長野県から山梨県にまたがる八ヶ岳の最高峰である赤岳(あかだけ)は、登山家の間でも有名な山です。毎年夏や秋になると、多くの登山家が赤岳登頂にチャレンジします。今回は、そんな赤岳の基本情報や登る際の服装、ルート情報などをご紹介します。
赤岳は標高2899m、長野県から山梨県に連なる八ヶ岳の中でも最高峰の山で、日本百名山にも選ばれています。酸化鉄による赤褐色の岩肌は赤岳という名前の由来になっています。
八ヶ岳は夏沢峠を境に南北に分かれており、北側は「北八ヶ岳」、南側は「南八ヶ岳」と呼ばれ、全く異なる表情を見せてくれます。登山初心者から上級者まで多くの人が登山を楽しんでいます。
登山ルートは複数ありますが、美濃戸口(みのどぐち)からのルートが最も一般的かつ公共機関でのアクセスが簡単です。
JR中央本線「茅野駅」西口4番乗り場より「美濃戸口線」のバスが運行しており、終点美濃戸口にて下車します。乗車時間は約40分で、運賃は1000円です。
中央道諏訪南インターで降り、八ヶ岳ズームラインを北東に進みます。突き当りを左折、3kmほど進むと美濃戸口への看板が見えるので、右折。5分ほどで美濃戸口です。美濃戸口付近には有料の駐車場がたくさんあります。
赤岳は冬でも登ることができますが、おすすめは6月〜10月で、日帰りでの登頂も可能です。
登山に必要なものは、以下の通りです。
ざっと上記のものがあれば大丈夫です。万が一怪我をしたときのためにばんそうこうなどを忘れずに持っていきましょう。日帰りか宿泊をするかによっても異なるため、その都度必要なものを確認するとよいですね。
また当日の服装ですが、動きやすく肌が露出しないものを着るようにしましょう。肌が露出していると、転倒したときなどに怪我をするリスクが高くなります。
山の気候は変わりやすいため、防寒着なども忘れずに持っていきましょう。でこぼこした道も多いので、靴は必ずトレッキングシューズを履くようにしてくださいね。
登山の難易度を表す指標として、それぞれ体力度レベルと難易度レベルの2つが設定されています。
難易度レベルはA〜Eの5段階あり、Eが一番難しくなっています。体力レベルは1〜10の10段階に分かれており、数字が大きいほど体力が必要です。
長野県と長野県山岳遭難防止対策協会が公表している「信州 山のグレーディング」によると、赤岳は登るコースによって難易度が変わります。赤岳の登山コースは難易度はCとD、体力度レベルは3〜4です。
赤岳へ登るコースは複数あります。その中でも、初心者と中級者におすすめのコースをそれぞれご紹介します。
登山初心者におすすめは、長野県側の美濃戸口からの入山となる美濃戸〜赤岳往復コース。車でも公共交通機関でもアクセスは抜群です。はしごや鎖場などを通過できる身体能力は最低限必要ですが、一泊すれば誰でも問題なく登頂できます。
コースですが、バス停から1時間ほど歩くと美濃戸山荘が見えてきます。そこからしばらく進むと宿泊も可能な行者小屋に到着します。行者小屋以降は、徐々に傾斜がきつくなります。途中で鉄製の階段や鎖場も出てくるので、慎重に登っていきましょう。
そこを登り切ると、とてもきれいな景色が待っています。残りはひたすら山頂まで歩けばゴールです!帰りは中岳方面から下りていきます。
山のグレーディング評価:難易度C(参考:長野県)
編笠山〜権現岳〜赤岳縦走コースは、岩場などを安定して通過できる能力が必要で、難易度はDとやや高めになっています。
スタート地点は八ヶ岳南方の観音平で、そこから編笠山、権現岳を経由して赤岳を縦走するコースです。観音平までは車で行くことができ、駐車場もあります。そこから雲海までは緩やかな道を進んでいきます。雲海からは、頭を雲の上に出す美しい富士山を眺めることができます。
途中で分岐があるので、そこを編笠山のほうに進みます。はしごを登りひたすら進むと編笠山の山頂にたどり着きます。次に青年小屋に向かい、そこから権現小屋を目指し、1日目は権現小屋に宿泊して終了です。2日目は、休憩しつつ旭岳を目指し、あとはひたすら赤岳山頂を目指します。山頂からの帰りは、来た道を戻ります。
山のグレーディング評価:D(参考:長野県)
南八ヶ岳の主峰・赤岳の麓、北沢源流に建つ山小屋「赤岳鉱泉」。山好きの間では言わずと知れた有名スポットです。通年で営業しており、一人ずつ鍋で焼くステーキは人気があります。冬には、アイスクライミングの練習ができる人工氷瀑「アイスキャンディ」が登場することでも有名です。
今回は赤岳に登る際に必要な持ち物や服装、おすすめのコースについて紹介しました。赤岳への登頂といっても、複数のルートがあるので登山初心者から上級者まで幅広く楽しむことができます。ぜひ、友人や家族と一緒に赤岳に登ってみてくださいね。
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