キャンプ飯といえば、キャンプの醍醐味のひとつ。
事前に入念な準備をして、当日に臨む方も多いのではないでしょうか。
そういったスタイルも良いですが、地方や遠くに足をのばすのがキャンプ。せっかくならそのご当地名物を味わってみるのもアリですよね。
道の駅にある食材縛りでキャンプ飯を作る!
地産地消の考え方で、現地の食を存分に味わうスタイルを連載でお届けします。
第1回となる今回は、キャンプイベントの企画やパーティーのプロデュースを行うcammocのお2人と山梨県道志村の『道の駅どうし』で道の駅縛りキャンプ飯!
「cammoc(キャンモック)」はネイチャーリビングをコンセプトに活動をしているクリエーターズユニット。初心者でも気軽に手ぶらで参加できるオリジナルキャンプイベント「キャンプのある暮らし」の企画や、野外でのパーティーのプロデュースを手掛けています。
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道の駅、と聞くとちょっとこじんまりとしたイメージを持たれる方も多いかもしれないですが、ここは露店もあり食料品売り場も大規模!たくさんの人で賑わっていました。
「道志野菜」と銘打った野菜がたくさん。現地で採れた野菜だからどれも新鮮で美味しそう。
現地で採れた果物などを使ったジャムや加工品も充実。
いろいろと食材はあるけれど、ピンポイントで必要なものがなかったり。限られた食材でメニューに悩むcammocのお2人。
外に豆腐屋があったのを思い出し足を運ぶもこの日はお休み。このぶっつけ本番感でキャンプ飯に挑みます。
調達した食材はこちら。野菜やお肉、卵やワイン・ジャムに牛乳など。今回はお昼用と夜用とで合計5メニューを3人分買って約14,000円。スーパーなどで買うよりもちょっと高いですが、ご当地を存分に楽しむと思えば!
ちなみにあらかじめ持ってきたのは塩・胡椒やハーブミックスなどこれだけです。
買い出しを終えて向かった先は椿荘オートキャンプ場。すでに川沿いはお客さんでいっぱいだったため林間サイトで設営します。
女性2人でもサクサクと進む設営。
モロッコテイストが大好きという代表の三宅さん。サイトを彩るのは旅先で見つけた雑貨なども多いそうです。
カラフルでぬくもりある道具の数々。ちょっとタイプスリップしたような感覚の空間で昼のキャンプ飯の調理スタート!
道の駅で購入した食材はこちら。
カルボナーラですが生クリームとチーズはありません。理由はシンプルに道の駅に売っていなかったから。
ソーセージ、クレソンを食べやすい大きさに切ります。
卵は割ってといておきます。
その間に麺を茹でておきましょう。今回、パスタではなくうどんを使ったのは、道の駅で売っていた生パスタよりも伸びにくそうでキャンプでは扱いやすそうだった為。
ソーセージを炒めます。使った油は道のえきで見つけた赤ぶどうオイル。サラダ油ほど匂いもなく、オリーブオイルほどクセも無いため使いやすかったそうです。
ソーセージを炒めたらクレソンを加え茹で上がったうどんも混ぜ合わせます。塩をかけて味を整えましょう。
そして牛乳を入れます。この武田牛乳がコクがあって美味しい。チーズや生クリームがなくてもしっかりとした味になりました。
最後にといた卵を加えて麺と具材と和えます。余熱で卵に火が通れば出来上がりです。
道の駅で見つけたふじやまビールと採れたての桃を添えて完成!
ビールで乾杯!
カルボナーラというと王道なものしか食べたことがなかったですが、クレソンが入っていたりパスタじゃなくてうどんを使ったりと新しい発見がありました。そして牛乳自体にコクがあればチーズや生クリームがなくても、しっかりとカルボナーラになること!この学びは今後のキャンプ飯にも活きてきそうです。
夜はダッチオーブンや直火での調理をするため、焚き火の火起こし。使っているのはモロッコで購入したという「ふいご」。一般的には火吹き竹が使われることが多いと思いますが、こちらは手元で簡単に空気を送り込むことができてスマート。この道具のチョイスも女性ならではです。
このメニューの食材はこちら。
十穀米は炊けたら粗熱をとります。
オクラは周りのケバケバなどをなくすために軽く火で炙ります。
その後細かく切っていきます。
きゅうりとトマト、クレソンも同様に食べやすい大きさに切りボールに移したら、
お昼にも登場した赤ぶどうオイルを加えます。
次にぽん酢を加えます。こちらも道の駅で調達。ぶどうを用いたものが豊富でした。
塩で味の調節をして、それらをしっかり混ぜ合わせます。
粗熱が取れた十穀米を加えます。
最後に刻んだ紫蘇を細かく千切りにして上に添えれば、
完成!緑と赤と紫のコントラストが食欲をそそります。
こちらはシンプルにトウモロコシをそのまま火にかけます。
良い具合に焼けたら表面を剥いで焼き出来上がりをチェック。
(遠火でしっかり周りの皮が黒焦げになるくらい焼くと、丁度いい焼き加減になります)
道の駅で見つけた味噌を塗って完成!
こちらもシンプルに焚き火で枝豆を炙り火を通します。枝豆たちが枝に付いた状態で炙るところが豪快でアウトドア感ありますね。
(触ってみて簡単に身が出て来たら出来上がり)
さぁいよいよメインの料理です!このメニューの食材はこちら。
豚肉、皮付きのジャガイモをビールで浸し、ダッチオーブンを火にかけてじっくり煮込みます。(ビールは昼間の飲み残し)
その間にズッキーニを厚めにカットします。
煮立ってきたらズッキーニを投入。
道の駅で見つけたぽんかんジャムと持参したイタリアンハーブソルトミックスを加えます。
こちらがそのぽんかんジャムとイタリアンハーブソルトミックス。ぽんかんジャムは嫌味のない苦味があって味がグッと強くなります。
すべての具材を入れてグツグツと煮立てたら、
ズッキーニにしっかり火が通っていることを確認し、
完成!ゴロゴロと存在感のある具材たち。じっくり煮込まれているので体に染みそうです。
実は道の駅で、手作りこんにゃくの素が売っていました。これはちょっとした好奇心で作ってみることに。
この日、2人が一番楽しそうだったのはこのこんにゃく作りの時だったかもしれません。普段なかなか「よし、こんにゃくを作ろう!」とはなりませんから、道の駅そしてキャンプに感謝。
こんにゃくを切ったら全メニューが完成!道の駅の食材だけで縛ってもこんなにも豪華なキャンプ飯ができるとは。さすがのcammocさんです。
そして恒例の乾杯!あたりはまだ明るいですが今回作ったのは夜のメニューを想定していますので是非お試しください。
焚き火の火をメインに使って、効率よく調理をする姿がとても印象的でした。ひとつひとつの料理にはさほど時間はかかっていないため、ゆったりとお酒を飲みながらいただきます。
疑心暗鬼だったこんにゃくもプルプルで美味しかったようです。
道の駅という縛りでどのように食材を選んでいったのか。
三宅さんいはく「食べたいものを作りました」とのこと。ただ事前情報としてはクレソンがあることは頭にあったそうで、そこから組み立てたんだそうです。「この土地にはきっとこれがある」ということが分かっていると、キャンプ飯の軸が決まってきそうですね。
今回は第1回ということで、比較的食材が揃いやすい道志村の道の駅で挑戦してみました。それでも普段では見ることのできない食材や美味しいものがいっぱい。これは他の道の駅縛りでキャンプ飯を作ってみてもおもしそうです。
・ このエリアのキャンプ場が素敵だから
・ この道の駅で売っているものは面白い
といった情報があれば是非お問い合わせください。キャンプ飯を通じて日本全国の道の駅を旅していきたいと思います。そして、この企画を通じてもっと土地の良さを知り、好きになってもらえたら幸いです。
*撮影協力
椿荘オートキャンプ場