにそれはあまりお客様には刺さらなかったです(笑)。」

——グァテマラとか、ケニアとかってことですか?

「はい、えらいマニアック過ぎたようです(笑)」

「それと、今はまだどうしても関東中心の方にしか作品を触れてもらえていないので、もっと全国の多くの人に使ってもらえたらいいなって思いますね。」

——キャンドルひとつとっても、かなり深掘って色々やられているんですね。

「可能性というか幅がすごく広いんで、楽しいですよ。

それに、実際に販売して手に取ってくれたお客様が、『こんなのはじめて見た!』って仰ってくれることが何よりも嬉しくて。また新しい作品を作ろうって気持ちになれます。」

日常でも自然を感じられるakarimo

自然由来の素材を使い、自然からインスピレーションを受けながら作品を作る栗原さん。akarimoのキャンドルの独特のあたたかみと美しさは、きっとそのようなプロセスを経たがゆえに生まれたものなのではないでしょうか。

暮らしに、あかりも。

日常とアウトドアシーンをホッと灯すあかりを、あなたも手にしてみてはいかがでしょうか?

*akarimo
http://akarimo.net

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