体験レポート

【八ヶ岳】登山のプロがこだわりのギアで雪山を登る 〜登山レポート編〜

海外の山旅をしてきた僕は胸を張って言えます。

「日本の山は素晴らしい!」

標高は海外の高山に敵いませんが、春は残雪の中に小さな山野草を見つけ、夏は咲き誇る多種多様な植物たち、秋には美しい紅葉、そして冬は雪深く荘厳な姿に。日本の山には海外の山々とは違う独特な魅力を感じます。

高詩 シカ男

海外・日本で登山ガイドを勤める、高詩 シカ男です!世界中の山々を登る旅をしていましたが、最後の目標であった「世界最高峰エベレストへ挑戦」を残して現在コロナのため日本に一時帰国中です。久々の帰国で素晴らしい日本の山々を大満喫しています。

今回は山梨・長野両県に跨る百名山八ヶ岳連峰の最高峰である赤岳・標高2899mを冬期登山してきました!

こだわりの道具やウェア紹介を交えながら、日本の山の素晴らしさをお届けします。

赤岳の雪山登頂レポートはこちら
【八ヶ岳】登山のプロがこだわりのギアで雪山を登る 〜登山レポート編〜

雪山に登る準備

登山に行く前の準備ってワクワクしませんか?特に雪山の登山になると山道具の一つ一つが命を預ける大切な相棒たち。冬の登山ではちょっとした道具の不具合や忘れ物で重大な事故を起こしかねません。なので僕はテーブル等に並べて楽しみながらギアの確認を丁寧にしています♪

詳しくはこちらの記事で、ご紹介していきます!

ジャケットはパタゴニアの2020年秋の新作、GORE-TEX PROを採用した「プルマ・ジャケット」

それでは出発です!

八ヶ岳連邦 赤岳を目指す!

↑登山口にある八ヶ岳山荘(温泉有り)

今回登るルートはオールシーズン人気のある南沢コース

通年営業している八ヶ岳山荘赤岳鉱泉という山小屋があるので、雪山初心者にも安心なルートです。

冬期は通常登山道から少しそれると、アイスクライミングの練習に良い凍った滝(氷瀑)が数カ所に現れます。海外登山のトレーニングに通い詰めた、思い出のルートです。

↑赤岳鉱泉(晩食に時折食べられる、ここのステーキは絶品です!)

赤岳鉱泉には『アイスキャンディー』と呼ばれる巨大な人口の氷の滝があります。ここでは道具を持っていなくても、レンタルギアでアイスクライミングの体験が可能です。

近くで見ると大迫力!これでもまだ作り途中で、まだまだ大きな氷になります。

では、登山開始です!

前半は傾斜のなだらかな白く美しい雪の森の道、とても静かで雪を踏む音だけが「ギュ、ギュ」と聞こえてきます。

雪の帽子をかぶった苔。

こんな姿を見れるのも、雪山登山の楽しみの一つです。

美濃戸口の登山口から二時間半ほど歩くと行者小屋(冬期閉鎖)に到着。この日も寒い中テントがたくさん。赤岳に登る為のキャンプは、ここ行者小屋か赤岳鉱泉が人気です。

雪山でのキャンプは敷居が高いイメージがありますが、しっかりとした装備があれば氷点下の中でも快適にすごせます。

さて、ゆるい道はここまで。赤岳の西沢コースはこの行者小屋を過ぎてからが本番です!


後半は雪も深く傾斜もきつくなり、息を切らしながら登攀。体が汗で濡れると冷えてしまうので、出来るだけ汗をかきすぎないように心がけながら、ゆっくりと登って行きます。

山頂付近は強い風に雪が吹き飛ばされて意外と雪が少なく、岩と雪のミックスになっていました。

所々に雪が張り付いたゴツゴツとした岩の道を踏み外さないように、滑らないように慎重に登っていきます。

赤岳2899m 無事に登頂!

とても天気が良く、山頂からは南アルプスや北アルプス、そして富士山までもが望めちゃいます!

この日は風もなかったので、水筒に入れてきた珈琲を飲みながら最高の景色を堪能しました♪

山で飲む珈琲は、どうしてこんなに美味しいんでしょうね!?(笑)

天候次第では、遠くに富士山が見えるんです!

今回のルート・アクセス

<今回登った南沢ルートの行程>
美濃戸口~行者小屋〜地蔵尾根~赤岳~行者小屋~赤岳鉱泉~美濃戸口

<冬季コースタイム>
約10時間

<冬季アクセスの注意点>
美濃戸口バス停のさらに奥にある美濃戸(赤岳山荘)まで車で入ることは出来ます。しかし積雪があるときは、四輪駆動でスタットレスタイヤにチェーンの装備が必要。

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ライター:
高詩 シカ男