連載第1回目となる前回は、本場仕込みのBBQスタイルをひと手間かけて実践しました(前回記事はコチラ)。
今回はアウトドア料理の王道、ダッチオーブンで作る丸鶏のローストのレシピをご紹介します。ただし、よくあるレシピとは一味違います。季節感を感じるひと手間かけたレシピをお届けしましょう。ご家庭でお客さんにおもてなしをする時にも使える、こだわりレシピですよ。
今回のレシピも、長野県茅野市にあるアウトドア体験施設「CLUB3719」のオーナー檀さん直伝でお届けします。
美味しい丸鶏のローストに仕上げるためには、事前の仕込みが重要です。キャンプに出かける前日に済ませておきましょう。
事前に用意しておいた酵素シロップを、皮と肉の間にスポイトを使って入れていきます。お腹の中から全身へと行き届かせます。
次に、塩麹を皮と身の間に注入し全身にすり込みます。量は個体に合わせて調整してください、ポイントはまんべんなく行うこと。
最後にハーブや果物と一緒にジップロックに入れて冷蔵庫で一晩寝かせます。寝かせる際に使用する材料は以下の通り。
<果物>
・ レモン
・ みかん
<地酒>
・ 白州
<その他>
・酵素シロップ
丸鶏のローストをダッチオーブンで調理することが多いと思いますが、焚き火で焼き上げようとして失敗したことはありませんか?今回は焚き火で行う際のポイントもご紹介します。
一晩寝かせたチキンを取り出し、別で作っておいたクスクスを詰め込みます。
竹串を用いてクスクスを入れたお尻をしっかり縫い込みます。この時に、より汁がこぼれにくくなるように穴をレモンで蓋をしてあげた上で縫い込むのがポイントです。
ここまでできたら、チキンをダッチオーブンにセットします。この際、アルミホイルを敷いた上でセットすると、焦げつきが緩和されるのと手入れも楽なためオススメです。
ここまでで下味はしっかり付いていますが、焼き上がりの色の良さと味付けのためにペッパーをまぶしていきます。使用したものは以下の通り。
<その他>
・ パプリカ
・ オリーブオイル
さぁこれであとは焚き火にかけます。
たまにダッチオーブンを直接焚き火の上に乗せて調理する方がいますが、それだと焦げやすいため、上から吊り下げて火にかけることをオススメします。
焚き火の上に吊り下げたら、50分間、焚き火でダッチオーブンの下から焼いていきます。焚き火の強さやダッチオーブンとの距離によっては早く焼けることもあるので、匂いには敏感になって様子を見ましょう。
50分経ったら次はダッチオーブンの蓋に炭を乗せて上からも焼いていきます。この具合によってチキンの表面の焼き上がりが決まるので重要です。
10分経って焼き上がりが問題なければ完成です!蓋を開けた時の下味のハーブやチキンが焼けた香りが食欲を刺激します。
チキンの火の通りを確認するために、温度計で確認。73度が目安です。温度も問題なければ完成!
今回は焼きあがったチキンをそのまま食べつつ、自家製のパンでサンドイッチにしていただきます。
まずはチキンの中に入れていた、旨味が染み込んだクスクスを取り出して別盛りに。
チキンをどう裁くかで悩まれることがあると思いますが、中華包丁がオススメ。豪快にカットしていきます。
チキンと一緒に焼いた野菜も美味しく焼き上がりました。
焼きオレンジも甘みと酸味が生まれて良いアクセントに。
味がしっかり染み込んだチキンと、トロトロの野菜たち。彩りも綺麗で、見た目も味も申し分ない丸鶏のローストです。
いかがでしたか?
下ごしらえを前日に済ませ、季節の食材や香りを楽しむひと手間を加えることでいつもの丸鶏のローストがグンとグレードアップしますよ。ぜひ、その季節、その土地ならではのアレンジを楽しんでみてください。
次回は、用途も多様で保存も効く「手作りパンチェッタ」のレシピをご紹介します!