【八ヶ岳】登山のプロがこだわりのギアで雪山を登る 〜準備編〜

海外の山旅をしてきた僕は胸を張って言えます。 

「日本の山は素晴らしい!」

今回は山梨・長野両県に跨る百名山八ヶ岳連峰の最高峰である赤岳・標高2899mを冬期登山してきました!

こだわりの道具やウェア紹介を交えながら、日本の山の素晴らしさをお届けします。

登山レポート編はこちら
【八ヶ岳】登山のプロがこだわりのギアで雪山を登る 〜登山レポート編〜

雪山に登るために

赤岳・標高2899mを冬期登山

冬期のアウトドアフィールドで必要なのは「体力」「経験」「装備」

夏よりも事故のリスクが格段に増える冬の登山を安全に楽しむ為の体力作りは欠かせません。

僕は山での事故リスクを少しでも下げる為に、日頃からジョギングやサイクリングで基礎心肺機能を落とさないように心がけています。

何週間もかけて登るような海外の高い山に挑戦する前には、高所に滞在する為の体重の調整、高度順化、重い荷物を背負う負荷トレーニングなども行うことも。

些細なことですが、外出時に出来るだけエスカレーターやエレベータを使わずに階段を使うような、小さな心がけも積み重ねています(笑)

実際に赤岳登山に使った雪山用の山道具をご紹介!

登山に行く前の準備ってワクワクしませんか?

特に雪山の登山になると山道具の一つ一つが命を預ける大切な相棒たち。冬の登山ではちょっとした道具の不具合や忘れ物で重大な事故を起こしかねません。なので僕はテーブル等に並べて楽しみながらギアの確認を丁寧にしています♪

そんな相棒たちをご紹介します!

ピッケル・アイスバイル

Black Diamondのアイスバイル(左)ミゾーのピッケル(右)

ピッケルとアイゼンは、クライマーの手足の延長と言っても過言では無い重要な道具。自分の登山スタイルにあった最高のピッケルを選びたいものですね!

僕が縦走登山などに愛用しているのは、日本製の『MIZO・ミゾー』”レインボー”というチタン製のピッケルで長さは65cmです。とにかく重量が軽くて、それでいて必要な強度も兼ね備えている優れもの。

より険しい冬期登山をする時に持って行くアイスバイルは『KAJITA』と『Black Diamond』を使っています。

今回はBlack Diamondのアイスバイル(写真左)とミゾーのピッケル(写真右)を使用しました。

アイゼン(クランポン)

縦爪12本ワンタッチ式(右)、それ以外の冬の登山は横爪12本ベルト式(左)

アイゼンには色々な種類がありますが、僕が主に使っているのはこの二つ!

氷の斜面やアイスクライミングの時は縦爪12本ワンタッチ式(右)、それ以外の冬の登山は横爪12本ベルト式(左)と使い分けています。

メーカーはたまたまGRIVELとBlack Diamondですが、他にもカジタックスやPETZLなどの優れたメーカーがあります。各メーカーの特色や登山靴との相性があるので、必ず購入前に登山用品店などで自分の登山靴に合うかを確認しましょう。

今回は一般ルートを登るので横爪の12本を使用しました。

ヘルメット・ロープ・その他のアイテム

雪山の登山には大体このくらいの装備

ヘルメットやカラビナ類は『Black Diamond』『PETZL』が多いです。

ハーネスは『モンベル』のアルパイン登山用”L.W.シットハーネス”素早い脱着が出来る優れものです。

非常用にロープはミレーの7.5mm 60m。

雪山では雪焼けや吹雪から目を守る為にゴーグルやサングラスも必須です!

行程やルートによって変わりますが、雪山の登山には大体このくらいの装備を持って行きます。

ワカン・和かんじき

今回の赤岳には持って行きませんでしたが、積雪がある時は日本ならではの登山道具『ワカン・和かんじき』も大活躍をします!

海外ではより浮力の高いスノーシューが主流なので、アラスカの登山でこのワカンを履いていると「それはなんだ!?」と注目を浴びました。

メーカーは『Expert of Japan』かっこいいメーカー名です。

Expert of Japan『ワカン・和かんじき』

登山靴

写真左『ゴロー(GORO)・エグリー』と写真右『SCARPA・ファントム6000』

冬期登山用に使っている靴は主にこの二つ!

『ゴロー(GORO)・エグリー』(写真左)

東京の巣鴨にある日本の老舗登山靴メーカーです。

冒険家『植村直己』が冬期の冒険にゴローの靴を愛用していた憧れから、当時のモデルに近い靴を頼み込んでオーダで作ってもらいました!

正直、革靴は最新の登山靴と比べると軽さも暖かさも劣ります。しかし、なんとも言えない味わいと履くほどに足に馴染んでいく履き心地が気に入り、海外の山旅はほとんどこの革靴で登っています。

アラスカの登山ではあまりの革靴の珍しさに「Mr.レザーブーツ」と呼ばれたりもしました(笑)

ゴロー エグリー

『SCARPA・ファントム6000』(写真右)

最近の雪山登山ではこういった軽量の登山靴が主流となっています。軽くて暖かく、ワンタッチアイゼン対応なので登山中に素早いアイゼンの脱着が可能です。

アイスクライミングや雪山のガイドではこの靴を使用しています。

ウエアー類

ウエアーは、何枚もレイヤーにして体温を調整するイメージで選びます

登山では一枚厚手の物を着るのではなく、何枚もレイヤーにして体温を調整するイメージでウエアーは選びましょう。

パンツは立体的な裁断をしていて膝が動かしやすいもの、フリースは少しかさばっても毛足の長い温かいもの、インナーダウンは小さく収納出来るものを使っています。

グローブ・靴下

メインで使っているのは写真右上の『MILLET』

僕はいつもグローブは、寒い山中で万が一突風などで失った時の為に必ず予備を持って行きます。

メインで使っているのは写真右上の『MILLET』の小指から中指が一体になったタイプ、これは温かいです!

靴下は厚手のウールを二枚、その日の気温によって二重にして使うときもあります。

サポートタイツ・ファーストレイヤー

体温の維持が大切な冬山には必須のファーストレヤー

ファイントラック、ミレー、ミズノなどから発売されている一番下に着るファーストレヤーは、素早く汗を吸収し外へ逃がして肌をドライに保ってくれるので体温の維持が大切な冬山には愛用しています。

疲労軽減と防寒対策にサポートタイツも欠かせません。

写真右の『フォックスファイアー』の着圧タイツは、コストパフォーマンスも作りも良く気に入っています。

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ライター:
高詩 シカ男
タグ: 登山ギア雪山

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