初心者向け!ダッチオーブンを選ぶポイントと入門レシピ
一度使い始めると、お手入れ次第では長いお付き合いができて、愛着のあるキャンプ道具になるダッチオーブン。でも、種類がたくさんあるので、「値段やメーカーだけで選んでもいいの?」「どんな基準で選べばいいの?」と迷うことがあります。
素材の違いやメンテナンス方法を知って、お気に入りのダッチオーブンを手に入れましょう。
もくじ
材質によってメンテナンス方法が違う
メーカー | 洗剤 | シーズニング | メンテナンス |
新富士バーナー SOTO | ○ | 不要 | とても楽 |
UNIFLAME | ○ | 要 | 要 |
snow peak LODGE CAPTAINSTAG | × | 楽 | やや難 |
ダッチオーブンに使われる材質は、大きく分けて3種類
ステンレス製
家庭でも鍋やフライパンでよく使われるので想像しやすいと思いますが、洗剤で洗うことができますし、お手入れというほどの手間はほとんどかかりません。
黒皮鉄製
「黒皮」とは、鉄を1,200度程度で加熱し圧延してできる酸化皮膜のこと。これは、赤サビ防止の役割を果たします。買ってすぐはシーズニングが必要ですが、洗剤でゴシゴシ洗えてお手入れも比較的楽です。
初心者の方にも扱いやすく、とてもオススメ。今回ご紹介するのがこのタイプです。
鋳鉄製
油がなじんでくるまでは料理が焦げつきやすく、使用後にさびやすいという点が、少し難しい部分です。ダッチオーブンの本格派といった存在であり、使えば使うほど味がでてくるので、鍋を〝育てたい派“の方にはオススメです。
お値段もメンテも見た目も納得の UNIFLAMEの「SUPER DEEP」
今回ご紹介するのはUNIFLAMEの「SUPER DEEP」です。ダッチオーブン初心者でもかっこよく使えて、お手入れも簡単です。我が家は10インチを持っています。
作る料理にもよりますが、鳥を1羽丸焼きにするときは、12インチでちょうどいいくらい。ただし、そこそこ大きいので、2名の我が家では10インチを選びました。煮込みもパンもなんでも作ることができ、大活躍しています。
炭火料理を作る上での充実した機能
キャンプで使う際のダッチオーブンの醍醐味が、炭に直接鍋を入れられること。フタの上にも炭をガツンと乗せるので、炭を並べて置きやすい構造であることも重要です。
SUPER DEEPはフタが深く、平面も多いので炭を安定して並べて置くことができます。
持ち手が上でクロスするので、重くても安定して持ち上げることができます。炭の中では熱く高温になるため、女性は持ち上げるだけでも一苦労ですが、これなら安心。
このように、各メーカーによって少しずつ構造が異なるので、自分が使う具体的なシーンを考えて選ぶことも重要なポイントです。
アクセサリを揃える
ダッチオーブンが決まれば、次はアクセサリを揃えます。ここで覚えておきたいのは、ダッチオーブンのアクセサリは「あったら便利」なものではなく、「なくてはならない」ものだということです。
ダッチオーブンと必ずしも同一メーカーである必要はないですが、互換性を意識してなるべくメーカーを統一したほうが良いと思います。
グローブ(画像の左手前)
耐熱性の皮グローブです。鍋をずらしたいとき、持ち上げたいときなどに使います。ダッチオーブンは、火からおろした後もしばらく高温なので、グローブが必要になります。
ステンレスリフター(画像の左奥)
熱くなったダッチオーブンのフタを三点で安定して支え、持ち上げるための道具です。
高温になった鍋のフタを開けるとき、水蒸気や高熱での火傷をふせぐために持ち手の長いリフターを使用します。間違ってもグローブで持たないように!
ダッチスタンド(画像の右奥)
ダッチオーブンの下に置きます。ダッチオーブンは木のテーブルに直接置くと、一瞬で木が焼けついてしまうくらいの高温になります。これを持っていなくて、「せっかくのダッチオーブン料理を置く場所がない!」ということにならないように注意しましょう。
炭火の火力調整をしたいとき、炭の上に置いて少し火を遠ざけることもできる優れものです。
ダッチスクレイパー(画像の右手前)
使い終わった後の頑固な焦げをはがすメンテナンス道具です。鍋を長く愛用するには、この道具は欠かせません。
底網
ダッチオーブンに最初から付属パーツとしてついているものがほとんどかと思いますが、底網を使う料理も多いので、焦げつきを最小限にするためにも持っておいたほうが良いでしょう。
ダッチオーブン入門レシピ「ローストチキン」を作ろう
ダッチオーブンを購入したら、さっそくキャンプで料理を作ってみましょう。今回ご紹介するのは、初心者でも簡単で材料が揃えやすく、ダッチオーブンならではの美味しさを味わえる「ローストチキン」です。
鶏モモ肉(骨付きでも)または 鶏丸ごと1羽
ジャガイモ
にんじん
タマネギ
ハーブ(ローズマリーやタイム)
にんにく
塩
こしょう
1.下ごしらえ
この工程は省いても良いのですが、時間や余力がある人は前の日に下ごしらえをしておきましょう。
簡単にお肉に塩こしょうをふって、白ワイン100ccほどにつけ込み、保存袋に空気を抜いて入れておきます。そのまま、冷蔵庫に保管しておきましょう。
2.ダッチオーブンに材料を入れる
鍋に必ず底網を敷き、その上に材料を配置します。私は野菜をカットして入れていますが、豪快に丸ごと(タマネギやにんにくは皮ごと)入れても雰囲気が出ます。
最後に塩こしょうをふってください。
3.いよいよ炭におきます
ダッチオーブンの下とフタの上に炭を置きます。このときの炭の火力は、下火が4、上火が6くらいの割合がベスト。そのまま、30分くらい放っておきます。
4.様子を見て下火で仕上げる
一度フタを開け、皮に焦げ目がしっかりついているか確認します。確認できたら上火をはずし、下火だけでさらに15分。お肉に竹串を刺し、透明の肉汁が出たら完成です。
まだ不透明の肉汁の場合は、様子を見てもう少し火にかけましょう。
5.完成!
味が薄いようであれば、塩こしょうやお好みの調味料で調整してください。
まとめ
材料も作り方もシンプルなのに、「どうしてこんなに素材の味が引き立つのだろう!」と思うはずです。ダッチオーブンは熱伝導が良く、上下から火を入れることで驚く程素材のうまみが閉じ込められ、美味しく仕上がります。
見た目的にも、キャンプで披露すればゴージャスで喜ばれること間違いなしです。使えば使うほど火の加減も分かってきて、色々な料理に挑戦したくなることでしょう。
日本の豊かな自然と美しい自然が大好きです。
森林、山岳、企業CSRの環境分野など、自然・山に関するライティングを得意としています。趣味は登山、サーフィン、キャンプ、旅行など、自然を体感して体をいっぱいに動かすことが好きです。