【登山記vol.55 槍ヶ岳・穂高岳縦走】3日目 日本屈指の難関縦走路「槍穂高縦走」 2泊3日の山行徹底レポート/バン旅百名山
前回は私たちが行った縦走路の2日目を詳しくご紹介し、今回は引き続き3日目をご紹介していきます。2日目は大キレットを通り穂高岳山荘まで。そして今回ご紹介する3日目は、穂高岳山荘から上高地まで。途中に、ジャンダルムを通るルートになっているため、その模様をリアルにお届けします!
もくじ
奥穂高を経由して、日本最難関「ジャンダルム」へ
3日目の初めは穂高岳山荘を出発して奥穂高岳を目指します。穂高岳山荘から奥穂高岳までは約40分。スタートから一気に登ります。
奥穂高岳山頂に到着です。奥穂高山頂からは槍ヶ岳をはじめとする穂高連峰や、反対側には南アルプスや富士山まで見ることができる超絶景スポットです。
さて、いよいよ日本屈指の難関ルート「ジャンダルム」へ挑みます。今回は奥穂高からピストンで帰ってくるため、奥穂高山頂に荷物をデポし進んでいきます。
こちらがジャンダルム一番の難所である「馬の背」。片足一個ぶんしかない足場を注意深く踏んで進んでいきます。本当に道かどうか疑うほど両サイドが切れ落ちていて、高度感が半端なく襲ってきます。
ジャンダルムにはあまり鎖やハシゴがありません。よって自分自身の力で進まなくてはなりなせん。馬の背を通過してもほぼ垂直のアップダウンや、ザレ場が連続します。
写真からもその壮大さが伝わってくるでしょう。確かにジャンダルムは北アルプス屈指の難関ルートではありますが、興味深い地形の形や、壮大な景色を見ることができるため、登山者を楽しませてくれます。
ジャンダルムもいよいよ終盤。ジャンダルムの山頂が見えたら一旦西穂高岳側に回り込み、そこからジャンダルムのピークを目指します。
奥穂高から約50分でジャンダルムのピークに到着しました。かなりの難所が続きましたが、大キレットと同様、高度感に臆することなく、足元に注意していけばかなりの確率でピークまで足を運べると思いますよ!ここから、奥穂高岳まで引き返し上高地へ向かいます。
奥穂高岳から紀美子平を経由して重太郎新道へ
奥穂高岳で再び荷物をピックしたあとは、前穂高方面へと進んでいきます。穂高連峰から見る景色はいつ見ても雄大で、何時間でも見てられますね。
奥穂高岳から紀美子平までの下りは特に注意が必要です。安定した鎖が打たれているものの、かなりの高度感があるため、注意して降っていきます。奥穂高岳から一旦下ったあとは、切り立った斜面を横切る形で進んでいきます。
奥穂高岳から約40分で前穂高岳の玄関口である紀美子平に到着しました。ここから前穂高岳へアクセスすることができますが、今回は登らず、そのまま重太郎新道を下り、岳沢小屋を目指します。
重太郎新道の下りはかなり滑りやすくなっていますので、注意しながら進んでいきます。前方に見える山々を眺めながら降る重太郎新道は、まさに絶景ルートと呼べるでしょう。
重太郎新道にはいくつかの展望スポットがあり、ここは岳沢パノラマ。目の前に広がるカールが美しく、ついついここで小休憩を取ってしまいます。
岳沢パノラマからしばらくすると、カモシカの立場というポイントが。ここからは目の前に迫力満点の穂高連峰を見ることができる展望スポット。
最後は岳沢小屋から縦走の終わりを告げる林道歩き
紀美子平から1時間10分で岳沢小屋に到着しました。ここから上高地までおよそ2時間程度の林道歩きです。
心地よい風が槍穂高縦走の終わりを告げているかのように、終わりを惜しみながらの林道歩き。9月はかなり涼しく、道も整備されているため歩きやすくなっています。
3日目のスタートから6時間半で上高地に降り立ちました。これにて槍穂高縦走は終了です。
まとめ
いかがたっだでしょうか。2泊3日の山行を4つの記事に分けてご紹介してきました。この日の大目玉であったジャンダルムのピストンでは、今までに味わったことのない高度感とスリル感を味わうことができ、その達成感は計り知れません。大キレットやジャンダルムのような危険箇所は、高度感に屈しない精神力と体力があれば、比較的容易に登れると個人的には思います。しかし、この2つの要素を見誤り、自分の命を危険にさらすことだけはないいように心がけましょう。以上、槍穂高縦走でした!
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現在絶賛休学中のおんせん県大分の大学に通う大学生。
学生初、バンライフをしながら一年以内に日本百名山全山登頂を目指して奮闘中。
二人とも関西出身で、アウトドアや登山が大好き!