キャンプ飯といえば、キャンプの醍醐味のひとつ。
事前に入念な準備をして、当日に臨む方も多いのではないでしょうか。
そういったスタイルも良いですが、地方や遠くに足をのばすのがキャンプ。せっかくならそのご当地名物を味わってみるのもアリですよね。
道の駅にある食材縛りでキャンプ飯を作る!
地産地消の考え方で、現地の食を存分に味わうスタイルを連載でお届けする本企画、第2回のスタート!
今回は絵描きであり、好きが高じてアウトドア料理本まで出版した風森美絵さんと、ご本人がお好きだという山梨県本栖湖で道の駅縛りキャンプ飯!
本栖湖から一山下っていくと辿り着くのが「下部温泉」。ひっそりとした山里にあるこの温泉街に「道の駅しもべ」はあります。
店内はいわゆる「THE 地元の道の駅」、前回の「道の駅どうし」とは違いこじんまりとしています。
味噌やほうとうなど麺類は売っているのですが、温泉街の平日、かつ旬も過ぎたのかサラダに使えるような野菜やメインになりそうな食材が見つからず。きっとタイミングが悪かったに違いありません。
これは縛りとはいえさすがに厳しい……というわけでいくつか食材を購入し、急遽もう1店舗寄ることにしました。
こちらは「道の駅どうし」並みに大きく、多くの人で賑わっている道の駅。野菜や加工食品も豊富でした。ただ、しもべと同様、メインになるようなお肉などは売っておらず。このエリアはお肉についてはあまり力を入れていないのかもしれません。
無事、4メニュー分の食材を購入。これからキャンプ場に向かっていよいよ調理です。
回購入した食材はこちら。4メニュー・2〜3人分で全部で5000円弱ほど。今回も名産かどうかはさておき、ご当地の加工品や野菜などをたくさん調達しました。
やってきたのは浩庵オートキャンプ場。風森さんお気に入りの場所で、最近はinstagramなどでも広がり人気があり、平日でもお客さんが訪れていました。
今回のサイトはsunsetclimaxさん協力のもと設営。タープの美しい稜線・曲線と紅葉が美しい。
では設営も終わったところで一つ目の道の駅縛りキャンプ飯をスタート!
道の駅で購入した食材はこちら。
・ 富士宮やきそば
・ 長ネギ
・ 紅芯大根
・ 鳴沢菜
パッケージそのままでも美味しい富士宮やきそばに、ご当地で取れた野菜でひと手間かけてさらに美味しく仕上げます。
長ネギと鳴沢菜を歯ごたえがしっかりある程度にザクッと切ります。
油でそれぞれ炒めて混ぜ合わせます。
その後麺を投入して、野菜としっかり合わせます。それ以外はパッケージに記載のレシピ通り。
紅芯大根は食べやすい薄さに切ります。
焼き上がったやきそばに紅芯大根を添えてあげて、完成!B級グルメ代表の富士宮やきそばも、こうして緑の野菜と紅芯大根の色のアクセントでまるで別物です。
お味は、もちろん美味!
シャキシャキとした野菜が富士宮やきそばとしては新鮮で、かつ添えられた生の紅芯大根が口の中をさっぱりとしてくれます。ビールにも合う。これはうまい!
キャンプ場のチェックインは大体12時や13時頃。お昼ご飯は食べて来ちゃう方も多いと思いますが、サクッと作れちゃうこのメニューであれば、設営後に作れるからよりお昼のキャンプを満喫できます。
道の駅で購入した食材はこちら。
・ なめこ
・ カボチャ
・ サトイモ
・ 長ネギ
・ ハヤトウリ
味噌は道の駅に売っていなかったため、自前のものを。野菜ひとつひとつに「どこどこの誰々さん生産」という記載があって安心感があります。
カボチャとサトイモはゴロッと一口サイズくらいに切ります。
ネギも細かすぎず、食感を楽しめる程度に切ります。
ネギから順に煮込みます。
先の野菜たちがある程度煮込めたら、たっぷりのなめこを加えます。
カボチャがちょっと崩れてグツグツと煮えてくると、これだけで美味しそう。
最後に味噌を追加してサッと煮たら完成です。
sunsetclimaxのjisugi cupによそってみました。杉の風合いとカボチャと味噌でトロっとまったりとした味噌汁が良い味出してます。
道の駅で購入した食材はこちら。
・ サトイモ
・ 赤唐辛子味噌
サトイモの皮を剥いて、食べやすい大きさに切ったら柔らかくなるまで茹でます。
茹で上がったら赤唐辛子味噌を添えて完成。超絶シンプルですが、素材の味と地元で作られたピリリとした味噌をそのまま味わえます。
これまた美味なご様子。
これが最後のメニュー。道の駅で購入した食材はこちら。
・ 柚子そうめん
・ ハーブにんにく
・ レモン
・ 鳴沢菜のり
・ 鳴沢菜
・ 万能ドレッシング
「道の駅 しもべ」で見つけたちょっと不思議だけど見るからに美味しそうな柚子そうめんに、気になった独特の食材を加えます。
富士宮やきそばで活躍した紅芯大根、山梨県鳴沢村でとれる鳴沢菜、そして気になる食材その1のハーブにんにくを添えます。
味付けは気になる食材その2その3の、玉ねぎとしょうがの万能ドレッシングと鳴沢菜のり。
鳴沢菜のりは、そうめんに絡めて完成。
柚子色のそうめんと、鳴沢菜の緑、そして紅芯大根の紅と彩り豊かなそうめんになりました。
柚子の香りはほのかですが、絡めた鳴沢菜のりとの相性も良く、しっかりとした味付けに。ハーブにんにくはさっぱりしていてサラダにぴったり。柚子にのりににんにくにと、一見カオスですが何玉も食べたくなります。これまた絶品!
それにしても、この日は快晴で、富士山もこの通りくっきり。湖と空の青と紅葉のコントラストが見事でした。
本業が絵描きの風森さんは食事の後、その絶景をイラストに。今回は調理にさほど時間を要さないメニューだったので、こうしてゆっくり自分の好きな時間を過ごせました。
せっかく大自然に足を運んだわけなので、そこで何をして過ごすか。そのあたりを事前に考えてキャンプをするのも良いですね。sunsetclimaxさんが設営してくれたシンプルながら上品なサイトも今回のロケーションとゆるりとした時間にぴったり。
次回はどんなキャンプ場、道の駅、キャンプ飯になるのか。
面白そうな場所を調べて訪ねたいと思います。
<ギア協力>
・sunsetclimax