
MTBと山道活用の未来を拓く。「MTB活用社会推進連絡協議会」が発足
オリエンタルコンサルタンツ・JPF・ヤマハ発動機・山守人の4社が連携し、山道の制度改革と先進事例づくりを推進
日本の山道は、古くから生活道や信仰の道として使われてきた歴史ある資産である一方で、法制度の未整備により多様な利活用が難しい状況が続いています。
こうした課題を背景に、オリエンタルコンサルタンツ株式会社、株式会社JPF、ヤマハ発動機株式会社、一般社団法人山守人/株式会社山守人の4社が連携し、**「MTB活用社会推進連絡協議会」**を2025年5月11日に発足しました。
本協議会は、MTBを“レジャー”の枠を超えた社会的資源として捉え、日本各地の山道・森林空間を未来につなぐための政策提言や先進事例づくりを推進します。
もくじ
なぜ今、MTBなのか
世界では、MTBは日常のレクリエーションとして広く浸透し、制度的にも公園や山道が走行可能なフィールドとして明確に位置づけられています。
しかし日本では、
- MTB人口が全体の0.1%未満
- 法制度が未整備
- 山道管理の担い手の減少・高齢化
という課題が山積しています。
一方で、MTBは機動力が高く、
- 山道の巡視
- 獣害対策
- 地域防災
- 交通空白地の補完
など、地域課題を横断的に解決する可能性を秘めています。
また、公園・競輪場・廃校などの公共施設を自転車教育の拠点として再生すれば、次世代育成や地域コミュニティの再活性にもつながります。
協議会の目的
協議会では、官民連携のもと以下を進めます:
■ 山道・公共施設の持続的な利活用を進める制度づくり
MTBを含めた自転車活用を公共インフラとして位置づけ、維持管理が可能な仕組みを整備。
■ 災害時の機動的な移動手段としてのMTB活用
E-MTBも含め、災害時の巡回・連絡に活用できる体制の構築。
■ 教育現場への導入
判断力や自己管理力の育成に役立つMTB技術を、学校教育へ。
■ 山道を軸とした地域活性・地方創生
森林空間活用、防犯・防災、関係人口の増加、SDGs推進など、多面的な地域課題にMTBで貢献。
■ 科学的エビデンスの蓄積
先進事例の分析・手引き作成など、制度化を支えるデータを整理。
活動内容
協議会が推進する主な取り組み:
- 地域ごとの先進モデルの構築
- 行政・研究者・企業・市民団体などの連携体制作り
- 山道利活用ガイドラインや維持管理手法の整備
- 先進事例の調査研究、新規プロジェクトの創出
- 制度改革・予算確保に向けた政策提言

すでに生まれている先進事例
全国各地では、すでにMTBを核とした取り組みが進んでいます:
- 自治体とMTB団体による地域活性化協定
- 公共施設(公園・廃校など)の再生
- 学校教育でのMTB・SDGs学習
- MTB団体による山道整備
- 森林学習やアドベンチャーツーリズム
- 災害協定としてのE-MTB活用
- 都市公園の民間投資による利用促進
- インバウンド向け観光コンテンツ など
こうした事例を束ね、制度化と全国展開を目指すのが本協議会の役割です。
参加企業(構成団体)
- オリエンタルコンサルタンツ株式会社
- 株式会社JPF
- ヤマハ発動機株式会社
- 一般社団法人山守人、株式会社山守人

.HYAKKEI編集部
自然をしゃかりきに楽しむ.HYAKKEI編集部です。
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